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消費者行動論#5

はじめに
今日の消費者行動論も振り返ると盛りだくさんだった。やはり聞いただけだと忘れそうだ。先週習ったヘルマン・エビングハウス忘却曲線よりも多分早く忘れるだろう。書いているうちに忘れそうだ(笑)。

国際競争力指標(GCI)
世界経済フォーラム(WEF)が2018年10月17日に発表した国際競争力レポート2018では日本は5位だった。140カ国の調査でトップは米国、2位がシンガポール、3位がドイツだった。そして、スイスが4位に食い込み、日本は5位だった。日本が5位に入り込めたのは、評価方法が少し変わったためとも言われている。
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 出典:https://kokai.jp/wefの国際競争力は米国が首位へ、日本は5位(評価/

グローバルイノベーションインデックス(GII)
イノベーティブな国はどこだろう。コーネル大学INSEAD世界知的所有権機関(WIPO)が共同でGIIを発表している。126カ国の経済状況を80項目の指標によって分析する。そして、トップはスイスだ。2011年以降トップを堅持している。スイスは特許や知的所有権などの法的な整備でも進んでいるし、産学協同でも世界のトップを走っている。日本はトップ10に入れず13位だった。特に日本で評価を下げているのは、Human Capital and ResearchとCreative Outputsだ。これ以外はまあまあ検討している。日本人のイノベーションに対する研究開発と創造性かもしれない。逆に言えば、日本がもっとイノベーティブになれば、日本はまだまだ伸び代があるということだ。
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 出典:https://www.wipo.int/publications/en/details.jsp?id=4330

スキーマ理論
イギリスの心理学者フレデリック・C. バートレットが1932年に論文を発表した。それは、知識の構造をスキーマと呼ばれる構造や型に基づいて情報を表現するスキーマ理論だ。講義では、完全一致と、適度な不一致と完全不一致に類型したケースだった。消費者行動論的に一番重要なのは適度な不一致だ。似ているけど、完全には一致しない。それがもっとも購買意欲を高めるという。
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 出典:http://www.lit.kobe-u.ac.jp/~yomatsum/classes2/形態論%E3%80%80資料.pdf

古典的条件付け
条件反射といえば、パブロフのイヌが有名だ。これは、ロシアの生理学者イワン・ペトローヴィチ・パブロフ(1849年9月から1936年2月)が示した実験だ。イヌに食事をさせるときにベルを鳴らす。これを繰り返すと、ベルを鳴らしただけで、犬はヨダレを垂らすようになる。何か強烈な快感を得るときに、何かをする。そうすると何かをするだけで強烈な興奮が蘇る。これもパブロフの犬と同じ現象かもしれない。
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 出典:http://occupational-hygienists.com/blog/?p=357

オペラントの条件付け
アメリカの心理学者エドワード・L・ソーンダイク(1874年8月から1949年8月)が行なった実験が初めてとされる。その後、バラス・フレデリック・スキナー(1904年3から1990年8月)がマウスや鳩を用いて体系化した。この実験で用いられたのがスキナー箱だ。これは、マウスがレバーを押すと、餌が出る仕掛けだ。たまたまレバーを押すと餌が出ることから、レバーを押せば餌が出ることを学習する。これはオペラント学習とも呼ばれる。
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 出典:http://www.counselorweb.jp/article/441254429.html

観察学習
人の行動を観察して、他人から学ぶ現象を観察学習という。兄弟で言えば、弟の行動がそうだろう。お兄ちゃんがヤンチャなことをして、母親から叱られるのをみて、何をしたら叱られるのかを学習する。なので、弟は要領がいい。あまり叱られることなく、褒められることを自然にする。なので、お兄ちゃんから見ると、ちょっと意地悪したくなるのかもしれない。下の写真は人間ではなく、イルカの観察学習の事例だ。イルカの赤ちゃんは、お母さんイルカがすることをしっかりと観察していて、トレーニングしなくても、自然に大人のイルカと同じことを覚えていくという。
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 出典:海響館 » 第177回「観察学習」

本能
オーストリアの精神医学者ジークムント・フロイト(1856年5月から1939年9月)は精神分析学の創始者だ。フロイトは、自我をエゴ、さらに超自我をスーパーエゴと定義した。また、現在はidと訳されているが、ドイツがではesと呼び、超自己中の欲求、つまり生存要求だ。そして、徐々に上位の欲求がエゴだ。スーパーエゴは、スーパー利己的の意味ではなく、自己実現に相当するような高度な欲求だ。
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 出典:Freud's Id, Ego, and Superego

