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労働安全衛生法:難問解読No.3(平成26年第11問)

はじめに
難問解読のNo.3だ。これは第11問で、管理態勢ではなく教育の問題だ。どこがムズイかを紐解いて行きたい。

平成26年第11問】
1. 設問の問

注文者、元方事業者、機械等貸与者等の講ずべき措置に関する次の記述のうち、労働安全衛生法令上、誤っているものはどれか。

2. 設問の回答と関連法規
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3. 解説
上の表の黄色でマーカーしたものが、誤っている。確かにそれ以外は正しい記述だ。では、どこが間違っているのか。従業員を雇い入れ時に行う教育に関する出題だ。選択肢では、主語が「元方事業者」となっている点に注意が必要だ。従業員に対する教育を行うのは、その従業員を雇い入れた会社=関係事業者なので、この点が誤りだ。

4. 参考事項
4.1 関係法令

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4.2 新人雇い入れ教育
労働災害を防止するのが新人教育の大きな目的の一つだ。では、労働災害になるときの原因はどのようなものが多いのだろうか。下の図によると、「作業者が危険と知らなかった」、「危険と知っていたが、防止できなかった」、「やる気がなかった」、「危険も逃げ方もわかっていたが勘違いした」に分類されるという。そして、これらに対応するには、「安全の知識教育」と「安全の技能教育」と「安全の態度教育」が必要だ。つまり、なぜ必要かを理解し、何が危険なのかを知り、どのように危険回避するかを理解するというステップが重要だ。
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 出典:3つの安全教育 | 椎野労働安全・労働衛生事務所

5. まとめ
現在、社内の主任技術者の教育研修なども担当している。研修テキストを作成して、研修を行って好評だった(笑)。受講生からは、なぜ危険なのか、何が危険なのか、どうすれば良いのか、これらをビジュアルに直感的に理解できるような資料を欲しいという声が多かったので作成中だ。ドラフトはすでにできているので、「欲しい」と言った人間にイメージがあっているかどうかをヒアリングしてみようと思う。

以上