LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

趣味嗜好:スタバ大好き♪

スタバのReward獲得
スターバックスでは、グリーンスターというスタンプのようなサービスをしていて、50円ごとに1Starをもらえ、250Starになるとグリーンスターからゴールドスターになる。この度無事ゴールドスターになったら、Reward e-ticketを貰えた。下の左の写真のようなバーコードを示すと、最大700円までのカフェラテを無料でもらえる。とりあえず一番大きいのにしてもらったけど、それでも450円。ホイップクリームを乗せてもらったけどそれでも追加50円。これ以上は考えつかないので、それでもらう。でかい!でも美味しい。そのあと、スマホで先ほどの画面を見たら、Thank You!と言う画面に変わっていた。さすがスタバしっかりしている♪
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スタバ大好き♪
カフェラテを作って頂いているところをパチリ。普段はホットかアイスなので、待たされることはないけど、こういうオーダーするとお店の人も大変だろうなあと思った。ありがとうございます。

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今回は軽いトピックでした。

以上

 

技術士試験:口頭試験へのチャレンジ

SukiYaki塾の手羽先の会
技術士の試験にチャレンジする人を応援する会がSukiYakiだ(参考1)。これは主宰者である鳥居先生が始めた活動で、世話好き(Suki)、世話焼き(Yaki)が語源だ。すき焼きが好きな会ではなかった。また、名古屋にもそのローカル組織があり、それが手羽先の会だ(参考2)。この会に入って3年目になるが、皆世界の山ちゃんの「手羽先」が大好きだ。昨日も、2017年度の二次試験の筆記試験に合格した人が次の口頭試験に合格できるように応援する活動に参加した。内容的には、鳥居先生による講演と、先輩技術士によるエール、そして、先輩技術士と受験者による模擬試験だ。そして、世界の山ちゃんで幻の手羽先をたっぷり頂くお疲れさん会だ。その活動の中で感じたことを受験生へのエールとしてまとめてみた。
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(出典:世界の山ちゃん、参考3)

最後の頑張り
技術士の筆記試験(二次試験)で合格した人は、技術士の登録まであと少しだ。下のグラフに示すように技術士試験は合格率1割程度の難関試験だ。しかし、最後の口頭試験に限定すれば、過去の実績では分野によっても異なるが概ね9割程度は合格している。これは逆に言えば1割は不合格になっているということだ。その1割に入らないためにはどうするか!と考えるか、合格の5割に入るにはどうするか!を考えるか、それとも合格の上位に入るか!と考えるかによって、学習の戦略は異なるだろう。
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(出典:技術士インフォ、参考4)

不合格の1割に入らないための戦略
最近の合否通知は下のようなハガキが送付される。必須科目は選択式の問題で60%以上の正解率が合格基準だ。記述式の問題IIと問題IIIの点数は、A判定は60%以上、B判定は40-60%、そしてC判定は40%未満だ。下の例は問題IIも問題IIIもA判定だが、どちらかがB判定でも、トータルで60%以上の場合の総合判定はAとなる。しかし、選択問題の評価がA/BやB/Aの方は要注意だ。特に、口頭試験では、課題解決能力を問う問題IIIも口頭試験の試験官の面接材料として配布される。したがって、なぜ評価がBだったのかをしっかりと反省する必要がある。技術士の資質として、「フォローする」という能力が問われている。このため、口頭試験でのツッコミは必然的に厳しくなることを覚悟すべきだ。これに対応するには、やはり入念な準備をするしかない。
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(出典:筆者が当該者の了解を得て掲載)

合格の5割に入るための戦略
要は合格者の平均像を目指すということだ。技術士のセミナーにて先輩技術士の先生が指導することを真面目にきちんとマスターすることだ。現在のパターンは平成25年度から5年目なので、口頭試験の傾向と対策も多くの先生が指摘する通りだ。オーソドックスな質問を50問程度は用意して、それへの回答を用意すること。模擬面接を最低でも3回程度は実施して、想定問答の見直しをすること。忙しい日常の中でも、時間を捻出して、致命的なミスをしなければ、合格するだろう。

合格の上位に入るための戦略
記述問題がA/Aの人は、単に合格するだけではなく、今後の後輩の規範になるような受験姿勢と受験勉強をしっかりとしてほしい。想定問題も100個程度は用意し、模擬面接も4-5回を目指そう。もしくは、用意した想定問答をスマホに録音して、隙間時間に何度も何度も繰り返し聴きましょう。何度も自分の問答の様子を聞いていると、ちょっと流れが悪いなあとか、冗長だなあとか、説明がロジカルではないなあとか気づくことがある。ぜひ、自分自身で一人ツッコミをして、問答内容をブラッシュアップしてほしい。スキルアップとして気になる点を列挙する。

1) 人の評価は最初の3つの印象でほぼ決まる
技術士にふさわしいと試験官に感じてもらえることが重要だ。アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが1971年に提唱したメラビアンの法則によると人は目から入る情報が55%、耳から入る情報が38%、そして話している内容はわずか7%だという。また、スリーセット理論によると、人は最初の印象と二回目の印象と、三回目の印象でほぼ決まるという。口頭試験で言えば、書類による印象と入室時の見た印象と、受験者が話す声の印象で受験者の印象=評価はほぼ決まるという。入室時の身なりや動き、そして、受験番号や名前を述べた時には、試験官の印象がほぼ決まっていることをよく理解すべきだ。
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(出典:トレンディに追いつかなきゃ、参考5)

2)口頭試験は加点主義
口頭試験の試験官は、筆記試験であなたの答案を見て合格と判断してくれた人です。つまり、あなたを合格させようとしている。その期待に沿った努力をすることは当然の責務です。しかし、本番の口頭試験では、回答に困るような質問や、回答しにくい質問、質問の意味がよくわからない質問がある。そのような時にはどうすべきでしょうか?適当に答えるのはダメだ。時間の無駄だけではなく、試験官の印象まで悪くなる。必ず質問の主旨を再確認して、相手の意図に合うように回答しましょう。また、本当に知らないことは「すいません。その点は不勉強でよくわかりません。」「うまく説明できません。この後しっかり調べて勉強します。」などと潔く降参して次の質問に取り組みましょう。米国は加点主義だが、日本は減点主義が多い。幸い技術士試験の口頭試験は加点方式だ。ホームランではなく、ヒット狙いがお勧めだ。

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(出典:仕事辞めたいの?、参考6)

3)試験官との論争は禁物
優秀な受験者ほど、自分の知見や意見に自信を持っていることが多い。試験官が理不尽なことを言うこともないとは言えない。そのような時に論争するのは厳禁だ。これは座談会ではないし、議論の場でもない。あなたは評価されている立場だ。「へりくだる」必要はないし、自分の意見を曲げる必要もないが試験官に対する攻撃は最低だ。そのような場合にも、「そのような見方があるのですね。勉強になりました。」とか、「この件は議論の余地がないと考えていましたが、そのような解決法もあると気づくことができました。ご指摘ありがとうございます。」など、要は相手の立場を理解し、試験官の意見を尊重する姿勢を崩さないことが肝要だ。

4)PREP
プレゼンテーションでは、SDS法やPREP法が有効だ。SDS法とはSummary、Details、Summary、つまり、まず結論を述べ、その詳細を説明し、最後にまた結論を述べる方法だ。またPREP法とはPoint、Reason、Example、Pointの4文字のイニシャルで、まず結論を述べ、その理由を述べ、その例を示し、最後に結論をもう一度述べる。人は、抽象的な一般論と具体的な各論を繰り返すと理解の幅が広がり、納得しやすい。これと真逆なのは、背景→条件→考慮事項→理由→(最後に)結論で、公務員が陥りやすいパターンだ。口頭試験では時間の制限がある。SDS法やPREP法でまず結論を述べたら、試験官の顔を見て、「理由を詳しく説明した方がいいですか?」「この内容で詳しく説明してよろしいでしょうか?」とか聞いてから次に進むのがお勧めだ。試験官によっては、最初の結論だけで「次の質問に移ります」と言ってくれることがある。その場合には最初の結論だけで回答になっているので、貴重な時間の節約以上に加点を繰り返せるという効果がある。

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(出典:Kaizen Base、参考7)

5)イメージとロジックで人は納得する
人は物事をイメージして、ロジックを理解できたときに納得する。これは人間の脳が左脳と右脳に分かれていることに起因する。これは、口頭試験の特に小論文(詳細業務)の説明のときに意識すべきだ。つまり、例えば「橋梁」の改善を説明するなら、どんな橋かを試験官にイメージしてもらうことが先決だ。幅員10mの橋なのか、100mの橋か、それとももっと巨大な橋なのか。どんな橋なのかのイメージがずれていたらこれは悲劇だ。何を説明しても質疑が食い違ってしまう。手振りをまじえなが試験官との間で同じイメージを共有できたら、次は冷静に端的にロジックを説明する。課題は3点です。目的はこれです。解決策は3つありますが、私はA案が最適と判断した。その理由は3つあります。このようにマジックナンバー3をうまく活用しながら説明すると、人は納得した気になるものです。

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(出典:ロジックとパッションの狭間から、参考8)

6)沈黙を恐れない
口頭試験で最悪なのは試験官の質問に対して回答できずに無言の時間が続くことだ。これは時間の無駄だけではなく、印象も悪くなるので最低の対応だ。分からなければ、「すいません。勉強不足です。また、勉強します。」等でなんとか切り抜けよう。口頭試験は加点主義なので、わからないことをわからないと回答しても何も減点されない。場合によっては潔ぎ良い態度として好感される可能性さえある。そのような受動的な沈黙は避ける必要があるが、能動的な沈黙(=間)を使えれば、プレゼンの上級者だ。つまり、試験官の質問に対して、先のPREPの最初のPを説明する。そのあと、わずか1秒弱の沈黙、つまり間をおく。そして、その1秒弱の試験官の反応を見極めて、詳細説明に続くのか、それとも、先に行ったように「続けてよろしいでしょうか?」と試験官とキャッチボールをするのか、その後のプレゼンを微妙に起動修正させる。大切なことは話すことではなく、理解してもらうことだ。そのためには、間をおくことがとても有効だ。また、ヨッヘン・バイヤーが書いた『プレゼンのパワーを最大限にする50のジェスチャー』には、プレゼンのテクニックが満載だ。例えば、下の図のように表情を使い分けたり、手のひらを見せたり、プレゼンと口頭試験は同じではないが、余裕があれば一度してみるのも一考だ。 
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(出典:LifeHacker、参考9) 

まとめ
口頭試験の目的は合格することだ。そのためには、不合格の1割に入らないという戦略でも、合格者の5割、つまり平均的な合格者の戦略でもいいと思う。しかし、本当に合格して、技術士として活躍したいと考えるのであれば、合格の上位者を目指して欲しい。技術士試験に合格するのはゴールではなく、スタートだ技術士として活躍するには、物を書いたり、講演で話をしたり、経営者の相談に乗ったりすることがある。そのようなことに対応できる能力を有するのかどうかを試されているのが試験だが、同時にそのような能力を伸ばすチャンスでもある。単に合格するのではなく、上位者での合格を是非目指して欲しい。サッカーに例えて言えば、1点差で勝利するのではなく、2点差で勝利を確実にするのではなく、3点差をつけて、圧倒的な勝利を目指して欲しいと思います。そうすることで、相手に1点を取られても、2点を取られても、勝利=合格できると確信出来る。最後の一踏ん張りです。
一緒に頑張ろう!

以上

参考1:http://www.pejp.net/pe/
参考2:http://sukiyaki-nagoya.blogspot.jp
参考3:http://www.yamachan.co.jp
参考4:https://gijutsushi.info/archives/279
参考5:http://skplan.main.jp/sunnyday/2015/12/31/post-4633/
参考6:http://shigoto783.hatenablog.com
参考7:https://www.kaizen-base.com/contents/biz-42993/
参考8:http://kayumi.jp/archives/1813155.html 
参考9:https://www.lifehacker.jp/2017/09/170929_book_to_read.html

通信事情:IoTとLPWAの関係と5Gへの進化への期待

はじめに
IoTは新聞紙上でも記事にならない日はないぐらい日常的に使われている流行り言葉だ。Internet of Thingsの略で、すべてのモノがインターネットに繋がれる時代が来るぞと、IoTの用語を始めて使ったのは1999年で、ケビン・アシュトンだという。国際通信連合(ITU)ではユビキタスネットワークという用語を用いて、未来の情報通信社会を説明していたが、IoTはユビキタスネットワークの後継とも言える。

e-Japan
最近は聞かれないが、ITUユビキタス構想を受けて、日本政府が提唱したのがe-Japan構想だ。2000年9月に森総理大臣(当時)が150回国会の所信表明演説としてIT国家戦略を打ち出した。しかし、当時の総理大臣は「イット(IT)」とはなんだと言って国民の失笑を浴びたことを覚えている人もいるだろう。その当時には、モバイルの波がここまで大きくなると予想するのは難しかったのだろう。