パーソナリティ理論
人の性格を分析する手法は色々と開発されている。その一つがEPPS特性論だ。ネットで調べると、簡単にできそうだった。トライしたら、質問すうが多い。どうも50問ほどあるらしい。最初の20問ほどはきちんと答えていたが、途中から適当に回答したら、「回答の一貫性がやや低いです。」としっかり見抜かれていた(汗)。多分、真面目に回答すると、ばらつきが小さくなるのだろう。自分の特性としては、自立が9と高く、そして、変化の7と顕示の7だ。低いのは攻撃の4だ。救護の5と支配の8はばらつきが大きいので、適当に答えたハレーションかもしれない。でも、結構当たっているかもしれない。
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 出典:EPPS性格検査結果

特性5因子論
ハーバード大学の心理学者ルイス・ゴルドベルク(1932年1月生)が提唱するのが、ビッグ5理論(five-factor model:FFM)だ。具体的には、次の5つだ。
N:神経症傾向(Neuroticism)は、環境刺激やストレッサーに対する敏感さ、不安や緊張の強さ
E:外向性(Extraversion)は、社交性や活動性、積極性
O:経験への開放性(Openness to experience)は、知的好奇心の強さ、新しいものへの親和性
A:協調性(Agreeableness)は、利他性や共感性、優しさなど
C:誠実性(Conscientionsness)は、自己統制力や達成への意志、真面目さ、責任感の強さ
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 出典:Personality, motivation and emotion

AIOアプローチ
ライフスタイルを分析する手法の代表がAIOアプローチだ。AIOは次の3つの単語の頭文字だ。このAIOという3つの側面で特性を分析することで、消費者のライフサイクルを測定する手法だ。
A:活動(Activities)とは、消費者のライフスタイル特性
I:関心(Interests)とは、興味・関心を持っていること
O:意見(Opinions)とは、政治や社会問題など様々な出来事についての意見
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 出典:https://insight.rakuten.co.jp/knowledge/column/vol23.html

VALSアプローチ
VALS(Values and Lifestyles)は、1978年にコンサルタント会社SRIで開発され、1989年にはスタンフォード大学、UCバークレーの専門家の協力を得て開発されVALS2への改良された分析システムだ。このVALS2では、人々のライフスタイルを分類して、購買行動とライフスタイルの関連性を分析することが可能だ。下の図は、Japan-VALSとして市場を3つに区分し、その動機を10のグループに分けて分析するものだ。
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 出典:量的データから見出すインサイト|デジタルマーケティング情報サイト MarketingBase

AAA戦略
ニューヨーク大学のゲマワット(Pankaj Ghemawat:1959年9月30日生)教授は、ハーバードビジネス大学でも教えていた。ゲマワット教授は、グローバル戦略を立案するときに、3つのAに着目すべきと主張した。3つのAとは次のものだ。この3つの視点ではバランスを取ることが重要だ。逆に言えば、現在の世界は中途半端だという。完全にどこかに統合されている訳でもないし、国と国には差がある。したがって、重要なことは洗濯と集中だ。メリハリをつけることだ。
1) 集積(Aggregation):生産・開発拠点などを一国に集中させ、スケールメリット・集積による学習効果を高める。
2) 適応(Adaptation):一国一国の顧客や経営環境の違いに、細かく対応することに注力する。
3) 裁定(Arbitrage):労働コストの低い国に生産拠点を移すなど、国と国の格差を活用する。
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 出典:https://www.sbbit.jp/article/cont1/22166?page=2

CAGE分析
企業が海外に進出するときには、何を考えるだろう。個人で旅行するなら、その国の治安とか、物価とか、法律とか、民族性などが気になるかもしれない。CAGE分析とは、パンカジュ・ゲマワット教授が提唱したフレームワークだ。グローバル経営において地域の固有性や他の地域との隔たりをなどを分析する。
1) 文化的(Culture)は,言語,民族,宗教,価値観などだ。規範や倫理などがある。
2) 制度的(Administrative)は,法律や制度などだ。地域貿易ブロック,貨幣,政治的な対立が該当する。
3) 地理的(Geographical)は,いわゆる地政学的な要素だ。物理的な距離,時差,気候などがある。
4) 経済的(Economic)は,物価や経済だ。貧富の差,天然資源、人的資源などがある。
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 出典:工学部システム創成学科C(知能社会システム) - ppt download

PEST分析
コトラー教授を崇拝する人は多いかもしれない。現在は88歳だ。PESTはアメリカの経営学者であるフィリップ・コトラー(Philip Kotler、1931年5月27日生)が提唱した分析法だ。つまり、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)という4つのフレームワークでマーケットを分析する手法だ。CAGE分析と似ているような気もするが、どちらが古い(=オリジナル)のだろう。
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 出典:https://www.sbbit.jp/article/cont1/29171#&gid=null&pid=1

宿題
最後に個人のレポートの再確認だ。提出期限は7月13日。この中から発表する人を選んで、最終日の7月18日に選抜された生徒が発表する。できれば、これには残りたいなあ。JETROのサイトの調査レポートは秀逸とも聞いた。今週の週末にはちょっと頑張ってレポートするかなあ。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。