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デジタルマーケティング

はじめに
2020年秋期は、どの授業を取ろうかと思案した。候補となるのは、このデジタルマーケティングだ。まずはお試し授業として聴講した。なお、いつも書くけどこれは講義録ではない。講義で気になったキーワードを中心に調べる中で感じたことを書いているだけだ。なので、文責は自分にある。

JTBD(Jobs to be done):切実な課題
この講師の授業は昨年も受講したが、その時もJobs to be done(JTBD)を重点的に説明していた。日本語で言えば、切実なる課題だ。学生は最終学年時に修論をまとめる必要がある。その時には、誰かの切実なる課題を解決するべきと説く。しかし、多くの学生は自分の課題を解決しようとする。その結果は独りよがりとなると警告する。
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出典:https://medium.com/waicrew/jtbd-job-to-be-done-とは何か-by-ash-maurya-4c1c0fed39e5

クレイトン・クリステンセン
JTBDはハーバードビジネススクールで破壊的イノベーションの理論を提唱するクレイトン・クリステンセンが紹介して有名になった。クリステンセンは、ボストンコンサルティンググループで5年間活躍したビッグな人だが、なんと背丈が203cmもあるリアルにビッグな人だった。残念ながら今年の1月に死去されたので生の講演は聞けないが、YouTubeやTEDで多くの素晴らしい講演を拝聴することができる。
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人生の価値をどのように評価するか?
クリステンセンのTEDでのある講演に興味を覚えた。それは神は人をどのように評価するのか?年収では評価しない。昇進でも評価しない。クリステンセンの理解では、神があなたに与えた才能を活用してどれだけ社会の役に立ったのか、困っている人を助けたのか。神はすべてを見ている。そういうことで評価すると言う。まるで神父のようだ。日本でも、同じような感覚はある。シニアになると社会活動をしたくなるのもこのような心理なのかもしれないと思った。
出典:https://www.youtube.com/watch?v=tvos4nORf_Y

ビジネスモデル
ビジネスモデルを分析する手法はいろいろある。SWOTとか5 Fouces、3Cなどが有名だろうか。下の図で戦略キャンバスと書かれているものは、ビジネスモデルキャンバス(BMC)とも称せられる。いずれにせよ、企業が直面している外部環境と内部環境をどこまで深く考察できるかだろう。古くは2500年前の軍事思想家孫武氏が説いた13篇の兵法だろう。
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出典:https://www.sbbit.jp/article/cont1/29561

孫氏の兵法
どんどん寄り道しているがご容赦ください。兵法の目的は勝つことだ。そして、そのためには、勝算のない戦いは避け、勝てる環境と条件を整える。最善の策は戦わずして勝つこと。そしてムーブメント。リーダは常に冷静であるべきだが、戦いには勢いが必要。主導権を取ったり、一気に勢いをつけて勝つ。武田信玄のトレードマークとなっている「疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山」も孫氏の兵法だ。戦略を勉強したいなら、全編で6000字ほどの孫氏の兵法は何度も何度も熟読すべきだろう。
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出典:https://www.tempstaff.co.jp/magazine/manage/vol74.html

BMC
孫氏の兵法は13篇から構成するが、ビジネスモデルキャンバス(BMC)は、9つのパートから構成する。具体的には、下の図に示すように、顧客に関するもの、パートナーに関するもの、活動に関するもの、収支に関するもの等がある。以前は大きな紙に書いて、ポストイットでアイデアをそれぞれのパートに書き込みながら完成させていった。いわゆるブレストのためのツールでもある。コロナ禍で活用するには、オンライン方が望まれるが講師に質問するとあるようだ。ならば、それをちゃんと説明せいよと思った。
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出典:https://bcanvas.app

カスタマージャーニー
顧客が何か商品を購入する場合の行動や心理のプロセスを分析したものだ。30歳の頃に中小企業診断士の通信教育を受けた時に、AIDMA理論やAIDA理論を学んだ。それまでは理工系の勉強しかしていなかったので、個人的には非常に新鮮だった。確かに、衝動買いは別にして、商品を購入しようとするときは、その商品を知り、興味をもち、欲しいと思い、そして他の商品と比較などをして、購入を決定し、購入する。商品を販売しようと思ったら、これら全てのステップで顧客に働きかける必要がある。
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出典:https://www.seohacks.net/basic/terms/customer-journey/

カスタマーエクスペリエンス
カスタマージャーニーに似た概念にカスタマーエクスぺリンスがある。最近はCXと略すこともある。顧客を中心にして、顧客が体験する全ての事象を総合的に捉えて分析してアプローチに活用する。従来なら店舗での体験が中心だったが、最近はオンラインでの体験も重要だ。位置情報を活用すれば、誰がいつどこでどのように商品を購入するかを分析できる。例えば、アマゾンGOの狙いは、消費者がどのような商品を購入するかよりも、どのような状況で消費者は購入を躊躇うのかを分析することを目的としていると聞いている。つまり、POSデータでは誰が何をいつ買っただけの情報だ。しかし、アマゾンGOでは、ある人はAというビールを手に取ったけど、Bというワインを購入した。一緒にサラミを買おうとしたけど、チーズを購入した。そんな分析はアマゾンGOなら可能だ。
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出典:https://zetacx.com/customer-experience

パーチェスファネルとインフルエンスファネル
ファネルとは漏斗(じょうご)だ。ファネルのイメージはオープンイノベーションで用いられるが、マーケットの世界でも活用される。特に、下の図のダブルファネルは有名だ。日本人なら砂時計と言ったほうがわかりやすいかもしれない。上の部分がパーチェスファネル(Purchase Fannel)なので購買のパートだ。下の部分はインフルエンスファネルだ。これは消費者は購入して終わりではない。最近ではSNSを活用して「これ可愛い」とか、「xxナウ」などと拡散する。これが口コミとしてパーチェスファネルの認知につながるということだ。それにしてもカタカナが多い。購買ファネルと拡散ファネルぐらいの日本語にはすべきではないだろうか。自分も古い人間になってきたのかなあ。
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出典:https://satori.marketing/marketing-blog/marketing-automation/what_is_funnel/

ディジタルマーケティングプラットフォーム(DMP)
英語のWikiで調べると、次のような説明があった。「2018年の調査によると、米国のオンライン消費者の90%近くが、来店や購入の前にオンラインで商品やブランドを調査していました。Global Web Indexは、2018年に消費者の50%強がソーシャルメディアで製品を研究したと推定しています。企業は多くの場合、ソーシャルメディアで肯定的な見方をして製品を描写する個人に依存している。」Google翻訳だがまあ意味はわかる。特に、有名なのはGoogle Analyticsだろうか。結構便利だ。最近の傾向として、デジタルマーケティングの取り組みが強化されていて、2019年のコンテンツマーケティングインスティテュートの調査でも、デジタルマーケターの81%が過去1年間にブランド認知度の向上に取り組んできたと証明されている。
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出典:https://www.nri-net.com/products/dm-platform/

まとめ
先週受講した時のキーワードを拾って、少し連携させて、話題を広げつつ、整理してみた。講師の話をただ聞くだけでは退屈だけど、ブログにまとめながら色々な文献を読んだり、意味を確認したりして、まとめる方がずっと楽しいと思う。講義の途中で講師がガラケーを使っていると聞き、思わず「えー!」と大きな声を出してしまった。しかもZoomのミュートオフだった(汗)。そんなマインドかと心のシャッターが降りるのを感じてこの講義は取らないことにした。内容は面白いはずだけど、それを学生にもっと情熱をもって伝えるようにして欲しいと思った。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。