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(出典:総務省のホームページ、参考1)

IoTが目指す未来社
2017年3月8日に開催されたデータマネジメント2017において、IoTが目指す未来社を次のように示していた。IoTの適用領域を思いっきり広げた感じだ(笑)。シスコ社は、2013年時点で100億近くまで増大しているIoTが2020年には500億まで増加すると予想している。あらゆるものがインターネットに接続する時代が来るのだろうか?
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(出典:データマネジメント2017、参考2)

総務省が描く未来社
総務省が2015年7月に示した「新たな情報通信技術戦略の在り方」に関する情報通信審議会からの中間答申の中では、未来社会を下の図のように示していた。つまり、現在の電気通信は人と人を結ぶものだ。今後は情報利活用技術によって人と情報を繋ぐ。さらに、将来は他分野の市場や技術・制度と融合することで新たな価値を創造する。それこそがIoTの目的だ。これに異存はない。
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(出典:総務省、参考3)

パケ詰まり
現在の携帯電話システムはいわゆる第三世代と第四世代で運用されている。第三世代はIMT-2000として、2000年の実現を目指したモバイルシステムだ。厳密に言うとITUは初期のLTEは3.9世代と呼ぶが、商用的には3.9世代も第4世代と呼んでも良いと許容されていているのでLTE=第4世代と理解した方がシンプルだろう。第三世代の時代には、データ通信が急増した結果、パケ詰まりが流行り言葉になるほど混乱した。2013年当時といえば、ソフトバンク孫社長がパケ詰まりを解消します!と下の図で宣言していた。しかし、LTEの登場に伴ってこのパケ詰まりも今は死語となっている。

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(出典:Livedoor News、参考4)

期待されるLPWAシステム
LTEの投入に伴ってモバイル通信は、速度も容量も品質も格段の飛躍を遂げた。しかし、それでも500億のIoT端末をLTEで結ぶことは難しい。これはLTEシステム側の容量の問題に加えて、通常のLTEの料金ではIoTの裾野を広げることができない。このため、ISMバンドと呼ばれる自由に使える周波数を使って、もっと安く、簡単に、機器を接続できれば便利だということで検討されたのがLPWA(Low Power Wide Area)システムだ。文字どおり、小さな電力で広いエリアをカバーするという通信方式だ。そして、その裏には低速度という特徴もある。代表的なものはSIGFOXとLoraの二方式であり、最大の違いは速度だ。日本が主導する方式がWi-SUNで電力のテレメトリーへの適用が想定されている。そして、NB-IoTは通信事業者がこれらに対抗する方式で検討が急速に進展した。

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(出典:筆算作成)

ISMバンド
先に引用したISMバンドとはなんだろうか。Wi-FiBluetoothで使われている周波数帯だといえば理解される人も多いだろう。ISMとは、Industry Science Medicalの略で、産業、科学、医療の目的のために自由に使えるようにITUにより割り当てられた周波数帯だ。代表的なものは、電子レンジにも使われている2.4GHzやWi-Fiで利用されている5GHzだが、それ以外にもRFIDで使われる13.56MHzや、市民ラジオ(CB無線)で使われる27.12MHzなどがある。また、携帯電話の周波数再編に伴って、920MHzも特定用途向けに利用が解放された。この920MHzをサブギガヘルツと呼ぶこともある。

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(出典:Ownd、参考5)

LoRa(Long Range IoT)
ローラといえば、モデルを思いつきますか?それとも傷だらけのローラを思い出しますか?残念ながらどちらでもありません(笑)。そもそもモデルのローラはRolaです。傷だらけのローラを歌うのはちびまる子ちゃんのお姉ちゃんが大好きな西城秀樹です。LoRaは日本ではソラコムが2017年2月よりサービスを提供している。同社のホームページを見ると大まかなタリフが掲載されている。
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(出典:ソラコム社のホームページ、参考6)

SIGFOX
2009年に設立された仏SigFox社が開発し、2012年からサービスを開始している。100bpsと超低速だが、年間1ドルを目指す。日本では京セラ系のKCCSが2017年2月からサービスを開始する。現在は、双日とも連携して顧客を広げている。条件が合えば年額100円からの利用で、電池が10年持つことを目標にしている。
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(出典:Business News、参考7を一部加工)

NB-IoT
SigFoxやLoRaは900MHz帯のいわゆるサブギガヘルツの周波数を活用し、かつ通信時間を短くし、電力消費量を最小限にしながらも、低速の通信を可能とするように工夫した方式だ。一方、このNB-IoTは、LTEGSMの隙間の帯域を活用する方式だ。日本以外の海外ではいわゆる第二世代の携帯電話方式(GSM)が使われており、これを活用する方策は必須だ。日本では、第二世代の携帯電話方式(PDC)は全てサービスを終了しているため、LTEの電波の隙間を活用する。したがって、全国に整備したLTE基地局カバレッジと無線通信品質をそのまま継承できるのが最大の強みだ。
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(出典:NOKIA資料、参考8)

NB-IoTとLTE-M
少しわかりにくいのがNB-IoTとLTE-Mの違いかもしれない。共に通信事業者が提供するサービスだ。前者のNB-IoTは、前述の通り既存のLTEのガードバンド等の隙間電波を活用する方式で、帯域が200kHz以下なので、通信速度も100kbps程度だ。そして、LTE-Mとは、3GPPが推進するMachine Type Communicationのための仕様であり、その広い帯域を活用することで高速通信にも対応する。その先には2020年をターゲットとして推進する第五世代に向かっている。
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(出典:エリクソン資料、参考9)

LPWAから5Gへの進化
下の図はSIGFOX、LoRA、NB-IoT、LTE-Mさらには5Gへの進化を理解するための諸元だ。このように見ると5Gが最も優れているように見えるかもしれないが、5Gのコンセプトはいいとこ取りだ。使えるものは何でも使って、多重化して、高速化して、容量も増やしてという考えだ。したがって、ユーザの要求条件はそれぞれ異なるので、それぞれのユーザに最適な通信方式を模索し、採用し、構築する。そんな積み重ねの先に5GによるIoTの世界が広がると理解している。
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(出典:lafibre、参考10)

まとめ
自分の専門分野のことをブログにアップするのには勇気がいる。まずは、やはり細くなりすぎる。また、調べているうちに、興味がどんどん広がってしまってまとまらない。専門家として嘘を言いたくないけど、分かりにくのも本末転倒だ。今回は、IoTとLPWAという観点からできるだけ分かりやすく説明したつもりだが、まだまだ説明をスキップしたり、大切な考え方の説明が抜けているのも多いと思う。しかし、IoTの実現に向けて世界中の通信関係の技術者が必死に研究を続けていることを知ってほしい。また、(多分)コンピュータの世界と異なり、通信の世界の技術者は基本的に仲が良い。なぜなら、仲良くしないと通信できないからだ。そんな通信の世界の技術文化は大好きだし、これからも可能な限りどっぷりと参加して、そこで得た知見をできるだけ分かりやすく解説できればと思う。

以上

参考1:http://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ict/u-japan/new_outline01.html 
参考2:http://www.seminar-reg.jp/jdmc/dm2017/
参考3:http://blogs.itmedia.co.jp/business20/2015/08/2030.html
参考4:http://news.livedoor.com/article/detail/7520912/
参考5:https://mksund.amebaownd.com/posts/2152694?categoryIds=520280
参考6:https://soracom.jp/press/2017020702/
参考7:http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/5600/Default.aspx
参考8:https://wirelesswire.jp/2016/04/52700/
参考9:http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/4274/Default.aspx
参考10:https://lafibre.info/internet-des-objets/lte-m/

いじめ問題:いじめの構図と解決策に向けて

いじめの構図
いじめとは何なのだろう。大人の世界でも、パワハラとかセクハラとか、xxハラスメントが問題になることが多い。全国の学校を訪問して、生徒さんたちにいろんなお話をすると、その反応から、この学校は大丈夫だと感じることがある。逆に、ネットトラブルの話をすると、耳を塞ぎ、目を閉じる子供がいる場合がある。後から先生にフォローをお願いすると当事者だったりする。いじめはなぜ起こるのだろう。そしてどうすればなくなるのだろう。

いじめの認知件数の推移
そもそもいじめはどの程度発生しているのだろうか?2015年10月に文部科学省初等中等教育局児童生徒課がまとめた調査資料(参考1)によると、下の図のような傾向となっている。これは、いじめの認知件数であることに注意が必要だ。年度別の推移を見ると、連続的に減少している部分と、非連続に増加する部分が混在している。後者の理由はいじめの定義が見直されたためだ。いじめ認知件数が減少しても、いじめによる悲劇は無くならないため、有識者が議論をして、いじめの定義をより厳しくして、いじめの防止を図る。そんな図式が見て取れそうだ。

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(出典:文科省の調査結果資料、参考1)

いじめの定義
では、いじめの定義はどのように変遷したのかというと、1986(昭和61)年度の定義では、自分より弱いものに対して一方的に、身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているものであって、学校としてその事実を確認しているものと定義されていた。1994(平成6)年度には、「学校が確認したもの」が削除された。これはいじめにあった児童生徒の立場に立つべきという判断からだ。是非は別にして、児童が「いじめられた」と申告したら事実関係にかかわらずいじめと判断されることになった。2006(平成18)年度からは、一方的に、継続的に、深刻なといった文言が削除された。一定の関係にあり、精神的な苦痛を感じたものと再定義された。したがって、嫌な気持ちを感じたら「いじめ」とカウントすることになった。さらに、2013(平成25)年度には「いじめ防止対策推進法」の中で再定義された。
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(出典:文科省の調査結果資料、参考1)

いじめ防止対策推進法
いじめ防止対策推進法とは、学校側がいじめはなかったとして、適切な対応をしなかったことが原因で2011年に起こった大津市の自殺事件を契機として2013年9月に施行された。いじめの再発を防止するために国、市区町村、学校、保護者、児童がなすべき行動が規定された。
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(出典:不登校新聞、参考2)

いじめはなぜ無くならないのか?
「いじめられた」と叫べば、それは「いじめ」となり、加害者とされた児童や保護者、学校、市区町村も批判されることになる。大人の世界でも冤罪はあるが、子供の世界でもいじめっ子が「いじめられた」と宣言するいじめも発生しているようだ(参考3)。

脳科学者の見解
脳科学者の中野信子博士は、そもそも人間は理想的な存在ではない。いじめは悪い子だけがやるものだと思いがちだが、いじめについての科学的理解を深める必要があると指摘する。また、例えば、「ももいろクローバーZ」では、メンバー5人がそれぞれの役割を持ち、それぞれが活躍できる場がある。お互いの個性や考え方を尊重するような人間関係においてはいじめは起こりにくいと言っている(参考4)。

いじめの構図
中野信子博士は、同時に人間は集団で生きる生物であり、集団の規律を乱すものが出るとそれを排除したり、指導したり、制裁したりする。この制裁がいきすぎた時に悲劇が発生すると言っている。これをヒントに構図を考えたのが次の図だ。規律を乱す人はどこにもいるものだ。しかし、組織としてそれを放置できない場合には、やはり注意したり、指導したりするが、このスキルを高めることが根本的な対策ではないだろうか。しかし、それでも集団の規律を乱す人がいると、昔の村社会では村八分を行った。つまり、葬式と火事以外の共同行為を全て拒絶するという行為だ。この行為にも是非はあるが、村八分にされた人はその後どのように生きるのかを選択する権利は有している点で悲劇的ではない。しかし、そうではなく制裁を下すようになると、その制裁が過激化することは過去にも、現在にも、そして残念ながら未来にもあるのかもしれない。そのような悲劇をなくすために、有識者が議論をして、さらに規制を強化する。しかし、規制が強化されると、その規制を守る人もいるが、規制を守ったふりをして水面下でいじめをするケースや、いじめと見なされないような巧妙な方法でいじめをするケースが生じる。「ドラえもん」におけるいじめっ子は、昔はジャイアンだった。しかし、文部科学省が公開した「いじめ対応へのヒント」という資料では、「いじめ」は加害者、被害者、観衆、傍観者の4つに分解して考える必要があるという(参考5)。

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(出典:筆者が作成)

いじめの構造
先の「ドラえもん」の人間関係においては「静香ちゃん」が影のいじめっ子だという説がある。だって、静香ちゃんには女の友達がいないじゃない。きっと性格悪いよという。下の図のように、加害者は実行犯であって、それを指示する司令塔がいるというのが最近のいじめのメカニズムだ。その司令塔は学業優秀だったりすると、親も学校もそんなことはないと考えがちで、実行犯だけが罰せられたりすると、いじめの構図が慢性化するので注意が必要だ。

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(出典:大阪市人権だより、参考6)

スクールカースト
現役の中学校教師である堀裕嗣さんが出版した「スクールカーストの正体」を読んだ時には、その慧眼に敬服した。堀さんは次の図のようにスクールカーストの構成員を分類化している。詳しくはぜひ図書を読んで欲しいが、高位の人間の意志を中間位の人間が忖度して、下位の人間をいじめる。大人の世界でも、役員、上級管理者、中間管理者、社員といった階層構造がある。子供の世界は大人の世界の縮図だと再認識する。
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(出典:スクールカーストの正体、参考7)

深刻化するいじめ
なぜいじめは深刻化するのだろう。いじめは、1対1の問題ではなく、集団の中で常に制裁を受けるべき行動が監視されている。先のスクールカーストの例で言えば、残虐なリーダの言動を忖度して、お調子者が実行犯となって、自己チュータイプをいじめるそんな構図だろうか。もしくは数名のグループの中で誰かの意志を忖度して、誰かをいじめ、そのあとは別の誰かをいじめる。そして、最後には主犯が被害者になる。そして、その時には、被害者を経験した恨みが凝縮されて、そのいじめが悲劇を生む。そんな想像したくない構図もあるという(参考8)。

解決策に向けて
集団で生きることが人間の性(さが)であり、その集団の規律を乱すものを是正しようとする行為に失敗したものが「いじめ」だとすると、どうすれば解決するのか。短期的な即効性はないが、次のような取り組みを長期的にじっくりと進める必要があるのではないだろうか。
1)個の尊重と夢へのチャレンジ応援
個人や集団の目的や夢を持ち、それぞれの目的や夢にチャレンジしたり、それを応援するような組織文化を醸成する。個人の価値は学業だけではない。個人はそれぞれ役割があり、夢があり、それに向けて頑張る。学友も学校もそれを応援する。えこひいきしない。生徒の長所を見出し、伸ばす。そんな校風を醸成することこそ努力すべきことではないだろうか。

2)ダイバシティの尊重と異質な文化の体験
日本社会は同質性が高いため、マイノリティに対する許容度が低いのではないか。これは子供社会の問題だけではなく、大人社会の問題である。大人社会においてダイバシティを尊重する社会風土を浸透させる。難しい問題だが、大人が範を示すことがやはり求められている。

3)SNSの規制や指導
LINEやTwitterを代表にして、SNSを使うことが問題の原因のように議論されることがあった。最近では、さすがにそのような論調は減って、正しい使い方を教えることが重要だという論調に変わってきた。しかし、それでもダメな使い方を示すことにとどまっていることが多い。今でも、小・中学生を対象とするフィルタリングのデフォルトではLINEを使えない。誹謗中傷をしてはいけないという指導をすることには賛成だが、それでどれだけの効果があるのだろうか。

4)SNSの積極的活用
学校推奨のSNSを提供するような方法もあるのではないだろうか。YouTubeを見すぎるなとか、YouTuberを目指すことに否定的な姿勢を示すよりは、校内で動画コンテストをしたりして、動画作成能力を競わせて、褒めてあげる方法もある。動画の秒数を例えば90秒と決めて、「最近のスマホトラブルのしくじり例」をテーマに子供達に動画を作らせたら、びっくりするような素晴らしい教育的な動画ができるだろう。そのような動画を生徒同士で共有させるような方法もあるだろう。最近では、いじめの兆候に気づいたら通報するような「STOPit!」といったSNSが使われ始めている。ドイツ人の若者が開発した分散型のSNSである「マストドン」の日本サイトも始まっている。あまり宣伝されていないので認知されていないが、auのキッズスマホには、不適切な言葉を入力すると、本当に送信する?と再確認する機能が実装されていた。米国の調査では95%は思い直すらしい。そして再確認されても送信する場合には、その履歴が残る仕組みだ。まだまだ課題も多いけど、SNSの利用を規制するよりも、不適切な使い方をSNSを活用して是正することも検討したい。

5)アクティブラーニングと課題設定能力
2020年に向けて新しい教育指導要領が検討されている。2017年2月14日に公示された改定案では、課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学び(いわゆる「アクティブ・ラーニング」)を取り入れることが宣言されている。この前、中学校の先生と話をしていて、これからは問題を解く能力よりも、問題を考える能力が重要になると云う話になった。技術士的に言えば、課題設定能力だ。例えば教科書を題材にして、問題とその回答、そしてその根拠を生徒に考えさせるようなことができれば良い勉強になるのではないだろうか。そんな風に全ての生徒が必死にそれぞれの能力を発揮するような学校なら「いじめ」は起きないような気がするが、それは楽観的過ぎるだろうか。

以上

 

参考1:http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/10/__icsFiles/afieldfile/2015/11/06/1363297_01_1.pdf
参考2:https://futoko.publishers.fm/article/1288/
参考3:http://blog.livedoor.jp/hasegawa_yutaka/archives/44904588.html
参考4:https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/postseven/trend/postseven-619712
参考5:http://trapro.jp/articles/711
参考6:http://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000359494.html
参考7:https://www.amazon.co.jp/dp/4098252503/trickfish-22
参考8:いじめを考える心理学 ― いじめの深刻化を防ぐために ― Psychology of ...
参考9:http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1364316.htm

趣味嗜好:珈琲の起源から健康との関係

珈琲というネーミング
コーヒーのことを珈琲という漢字を使う。誰がネーミングしたのだろう?調べると、宇田川榕庵(よあん)という幕末の蘭学者だった。当時は発音から哥非と書いていたが、女性の髪を飾る玉飾りの意味の「珈」と、玉飾りの紐を意味する「琲」という漢字を用いたセンスは素晴らしい。宇田川榕庵は、珈琲以外にも「酸素」、「水素」、「窒素」、「元素」、「圧力」、「還元」、「分析」といった専門用語も生み出している。

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(出典:Wiki、参考1)

