LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

江戸時代の定年は70歳、語彙力のピークは67歳。

はじめに
修論シリーズ(その2)だ。今回の修論のテーマは専門家が60歳代以降も活躍するために目指すべき方向性を示すことだ。特に、自分が知る多くの企業内技術士は、取得がゴールとなるっているケースが多い。就業規則で副業禁止されていたため、資格を活用した社外活動を実践する人が少ない。これはもったいないと思って修論のテーマにした。その修論の背景を今回は少し取り上げてみたい。

公明正大とはいえない現状
今回は技術士をターゲットにしたいと考えた。それは自分自身が技術士だからだ。しかし、技術士の多くは企業内技術士であり、その多くは特に技術士としての活動をしていない。活動をしていても報酬を辞退したり、匿名で活動することが多い。これは公明正大とはいえない状況であり、残念に感じる部分だ。
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副業解禁の促進
2018年度に政府は副業解禁を推奨する方向に舵を切った。すでに先行企業は副業解禁と宣言しているし、宣言していなくても多くに企業は検討中だ。判例においては、下の表のようなケースは副業禁止が合法だけど、逆にいえば、心身ともに事故管理をして、会社との競合もなく、公序良俗にも反しない場合に副業を禁止することは違法だ。このことをまず理解する必要がある。
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カマス理論
カマスは敏捷で賢く小魚を食する。同じ水槽に透明な間仕切りで仕切って、カマスと小魚を入れると、最初は何度も小魚を捕らえようとトライするが、ついには諦める。その後で透明の間仕切りを外すとどうなるか。実は何も起こらない。カマスの目の前を小魚が泳いでいても何もせずついには餓死するカマスまで出ると言う。しかし、何も知らないカマスを一匹その水槽に入れると事態は一変する。つまり、小魚を捕らえることができると気付いて覚醒する。
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出典:https://note.com/fukagawa_1225/n/n6db1278213d1

居場所が幸福度を高める
居場所と充実度には相関関係がある。居場所が多いほど充実度は高い。人の能力は多様だ。ある居場所で発揮する能力と他の居場所で発揮する能力は異なる。居場所が複数あれば、多様な人脈を形成できるし、価値観も一つではないことを理解できるだろう。悲しい自殺などを減らすには居場所を増やすことも効果的だと思う。
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多様な働き方でホワイト企業
サイボウズ株式はかつてはブラック企業だった。でも、社員一人一人が自立的に働けるように改革を進めたら、職場が明るくなったと言う。離職率の低下と売上増大を同時に達成したのは凄いと思う。
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脳の能力がピークとなる年齢
人の能力のピークはいつだろう。実は脳は多様であり、能力によってピークとなる年齢が異なる。歳を重ねるとたしかに記憶力は低下するかもしれない。しかし、知識が広がることで、新しい情報を学び理解する能力は50歳がピーク。さらにいえば、語彙力は67歳がピークという。健忘症が日常化する今日この頃だけど、語彙力はまだまだ伸びるということだ。嬉しいレポートだ。
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センテナリアン
100歳以上の人をセントナリアンと呼ぶ。日本では、2020年9月で約8万人だけど、2050年には100万人を超えるという。世界トップクラスだ。高齢化というとマイナスのイメージだけど、本来長寿化は人類の願望だったはずだ。問題は健康な時期をいかに維持するかだ。なお、110歳以上はスーパーセンテナリアンと呼ぶ。
出典:http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/7612363.stm

江戸時代の隠居
現在の日本では55歳で役職定年、60歳で定年、65歳で再雇用終了する大企業が多い。しかし、調べると江戸時代の隠居の年齢は70歳だったと言う。鎌倉時代御家人の引退年齢も70歳が目安だったという。1834年江戸城には70歳長野役人が50人も働いていたとされている。
出店:柳谷慶子『江戸時代の老と看取り』山川出版

生涯現役
日本でも60歳定年から64歳定年、さらには70歳までの就労についても検討されている。連合(日本労働組合総連合会)の調査によると、70歳までの就労機会確保には全体の約7割が賛成だった(2019年12月)。江戸時代の70歳は現代の80歳ぐらいだろうか。70歳ならまだまだ元気だ。
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出典:https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00651/

まとめ
今回は修論の背景でまとめたトピックをいくつかご紹介した。いつまでも元気で居場所のある人生を歩みたいと思う人は多いのではないだろうか。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございました。