LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

アントレプレナーシップ論を受講して

はじめに
このブログの書き込み頻度が少なくなってきた。しかし、夏期集中講座の表記講座は面白い。講師はシリアル起業家の平石郁生さんだ。

平石郁生客員教授
二枚の名刺どころではない。多分、2桁ぐらいの名刺はあるだろう。一言で言えば日本でのシリアル起業家の先駆者だ。シリアル起業家とは、シリアル(穀物=cereal)で起業する人のことではない。一つの起業ではなく、一つの起業をフックに複数の企業を立ち上げたり、関わったり、育成したりする連続起業家(Serial Entrepreneur)だ。福島県出身の1963年生まれ。若く見えるが、50代後半だ。1991年に最初の企業を設立。1999年10月に設立した株式会社ウェブクルーでは、創業メンバーの一人として活躍された。1998年からは、共同事業として立ち上げていたインターネットリサーチを2000年3月に株式会社インタースコープという会社にされた。まさにインターネットでのリサーチ業界の風雲児となった。この会社は現在のマクロミル社につながっている。その後もベンチャー企業とエンジェル投資家を結ぶInnovation Weekendの立ち上げや株式会社サンブリッジグローバルベンチャーを設立。目下の関心ごとはInFarmの立ち上げだ。
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出典:https://bbank.jp/entrepreneur/interview/talent-recruit/395

今日の課題 What you learned today.
講義とグループディスカッションでリズムを作るのかと思いきや、講義のラスト1時間のところで、課題がでた。それは、今日の授業に参加するまで「知らなかったこと」を3つと、最も印象に残ったこと and/or より深く掘り下げたいことを2つと、今後の人生において具体的なアクションを起こしたいことを1つをこれから発表するか、次回(明後日)発表するか。さすがに今日はもう皆さんお疲れ気味なので、後者となった。久しぶりにブログにまとめたくなったのは、知らなかったこと=初めて知ったことが多すぎて、とても3つには絞れない。

1.「知らなかったこと」

Station F:
これはフランス語なので、スタシオンエフと読む。取り壊し予定だった駅舎を改装して創設した世界最大のインキュベーション施設だ。Station-Fは1920年代に建設されたが、老朽化が激しいために取り壊す計画だった。これにストップをかけたのがフランスの通信会社iIiadのファウンダーで億万長者のグザヴィエ・ニールだ。ニールは2億ユーロを投じてSataion Fを建設した。そこには1100社のスタートアップ企業が入居し、VCも入居する。日本でも、IRを誘致したりするよりも、既存のオフィスや商業施設や教育施設を改装してこのような巨大なインキュベーション施設を提供し、起業を支援する仕組みを整備することの方が100倍有効なのではないだろうか。
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出典:Start-up: « Fighters », le programme inclusif de - Ville de Paris

エコール42:
フランスネタが続くが、エコール42(42 écoles)とは、2013年にパリで創業した私立のコンピュータプログラムの学校だ。なぜ42かと言うと、これはダグラス・アダムス著の銀河ヒッチハイクガイドが由来だそうだ。Sation Fを創業したグザヴィエ・ニールがフランスの教育はこのままではダメだと奮起して開設した学校だ。学費は無料だ。なぜなら、開講してから十年間はグザヴィエ・ニールの個人資産で賄うからだ。パリの成功を受けて、シリコンバレーやリオンに加え、ベルギー、モロッコ、ロシアなど世界各国に広げている。目標は42校か。授業料は、完全無料で、年中無休、先生がいない自律型学習、約900台のMacがあり、学歴・国籍不問。入学倍率は相当に高いようだ。素晴らしい試みだが、2023年以降の経営が個人的には気になるところだ。
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出典:https://www.42.fr/un-reseau-international/

ef.:
Entrepreneur Firstはおしゃれにef.と略するようだ。これはロンドンを拠点にしたスタートアップビルダーだ。その実績により、LinkedInの共同創業者であるリード・ギャレット・ホフマンがパートナーを務めるGreylock Partnersやピーター・ティールといったシリコンバレーの第一人者に認められる存在となった。イギリスで成功し、アジアにも進出する。残念ながら東京ではないが、シンガポールで基盤を広げる。ef.のターゲットは理工系の科学者、エンジニア、博士課程の学生などだ。技術とビジネスをつなげることが目的だ。教育への改革の必要性は日本でも喫緊の課題だ。
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出典:https://www.joinef.com

Miles:
歩くことは健康の基本だ。日本人でも1日1万歩を目標に万歩計を愛用する人も多かった。このコロナ禍でなかなか自由に外出もしにくいが、移動距離に応じて商品券や割引券をもらえるアプリがMilesだ。着眼点の素晴らしいのは、徒歩とか、自転車とか、バス、電車などの交通手段に関係なく、シームレスに使えるとこだ。しかも、CO2の排出が多い飛行機はx0.1だけど、徒歩ならx10とかの設定がされる。利用者は移動することが価値になる。企業は、利用者の移動情報が価値にある。まあ、一応はWin-Winだけど、利用者は本当に理解しているのだろうか。
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出典:https://www.nelco.com/ja/article/miles/

Infarm:
平石客員教授が現在最も注力しているのがこのinfarmだ。以前、富士通半導体工場で栽培したレタスを試食したことがある。結構、パリパリとして美味しかった。無農薬でバイキンもいないので日持ちもするようだ。しかし、富士通のアプローチとinfarmのアプローチは全く異なる。infarmが目指すのは食品の無駄な廃棄ロスの削減だ。食料品を製造してから、利用者に届くまでになんと約半分は何らかの形で無駄となる。これを解決するのは地産地消だ。究極の地産地消は消費するところで製造することだ。つまり、レストランで栽培したものをその場で頂く。これならロスは限りなくゼロだ。家庭菜園なども同じような発想だ。ラスト1マイルを許容すれば、スーパーでの栽培もアリかもしれない。昔の田舎はそうだった。魚が取れすぎたので、近所にお裾分けして頂いた。そんな昔からの知恵と最新のテクノロジーが合体したらどんなことができるのだろう。ワクワクしかない。
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出典:https://techable.jp/archives/72346

それ以外にも色々と興味深い話題は多かったが、明日も早いので、キーワードだけ列挙しておこう。
・Marc Andreessen:
・Venture Capital:
・ソラコム
・Tokyo FOUNDERS FUND:
・Yuri Milner:

2. 最も印象に残ったこと and/or より深く掘り 下げたいことを2つ。

1) なぜ日本でユニコーンが育たないのかそもそも日本企業は事業継続を目指す。

2) Libraが目指すものと中央銀行が目指すもの今後のデジタルマネーの勢力争いローカルデジタルマネーも興味深い

3. 今後の人生において具体的なアクションを起こしたいことを1つ。

1) 企業を目指す人を応援する活動

以前、グループ会社を支援する部門にいた時に、新しい事業の公募があった。自分は、VCを提案した。その時には採用されなかったけど、その当時一緒に働いた同僚が無限ラボで活躍したりするのを見るのは嬉しいものだ。現在は、社会人学生だが、学校を卒業したら、社会人起業家を目指したい。基本は、能力やスキル、資格を持っていても、なかなかそれがビジネスにつながらない人を支援する事業などを考えている。また、子供たちへのモラル教室の講演会の講師もしばらくやっていないが、コロナ騒ぎが落ち着いたらライフワークとして再開したいものだ。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。