蘭学者の師弟系図
蘭学者とは、外国との交流を禁止されていた江戸時代において許されていたオランダ経由で日本に入ってきた文化や技術に精通した学者だ。近代科学や医学、農学に通じていた。宇田川榕庵は、下の系図によると宇田川玄随から数えて3代目だ。宇田川家は津山藩(現在の岡山)の医師であり、宇田川玄随漢方医学よりも西洋医学が優れていると気づき、蘭学を学び、我が国最初の内科医学の翻訳書(西説内科撰要)を著した。なお、解体新書は西洋の外科医学の翻訳書だ。玄真松阪市出身の宇田川玄随の弟子だったが、のちに養子となり、西説内科撰要に新説や訂正を追加し増補重訂西説内科撰要を出版した。そして、先の榕庵は、美濃大垣藩の医師江沢養樹の息子だったが、宇田川玄真の養子となって志を継いだ。

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(出典:宇田川家三代、参考2)

コーヒーの歴史
下の表によると、1258年頃にエチオピアもしくはイエメンでコーヒーが発見され、1510年にエジプトのカイロに世界初のコーヒ店が誕生したという。そして、驚くべきはヨーローパよりも日本に伝わったのが早く、1641年には日本にも伝わったという。

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(出典:パーフェクトコーヒー、参考3)

コーヒーの伝来ルート
13世紀にアラビア地方でコーヒーが発見されたが、下の図によるとこのコーヒーは東に向かった。この世界地図には日本への伝来が記載されていないが、先の年表に合わせるとインドネシアを経由して17世紀には日本に伝わったのだろう。ヨーロッパにも同じく17世紀に伝わり、アメリカ大陸には18世紀になってから伝わったという。陸地はシルクロードだが、海洋は海流のルートに沿って伝わったと考えるのが自然だろう。

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(出典:Origin of Coffee、参考4)

世界の珈琲消費量
現在、世界では珈琲を何杯ぐらい飲んでいるのだろう。下の図によると、最多はルクセンブルグの2844杯で毎日8杯近く飲んでいるという。この夏に旅行したフィンランドが1212杯で2位、エストニアが469杯で18位、リトアニアは409杯で21位だった。喫茶店は確かに多かった。では、日本は何位かというと調査対象の最下位の30位で340杯だ。日本ではコンビニコーヒーや缶コーヒーを楽しむ人もいるので調査前提を調べる必要があるが、まあ伸び代がまだまだあるということか(笑)。
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(出典:Gigazine、参考5)

日本の珈琲消費量と推移
日本国内での珈琲消費量は、リーマンショックが起きた2008年の後少し減少したが、それ以外ではほぼ右肩上がりで増加している。2014年時点のデータだが1週間で11.13杯。うち家庭で飲むのが7.04、つまり毎日1杯飲んでいるのが平均像ということだ。次に多いのが職場や学校だ。これにはコンビニ珈琲や缶コーヒー、アンバサダー珈琲などが含まれていそうだ。

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(出典:Hack Coffee Beans、参考6)

珈琲摂取と健康との関係
珈琲にはカフェインが含まれている。一時期、デカフェを頼むこともあったけどスタバで追加料金(50円)が必要となったので、もっぱら普通のホットを頼んでいる。当然飲み過ぎは良くないが、適度な珈琲摂取は脳卒中や肝ガンの発生を抑制する傾向が調査で確認されたようだ。ただ、その因果関係はまだ良く分からないという。注意すべきは、これは相関関係がありそうだということだ。したがって、珈琲が好きでもない人が珈琲を飲んだから身体に良いとは言えないし、珈琲大好きな人が珈琲をやめたら癌になるとも言えない。まあ、身体の内からの声を聞いて、身体が欲しているものを飲んだり食べたり、運動したりするのがいいのでしょう。
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(出典:国立ガン研究センター、参考7&参考8)

まとめ
今回は珈琲のネーミングから、珈琲の伝来ルート、そして健康への影響と興味を持ったものを気まぐれに調べてみた。驚いたのは珈琲の伝播ルートだ。お茶などの起源や伝来ルートとの違いにも興味を持ったが今日は控えておく。起源をたどると色々なことが見えてきそうな気がして面白い。

以上

参考1:http://www.wikiwand.com/ja/学者 
参考2:http://www.libnet.pref.okayama.jp/mmhp/kyodo/person/udagawa/udagawa.htm
参考3:http://perfect-coffee.info/coffee-origin
参考4:https://infograph.venngage.com/p/64987/coffee-infographic
参考5:http://gigazine.net/news/20120726-coffee-consumption/
参考6:http://hackcoffeebeans.com/data/
参考7:http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/274.html
参考8:http://www.rococo-coffee.co.jp/gift/fathersday.html 

趣味嗜好:あなたはスタバ派?コメダ派?

マンションのWi-Fi契約とスタバ利用
現在、名古屋に単身赴任中だが、入居時にはマンションにWi-Fiがなかった。オーナーに文句を言ってWi-Fiを使えるようになったが、Wi-Fi契約していない。Wi-Fi契約すると月額5000円かかる。それならその5000円でスタバを利用した方がいいかと思って、もっぱらパソコン(MAC)操作はスタバで行っている。また、Wi-Fiは年契約で帰任時の解約処理とか面倒なのもある。オーナーさん、用意してくれたのにごめんなさい。

スタバ利用とGold Star
スタバではスタバカードを使うが、50円ごとに1Starをもらえ、それが250Starになると、Green StarからGold Starにランクアップされる。Gold Starになるとまた50円で1Starがもらえて、150Star集めるとReward e-ticketを貰えて、それを使うと珈琲の無料サービスがあるようだ。要はポイントカードだが、Starが増えると嬉しいので、ついついスタバに来てしまう(笑)。

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スタバのマークは人魚
スタバは米国シアトルで1971年に開業し、現在では世界90の国と地域で2万店舗を超えるという。そして、そのトレードマークとなっているのが可愛い人魚(Siren)だ。シアトルのスタバ本社には開業当時のマークが残っているという。1987年に緑色になり、1992年に少しアップにして、2011年にはSTARBUCKS COFFEEという文字も決した。今後はコーヒー以外の商品にもこのロゴマークを活用するとも言われている(参考1)。

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(出典:ロゴデザ、参考2)

 2017年度のカフェの満足度調査
Wi-Fiの利用が必須なので私はスタバ利用が圧倒的に多い。名古屋には、他にもWi-Fiを使える店もあるが、スタバはほぼ安定して使えるし、全国の色々個性的なスタバを探して利用するのが日常となっている。ただ、下の表にあるようにカフェの満足度調査を日本生産性本部が実施したところ、顧客満足度ではドトールが1位、ミスタードーナッツが2位、そして名古屋が誇るコメダ珈琲が3位にランキングされた。しかし、スタバは顧客期待や知覚品質、推奨以降で1位を堅持している。

