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新型コロナの感染者数の増加に伴い陽性率は右肩上がりだけど、重篤率や死亡率は減少している。

はじめに
新型コロナウイルスが猛威を奮っている。少なくとも感染者数は日々のメディアで報道されるように右肩上がりだ。感染者数の増大に伴って、重篤な患者や死亡者の累計数も右肩上がりだ。こんな数字ばかりを見ると、ホンマか?と疑うのはデータサイエンティストの性(?)かもしれない。

死亡率と検査数の比率
2月18日から4月16日までの検査数の累計数と死亡者数の累計数の比率を計算してみると、下の図のような推移となった。2月26日時点では0.05%だったが、3月2日は0.23%にまで急増した。その後3月7日には0.07%に急減するが、その後徐々に増加して、3月18日に0.23%のピーク値を示した。その後は緩やかな減少傾向を示して、4月14日の0.12%まで減少したが、ここにきて微増している。これはどういうか。
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 出典:厚生労働省のプレスリリース

陽性率、重篤率、死亡率等の推移
検査数と死亡数の関係をもう少しブレイクダウンする。つまり、死亡数/検査数=陽性率×重篤率×死亡率の掛け算とする。ここで陽性率=陽性数/検査数、重篤率=重篤数/陽性数、死亡率=死亡数/重篤数だ。最近1週間の累計数の推移を見ると、陽性率は8.5%、重篤率は2.2%、死亡率は70.5%だ。累計で見ると、検査数は約10万件に達しており、陽性を確認された感染者数は8,582に達している。そのうち7,511人が入院して、集中治療等が必要な重篤患者が193人、死亡した人が136人だ。ちなみに退院した人も935人に達している。f:id:hiroshi-kizaki:20200417142956p:plain

これをグラフ化すると下の図のようになる。グラフにすると死亡率が高いので目立つ。しかし、その死亡率も4月上旬に100%のピークを記録したのち、徐々に低下している。これは重篤化しても回復を目指す事例が増えていることを示すと言えるだろう。
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 出典:厚生労働省のプレスリリース

陽性率と重篤
先のグラフではスケールの大きくとよく分からないが、陽性率と重篤率の推移をもう少し詳しく見たい。青が陽性率で、オレンジが重篤率だ。そもに徐々に増加して、陽性率は3月3日に10%まで増加した後急落して、その後徐々に増加して直近では8.5%を示している。この増加傾向が不気味だ。二次感染、三次感染が増加している可能性があると見るべきだろう。一方、重篤率は2月24日に10%を記録したが、その後は徐々に低下して、現状では2.2%まで低下している。つまり、これは一旦入院した患者は適切に処理されていて、重篤な状況に進むケースが減少している。医療関係者の頑張りに敬意を評したい想いだ。
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まとめ
ここまでの考察をまとめると、検査体制を拡充しても、二次感染、三次感染と広がっているために陽性患者は増え続ける。
しかし、陽性になっても重篤な状況に進む比率はどんどん減少している。現状では2%前後であるが、適切な治療法が整備されれば、これがさらに低い数字に抑えられると期待される。
また、重篤な状況に進んでも、そこから回復する事例が増えている。現状では死亡率は70%だが、これも治療法の改善・拡充によりさらに低い数値に低下することが期待される。
これらが5月6日までの全国ベースでの自粛によりどこまで押さえられるのか。日本人全員の覚悟が試されている。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。