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技術士(情報工学部門)へのトライと停止性問題

情報工学部門へのトライ
技術士には過去にトライしてすでに3つの部門で登録しているが、今年度は情報工学部門にトライすることにした。昨年度の二次試験の実績で言えば、合格率はわずか7%と非常に難関な部門だ。大丈夫だろうか。情報工学部門でも、他の部門と同様に課題Iは必須科目(択一問題)で、課題IIと課題IIIが選択科目(記述問題)だ。このいずれもがムズイ。

情報工学部門の択一問題
二次試験では、まず択一問題だ。情報工学には、コンピュータ工学、ソフトウェア工学、情報システム・データ工学、情報ネットワークの4つの科目があるので、この4つの科目から合計20の問題が出題され、そこから15問を選択し、さらにそのうちの6割以上なので9問が正解である必要がある。単純計算でいえば、各科目から5問ずつ出題されるわけだ。何度かトライしたが、いずれもなかなか難問だ。答えが違うのではないかと感じる問題もある。まあ、もう少しトライしたら、一度出題傾向を分析して、傾向と対策を整理したい。

情報工学部門の記述問題
次は、記述問題だ。これも課題IIにおいて600字の1枚ものを2題と、2枚ものを1題選択して回答し、課題IIIでは600字の3枚ものを1題選択して回答する。つまり、合計で600字ものを7枚書き上げる必要がある。受験するのは、情報ネットワークなので、インターネット関連、セキュリティー関係、Wi-Fi通信プロトコルなどの問題が多い。これについては、5月のゴールデンウィークで頑張って、技術ノートを100個作成した。そのあと、この技術ノートを見ながら600字の解答用紙にそれぞれのキーワードの特徴や課題、課題への対応をまとめるドリルを実施した。技術ノートを見ながら30分ほどかけて600字の解答用紙にまとめるので、技術ノートの内容よりも、解答用紙の内容の方が整理されていることが多い。このため、作成した解答用紙の内容をベースに技術ノートの内容を改定して、第二版を更新しているところだ。これが結構時間がかかる(涙)。

停止性問題
技術ノートとして整理したキーワードの中にチューリングマシンがあった。数学者のアランチューリングが提唱した単純化・理想化した仮想機械だ。当時の計算機はプログラムが間違っていると無限ループに陥った。アランチューリングは、停止性問題として、あるチューリングマシンはそのような無限ループに陥らずに一定の時間で停止することが可能かを問い、それは無理だと結論つけた。

Appleの爆弾マーク
皆さんはAppleの爆弾マークを見たことがあるでしょうか?30年ほど前に初めてLCIIというAppleのPCを購入した時には、よくLCIIはハングして、画面には爆弾マークが表示された。会社の一部の部門でAppleのPCを導入した時も、あちこちで悲鳴が聞こえた。頑張って作成した資料も、PCがハングすると復元できずに無駄になるからだ。

iPhoneの爆弾マーク
最近はほとんど見ないが、日本で初めて売られたiPhone3Gを購入して使っていると、懐かしい爆弾マークを見たことがある。やはりAppleのOSで動いているので同じなんだなあと妙に納得したことを覚えている。

将来のAIロボット
コンピュータ技術が進歩して、一人一台のAIロボットを使うような時代になっても、この停止性問題は解決しないのだろうか。世の中にはノンストップコンピュータは実現しているが、これは停止性問題の解決ではない。停止性問題とは、ある入力(指示)に対して、無限ループに陥るのではなく、これは無限ループに陥るから嫌だと拒否するか、無限ループに陥っていることを理解して自らの処理をストップすることだ。

人間は停止性問題を解決できるのか
そもそも人間はどうなのだろうか。通常の問題であれば、着手してから何分も何時間も考えても解けなければこれは無理と判断する。その意味では人間は停止性問題を解けるといえる。しかし、常にそうかというとそうでもない。例えば、電通に勤務していた女性社員が自殺した問題がある。詳しくは分からないが、非常にやりがいのある仕事ではなく、意味が不明な仕事を大量に強いられ、思考能力も低下し、結局自らの死で決着をつけた。本来は、そうなる前に停止すべきだったが、停止できなかった。そのような意味では、人間も停止性問題を解決できるとは限らないのかもしれない。

汎用AIは停止性問題を解決できるのか
レイ・カーツワイル人工知能が人間の知性を超えるシンギュラリティの到達を2045年と予想したが、そのような時代に稼働している汎用AIも、所詮は計算機だ。チューリングマシンが解決できない停止性問題を解決することができるのだろうか。つまり、どれだけコンピュータの技術が発達しても、なんらかのミスやトラブルがあり、想定外の事態に陥ると無限ループから抜け出せなくなる可能性はゼロではない。

フェールセーフ
大切なことは、そのような時に一声かけることだ。先の電通の女子社員にしても、周囲の人が大丈夫?と声を掛けていたら最悪の事態を回避することができたかもしれない。汎用AIが世の中に多数存在するような社会においても、特定の汎用AIは無限ループに陥るかもしれない。そんな時には、周囲にいる人間か別の汎用AIが大丈夫?と聞いてあげるような優しい社会が実現できれば、停止性問題は解決するのかもしれない。

未来を予測する最善の方法は未来を創ることだ
これはスティーブ・ジョブズとともにiPhoneを開発したアラン・ケイの有名な言葉だ。子供達にITの啓蒙活動講座をする時にも、次の絵を見せて知ってる?と聞くとほとんどの生徒は知らない。1968年にアラン・ケイが描いた絵といっても、アラン・ケイを知っている生徒はほとんどいない。それでも、50年前にこんなことを想像したことが今は実現している。50年後にはどんな世界になっているのだろう?どんなことができるようになっているのかを目を閉じて想像してごらんと言うと、素直な子供達は色々な想像をしてくれる。そして、想像するだけでなく、ぜひ創造してと言うと眼が輝く子供達がいる。(出展:https://the01.jp/p000966/)
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まとめ
ブログの更新が途切れがちだが、気になったことやびっくりしたことなどは今後も定期的にはアップしたいと思う。以前ほど深い内容を頻繁にアップすることはできないけど、無理のない範疇で、無限ループに陥らないように、マイペースで更新するので、気が向いたら覗いて見てください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

以上