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(出典:ITメディア、参考3)

スタバとコメダ珈琲店の比較
喫茶店の良し悪しをどのような評価軸で判断するかは個人に委ねられるだろう。私は、まずWi-Fiの高速性と安定性、そしてゆっくりできるかどうか、最後は充電できるかどうか。珈琲は美味しい方がいいし、雰囲気も大事だ。ネットで調べるとお店の椅子が仕事向きかゆったり向きかを調べたものがあった(参考4)。この指摘は面白い。あと客層もこのマトリックスに合わせて異なる。コメダ珈琲でモーニングを注文するような時間帯は高齢者で賑わっている。午後のスタバは子育て中のママさんが多い気がする。姑はコメダ、嫁はスタバという構図だろうか。まあ、それぞれでストレスを発散して家庭では平和であってほしい(涙)。
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(出典:LiveDoor News、参考4)

 年代別の満足度評価
2016年4月に3千人以上に聞いた調査結果を@niftyニュースが発表していた(参考5)。これによるとドトールが僅差でスタバを抑えて一番だった。やはりコスパが良いのが評価されたということか。ドトールも好きだけど、Wi-Fiをやっている店舗が少ないのが個人的には不満だ。コメダもキャリアWi-Fiはあるけど店舗のWi-Fiがないのが残念だ。
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(出典:@nifty news、参考5)
コメダ珈琲のモーニングセット
珈琲を頼むとトースターが付いてくる名古屋式のモーニングは有名だ。特にこのコメダ珈琲では3種類から選べるが、私は小倉餡(あん)を選んでしまう。トースターと小倉餡が合うとは思えなかったけど、実際に食べると結構いける。癖になってしまう(汗)。技術士の二次試験(筆記試験)の受験勉強にはコメダ珈琲にも大変お世話になった。確かにソファーがしっかりしていた。

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(出典:おいしいなごや、参考6)

まとめ(中間)
名古屋にいると東京と違って立ち食いそば屋がほとんどないのは不便だが、それ以上に喫茶店が多いし多彩だ。珈琲の起源を振り返ろうと思ったけど、名古屋ネタで終わってしまった。次回は珈琲の起源を調べてみたいと思う。

以上

参考1:http://catchme.tv/starbucks/1110/
参考2:http://logo-design-osaka.com/starbucks-logo/

参考3:http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1706/20/news106.html
参考4:http://news.livedoor.com/article/detail/12120660/
参考5:https://news.nifty.com/article/item/neta/12225-160511007112/photo/
参考6:http://juno.nagoya/entry/選べる!コメダ珈琲の新モーニング3種/

知覚問題:人工内耳はどこまで進化するのだろう。

スマートスピーカ
AmazonのEchoやGoogle Assistantを始め各社がスマートスピーカのシェア争いに依存でいる。先行している米国では、すでに前年比2.3倍の3560万人が利用し、そのうち70%がAmazon Echoを占めているという(参考1)。一方、スマホタブレットに実装されているAI音声アシスタントはすでに35億台を超えていて、2021年には75億台を超えるという。こちらの分野ではGoogle Assistantの伸びが突出する見込みだ。

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(出典:ロボスタ、参考1)

聴覚と視覚
今までのSNSスマホタブレットでのテキストや写真や映像といった視覚情報ベースだった。最初はテキストベースだったが、写真ベースになり、現在は動画ベースのSNSが急速に普及している。携帯電話は、外で本来話をするツールだったはずだが、ある男子高校のアンケートで不要な機能の一番が通話になるなど、すでに通話用のツールの枠を超えている。しかし、一方で、音声認識機能の進化は目覚ましく、テキストを入力するより、音声認識モードにして、スマホに向かって話をする方が早いし、楽になってきた。スマートスピーカは今後どこまで進化するのだろうか。

生物の進化の過程での聴覚と視覚
1) ナマズの耳
魚の耳に相当する器官は側線だが、ナマズの場合にはそれが横に並んだ大孔器だ。そして、ナマズはこの器官のために水圧や水流の変化を感じ取る能力が高い。ナマズ地震を検知するという都市伝説があるが、これも根拠のあるものかもしれない。

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(出典:FIMO、参考2)

2) 水中での音速
音の速度は真空であれば秒速330mとよく言われるが、厳密に言うと気圧や気温に依存する。高温になると分子の活動が活発になるので音速も早くなる。また、分子量が小さい物質ほど音速が早くなる。ヘリウムガスを吸って話をするとドナルドダックのような声になるのは、音速が3倍近く速くなって、甲高い声になるためだ。水中だと真空の約5倍(秒速1500m)となる。氷だとさらに倍の秒速3230mだ。

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(出典:Wiki、参考3)

3) 海中は沈黙の世界か?
中学生の頃に好きだった女の子から本をプレゼントしてもらった。「沈黙の世界」という本で、海洋学者であるジャック・クストーが美しい海洋を紹介してくれた。その奥深さに単純な自分は感動し、ダイバーを目指した。成人後、ダイビングライセンスを取って海中に潜ると確かにそこは沈黙の世界だ。でも、そこで生きる生物は、視覚よりも聴覚や触覚の方がより研ぎ澄まされたのではないだろうか。

4) 動物の可聴周波数帯域
人間が感じることのできる音は20Hzから2万Hz程度と言われている。一方、動物が聞こえる周波数は犬が65Hzから5万Hz、猫が60Hzから6.5万Hz、イルカが150Hzから15万Hz、コウモリが3000Hzから12万Hzだという。しかし、魚は50Hzから5,000Hzと極端に狭い。やはりこれは水中では高い音はすぐに減衰するからなのだろうか。

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(出典:パイオニアのホームページ、参考4)

5) 水中の減衰量は周波数が高いほど大きい
下の図は周波数と音波の減衰の特性図だ。周波数が10倍になるとレベルが20dB下がるので、つまり100分の一になっている。つまり、損失量は周波数の二乗に比例して増大する。これは電波の場合と同じ仕組みなのだろう。
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(出典:株式会社アクアサウンドのホームページ、参考5)

6) イルカのエコーロケーション
イルカの場合には、超音波を出すことで獲物となる魚の位置関係を確認したり、強い超音波で麻痺させたりする。超音波に慣れていない魚はびっくりして気絶しちゃうのかもしれない。どうやってイルカはこんな能力を身につけたのだろうか。不思議だ。

