徒然なるままにシンギュラリティへの道
とりとめのない書き込みになってしまったが、マイケル・E・ポータが説く5つの競争要因をヒントに気になることを調べて行ったらシンギュラリティに辿り着いたような気がする。だからどうだ!という書き込みではないです(笑)。
5つの競争要因
マイケル・E・ポーターはは1980年の著書「競争の戦略」の中で競争に影響を与える5つの要因を次のように指摘した。
1. 新規参入の脅威
2. 代替品の脅威
3. 売り手の交渉力
4. 買い手の交渉力
5. 業界内競争力
出典:http://cyber-synapse.com/dictionary/en-all/5forces-analysis.html
1980年当時は、まだ大型コンピュータが利用されていた時代であるが、ITが進化した現在でもこの5つの要因は普遍的と言えるのだろうか? 新しい技術を創造して、開発して、市場化すると言う大きな流れの中では、どのフェーズを前提にするのかも重要だろう。
ダーウィンの海と4つの関門
ハーバード大学のルイス・ブランコ教授による「ダーウィンの海」説では、技術事業化として、次の4つの関門を指摘している。
1. 技術の関門:性能、波及、標準化、信頼
2. 市場の関門:経済性、金融、投資、規制、障壁
3. 決断の関門:事業評価、意思決定
4. ダーウィンの海:選択淘汰、適者生存、外部企業との競争
出典:https://appsv.main.teikyo-u.ac.jp/tosho/keizaigaku45-2-08.pdf
新技術の創造から市場化への3段階
ネットで検索すると同様のグラフがあった。ここでは、3つの期間に分けて論じているようだ。
1. Technology Creation :新技術創造の時期
2. Technology Development:新技術開発の時期
3. Early Commercialization :新技術市場化の時期
出典:https://www.nap.edu/read/11989/chapter/3#30
市場化されるのは3%
さらに調べていると、次の図が見つかった。新技術として34のテーマを創造しても、新技術開発にたどり着くのはわずか7テーマであり、それが市場化されるのは1テーマだという。確率論的には3%。100のテーマで3つ当たれば上出来ということだろうか。
出典:http://www.diab1o3.info/activities/project/environmental.html
まとめ
つまり、新技術を100創造しても技術の関門を乗り越えて技術開発に向かうのはその20%程度であり、実際に市場化されるのはわずか3%程度である。そしてのその3%もマイケル・ポータが説く5つの競争要因にされされる。もう、どんだけ不屈の魂が必要なんだと言いたくなる。しかし、ITの指数関数的な進化は止まることを知らない。AIを使って、新技術の創造が無限に行われるような時代になるとしたら、その中からダーウィンの海を乗り越えた新技術が新市場を創造するということだろうか。レイ・カーツワイルが説くシンギュラリティの時代とは、きっとそのような時代を言うのだろう。