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MBAの2年目の授業始まる

はじめに
緊急事態宣言が出てからは基本テレワークとなった。大学院の図書館にも土日や平日の夜に通って図書を読み漁っていたが、それも制約され、Kindleの出費が加速している今日この頃だ。2020年度の授業は昨日から開始した。春期の前半は月水金の授業をとる予定なので、今日が最初の授業となる。少し印象や感じたことをまとめておきたい。

リサーチ技法
昨年は秋期の前半の授業だったが、タイミングが合わずに受講できなかった。今年は春期の前半だ。結論としては受講して良かった。豊田教授の授業はやはり面白い。多分、考え方や思考が非常に論理的なためだろう。今年進めるプロジェクトのためには1年生のうちに受講すべきだったけど、まあ遅すぎることはないだろう。しっかりと学びたい。

リサーチの2つのステップ
まず大事なことは何を調べるのか。これが第一ステップだ。そしてどのような仮説をどのように検証するのか。つまり、これまでの研究では解明されていない仮説や困っている人の問題を解消する仮説を設定し、これを検証するのが第二ステップだ。良くあるのは、自分が知っていることをテーマとするが、行き詰まること。やはりアンテナの感度を高くして、今の社会で何が問題か、解決すべき課題は何かを常に思考することが大事だ。

一次データと二次データ
研究したいテーマのための調査したものが一次データだ。今までも、何度かQuestantで調査を実施したが、これらは貴重な一次データだ。しかし、全てのデータを一次データで対応することは限界があるし、効率的ではない。そこで活用すべきは二次データだ。これは政府や企業や調査機関が調査したデータを活用する方法だ。自分が疑問に感じるテーマや解決したいテーマに関する調査は誰かが多少共やっている。したがって、大事なことは二次データを十分に精査し、それで不足している部分を明確にして、それを一次データとして調査するのが効率的だ。

定性調査と定量調査
定性調査と定量調査はメリットとデメリットがあり、それをうまく組み合わせて調査することが重要だ。定性調査とは、文字で表すものの調査だ。例えば、性別とか、思考とか、意向とか。そして定量調査とは数字で表すものの調査だ。
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 出典:[https://www.research-media.net/contents/glossary/teiseichousa.php]

AIDMA理論
AIDMA理論とは、米国のサミュエル・ローランド・ホールが提唱した考え方だ。人間が何かを購買するときの意思決定に至る心のプロセスを明確に定義したものだ。電通はDesireの代わりにSearchとするAISASを提唱している。これも今風だ。大事なことはこのようなフレームワークに沿って、仮説と検証を進めることだ。
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 出典:https://cyber-synapse.com/dictionary/en-all/aidma.html

三大思考パターン
類比と対比と因果の3つが代表的な思考パターンだという。豊田先生は塾講師の林修が同じことを言っていたと話していた。調べてみると、林修は未来への提言の中で、次のように話していた。
「これも僕がいつも言うことなんですけど、人間の思考は「類比」「対比」「因果」の3つの作業を中心に展開します。類比というのは2つのものを比べて、似ている点を探す作業、対比というのは違いを探す作業、因果は物事の原因と結果の関係を明らかにすることです。」
 出典:https://newspicks.com/news/1455505/body/

母集団と標本
何かを調査するときに対象となる全てを調査する全数調査がある。しかし、母数が多いと現実的には標本調査となる。しかし、この標本から母数を推定するには、大事な条件がある。それはランダム性だ。コロナウイルスに感染しているかどうかを調べる方法としてはPCR調査が一般的だが、これには残念ながらランダム性がない。一方、米国では抗体の有無をランダムな標本から調査している。こちらの方が統計的には意味があるだろう。
 出典:https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.14.20062463v1

プロジェクト
大学院の修論に相当するものがMBAのプロジェクトだ。ここで大事なことは自分の興味のあることを調べるのではなく、誰かが困っていることを解決するための研究かどうかだ。耳が痛い(汗)。そして、当校では、①特定ビジネス課題解決型論文と、②ビジネスプラン提案型論文がある。③ビジネスチャンス発見型論文もありかもしれない。①で大事なことは有効性と一般性だ。②はより具体化だ。いずれにせよ、大事なことは有効性と、独自性と実現可能性だ。しかし、この独自性と実現可能性は通常トレードオフであり、ここに難しさがある。

まとめ
今回の授業はZOOMを用いて行われた。非常にスムーズだった。受講生からの質問や発言はあった。残念なのはやはり日本人は大人しいところだ。指名されると期待以上の答えを返すのも日本人だ。多国籍の生徒が参加しているので、この辺りのハンドリングは教授が悩ましいと感じるところだろう。コロナ騒ぎもあり、Face-Faceの講義ができないが、それを補完するような講義を進めるしかない。それには生徒の積極的な参加が必須だ。日本人のマインドをうまくシフトチェンジすることがこのようなオンライン講義でも求められるのかもしれない。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。