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(出典:まとめサイト、参考6)

7) 人間の耳の構造
人間の場合には、どのようにして音を聞くのだろうか。下の図にあるように外耳と中耳と内耳の3つに分かれている。外耳は空気の世界で外からの音を効率的な集めて、鼓膜に伝える役割を持っている。内耳は液体の世界で音を感じる役割を持っている。そして中耳はこの外耳と内耳を結ぶ役割だ。人間の中耳は、3つの耳小骨で構成されている。つまり、外耳(鼓膜)とつながるツチ骨と、内耳(前庭)につながるアブミ骨と、それらを結ぶキヌタ骨だ。そして、中耳は顎につながっているので、例えば海中にダイビングするときに水圧調整がうまくいかないと耳が痛くなるが、顎を動かしたりすると治ることがあるのもこのような構造のせいだ。

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(出典:看護Room、参考7)

 8) 音の振動を感じる構造
鼓膜の信号は中耳を介して、内耳の卵円窓から前庭階を通して蝸牛をぐるっと回って、正円窓から出て行く。その途中には蝸牛神経が弦のように張り巡らさらていて特定の音と共鳴することで音を感じるという仕組みだ。小中学校の理科でここまで説明してくれたらちゃんと理解していたかもしれない(笑)。しかし、直感と異なるのは、蝸牛の根本が高い音で、蝸牛の細い部分が低い音に共鳴するという。逆だと思っていた。

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(出典:聴覚の経路、参考8)

 9) 突発性難聴
突発性難聴になったのは何年前だろう。音楽を聴きながらゴルフの練習をしていたら音が急におかしくなり、イヤホンを片方ずつ聞いたら左耳が聞こえていない。急いで帰宅するが、途中でトラックが通過する音がジェット機が通るような音に聞こえた。すぐに病院に行くが、突発性難聴は治らないもの。悪化しないように治療しましょうと低い志で治療が開始された。結局、悪化はしなかったが、完治もしなかった。でも、電話で通話するときに使う周波数帯域(300Hzから3400Hz)は全く問題なく、4000Hzを超えたあたりからダメだ。今でも、小さな子供の高い声は左耳では聞き取れない(涙)。しかし、悔しいのは、突発性難聴の原因以前に、外耳が悪いのか、中耳が悪いのか、内耳が悪いのかわからないことだ。個人的にはデジタル方式の時代に運転しながら何時間も携帯電話で通話し続けた時に、頭がクラクラとした経験がある。あれが左耳だったので、それが原因かもしれないと推測している。でも、どうして、それで突発性難聴になるのかの理屈が全く分からないし、医者も説明してくれない。頭のMRI(磁気共鳴画像)を念のため撮影してもらうことになり、その結果を聞くと年齢どおりの劣化具合ですね、とのこと。加齢が原因と言われても、そんな説明では納得できない。

10) ペーペッツ回路とヤコブレフ回路
だんだん難しくなってきた。ここら辺で止めるが、聴覚や視覚と言った信号は脳で処理されるが、その回路として2つある。一つはペーペッツ回路で記憶系を担当する。他方はヤコブレフ回路で情動系の回路だ。2つの回路はお互いに交流して、影響しあっている。

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(出典:脳と精神、参考9)

人工内耳の可能性
医療の現場では、人工内耳の開発が進んでいる。下の図は体内装置と対外装置を組み合わせて使う人工内耳の例だ。補聴器のように音量を上げるのではなく、音を聴覚神経に直接伝える方法だ。海外では生まれつきの聴覚障害者に対する治療として活用されている。例えば、スウェーデンでは新たに生まれるろう児の90%は人工内耳の手術を受けている。日本でも片耳であれば保険適用が可能と言う。
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(出典:CNETジャパン 、参考10)

人工内耳の適用状況
最近のデータではないが、1998年時点で世界で1.8万人が使用し、うち日本人は866人だ。使用数では5番目だが、若者への適用は少なく、18歳未満への適用ではかろうじてイタリアよりも多い9番目だ。若いときに手術する方が効果が高いとも言われている。日本では適応年齢は2006年までは2歳以上から1歳6ケ月に、そして2014年からは原則1歳以上(体重8kg以上)と人工内耳適応基準が改定された。2015年時点の論文(参考13)では人工内耳の世界での利用は約25万人、うち日本では1万人で世界4位だという。

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(出典:音声言語医学委員会報告、参考11)

人工内耳の小型化・軽量化
機器の小型化は着実に進んでいる。しかし、体内装置の小型や低消費電力化など技術的な問題は多い。最近では、機器の細かな操作はスマホのアプリで行うようになっているのが多い。

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(出典:参考12)

まとめ
 スマートスピーカーについて調べるつもりが、聴覚のことを深掘りしてしまった。聴覚と視覚は脳科学的にはそのメカニズムに共通点があり、特に記憶を担当するペーペッツ回路と、情動を担当するヤコブレフ回路が相互に影響しあいながら機能していることがわかってきている。人工知能が進歩した場合に、今後はより脳に近いところでの信号をやりとりする脳間通信も研究されている。テレパシーが実現するのも時間の問題かもしれない。しかし、思ったことや感じたことが脳の外に出すことは究極のプライバシーの侵害にならないのだろうか(笑) 

以上

参考1:https://robotstart.info/2017/05/19/virtual-digital-assistants.html
参考2:http://www.fimosw.com/u/zacco/vzxmz5ehssmudo 
参考3:https://ja.wikipedia.org/wiki/音速
参考4:http://pioneer.jp/carrozzeria/museum/oto/01_a07.html
参考5:http://aqua-sound.com/business/consulting/noise.html 
参考6:https://matome.naver.jp/odai/2140223070880022301
参考7:https://www.kango-roo.com/sn/k/view/1926
参考8:https://blogs.yahoo.co.jp/yuyamichidori/11160610.html
参考9:http://www.actioforma.net/kokikawa/kokikawa/dynamism/dynamism.html
参考10:https://japan.cnet.com/article/35104860/
参考11:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjlp1960/39/4/39_4_488/_pdf
参考12:http://www.cochlear.com/wps/wcm/connect/sg/home/discover/cochlear-implants/nucleus-6/six-reasons/smallest-sound-processor
参考13:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jalliedhealthsci/6/1/6_15/_pdf