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ゲディミナス城はVilniusの最高の観光地だ。国立博物館も秀逸だった。

バルト三国の旅もカウントダウンだ。明日の午後のバスでVilniusからRiga経由でエストニアのTartoという学園都市に移動する。明日の午前中も少しは時間があるが、まとまった時間でVilniusを見学できるのは今日が最後だ。ということで杉原千畝の名前がついた公園と本命のゲディミナス城を目指すことにした。

1. 青信号の前に黄色信号が点灯する。
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青信号から赤信号に変わる前に黄色信号が点灯するのは、日本でもこちらでも同じだ。でも、おかしい!赤信号から青信号に変わる前にも黄色信号が点灯する。信号が変わってもすぐに歩かないようにということだろうこ。これはこれで合理的な気がする。

2. 杉原桜公園の桜と記念碑
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杉原千畝の偉業をたたえて、ネリス川の北に広々とした杉原桜公園がある(写真左)。残念ながらこの日は探せなかったので、翌日再度チャレンジした。日本より2ヶ月ほど遅くだが、日本から贈呈された桜が一斉に咲き誇るようだ(参考1)。早稲田大学からのモニュメントがある。これは杉原千畝が中退ではあるが早稲田大学に通っていたことから学友の記念だ。

2007年5月には天皇皇后陛下もこの記念碑を訪ねたという(参考2)。ユダヤ人が日本に無事に到着し、通過できたのは、杉原千畝の功績が最も大きい。ドイツとの連盟で風向きが変わったが、そもそもユダヤ人に対する通過ビザ発行を拒否していなかったことからも日本人はユダヤ人に対して好意的であった。敦賀港への入港に際して多くの日本人が人道的配慮から特別措置をしている。杉原千畝の要求に対して、外務省からの回答は「正規の手続きを踏んでいない者には、ビザを出すな」という回答だが、これは逆に言えば、完全なNOではない。しかも、当時の首相は、これに先立つ2年前に満州国への入国を懇願するユダヤ人2万人を救済することにGOを出した関東軍のトップであった東条英機だ。当時のドイツ軍からのクレームに対しても、我が国はドイツの属国ではないとはねつけた(参考3)という。さすがに2度目は慎重に対応せざるをえなかったのだろう、敦賀港への滞在日数にも、東条英機は非公式な助言をしたと言われているので、何が真実なのかもう少し精査が必要な気がする。
参考1:http://4travel.jp/overseas/area/europe/lithuania/vilnius/kankospot/10518786/
参考2:http://hinode.8718.jp/japanese_sugihara_tiune_monument.html
参考3:https://ameblo.jp/kitatyu79/entry-12257333841.html

日本人とユダヤ人の関係は、近年研究が進んでいるようだ。自分の専門ではないが、ユダヤ人が使うヘブライ語の文字と日本語の文字が酷似している(参考4)ことは不思議だと思う。漢字は中国から、ひらがなはカタカナから、ではそのカタカナはどこから来たのか?という疑問に対する答えの一つなのだろうか。

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参考4:http://inri.client.jp/hexagon/floorA3F_hb/a3fhb010.html 

3. 保険会社のAVIVAがレンタルサイクル?
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AVIVAといえば英国に本社を置く保険会社であるが、リトアニアではカラフルなロゴマークを目一杯使ったレンタサイクルを提供している。オランダ等の欧州諸国に比べるとバルト三国の自転車環境はまだまだというが、それでも日本よりは進んでいるように思う。個人的には、バス停の横にレンタサイクルが設置されていると便利だと思う。利用者を見ていると慣れたもので、写真左のポストの丸い窪みに自転車をワンタッチでロックさせている。ポストにはディスプレイもあるので、アシスト自転車にして自動充電できると日本でも使えるのではないかと思った。自宅周辺でのビジネスモデルは難しいが、観光用とか、ビジネス用ならイメージできる。

4. クロワッサンとカフェモカ
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こちらでも、朝食とクロワッサンの組み合わせは鉄板のようだ。自分より先にオーダーした人の飲み物が美味しそうだったので、さっきの人と同じものという安易なオーダーをすると、depio(dvigubas espresas su pienu)だという。飲んでみると牛乳とエスプレッソコーヒとココアを混ぜたようなカフェモカだった。日本のように花びらとかを書いてはくれなかったが、同心円にはこだわっていた。Wi-Fiは当然のようにあり、電源コンセントも椅子の下に当然のようにある。

バルト三国を旅していて不思議なのはスマホをあれだけ使っていながら予備電池とかを使っている人を見たことがないことだ。日本では、コンセントを自由に使える店は限られているし、コンセントを使っていいかと聞くとダメと言われることもある。こちらでは、コーヒーを飲みながらスマホを充電するのがこちらの常識になっているのかもしれない。

5. ついに5枚目のプレペイドカード
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4枚目のプリペイドSIMカードが今朝方突然使えなくなった。まあ、2ユーロで5日目まで使えたのが不思議かもしれない。クロワッサンを頂いたお店の横に携帯ショップがあったので、聞いてみると、残高がなくなったみたいと言われる。画面をコピーしていいかと聞くとOKとのこと。それが写真上。リトアニア語らしく、なんだかわからないが、どうも8月5日にアクティベートしたが、残高がゼロになっているという。追加チャージできるのかと聞くと、スーパーのMAXIMAで売っているから買えという。MAXIMAに行くと、今度は5ユーロと2ユーロ(前回購入したもの)と1.5ユーロがあるがどうするか?と聞いてきた。同じのは面白くないので、1.5ユーロのSIMカードを購入して、SIM交換する。慣れたものだ。

リトアニア語で書いているのでなんだかわからないが、どうも記載の番号に電話しろとあるので、電話する。自動アナウンスにつながるが、これまたリトアニア語なので何を言っているのかわからない。何となく使えるようになっているが、まだ完璧ではない。待っていればOKかもしれないが、携帯ショップに行くと、自分の会社のプレペイドでないのに、親切に対応してくれた。指定の番号に指定の文字列のSMSを送るといいらしい。これま前のカードも同様だ。明日には、エストニアに戻るので、このSIMカードの残高がなくなったらパルヌ(エストニア)で買ったSIMに戻して動くかどうか試してみようと思う。
➡️ 後述するが使えた。ショップでローミング設定もONにしてもらった。

6. リトアニア国立博物館の見学
(1) 何と円形の計算尺があった。

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博物館でこのようなものが展示されているのを初めて見たのでびっくりした。Wikiで調べると確かに現代でも円形の計算尺はあるし、アマゾンで3千円前後で売っている。同じくWikiによると1614年にスコットランドジョン・ネイピアが対数を発見し、1620年にイギルスのエドマンド・ガンターが対数尺を発明したとある。リトアニア人だけではないけど、バルト三国の人は概して計算に強いような気がする。それでも、時々お釣りを間違えてくれるのは苦笑ものだ。

(2) 日本の民家との共通点が多い。
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民家の様子が展示されていたが、昔の田舎にはこんな風景が一般的だったのではないか。特に、籠とか桶は、その作りが酷似している気がする。とても作りが精緻だ。

(3) ファッショナブル

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当時の一般的な服だったのか、正装だったのかわからないけど、かっこいいと思った。特に首元のスカーフとかお洒落だ。普通にお店に飾っていても通用しそうというと言い過ぎだろうか。

(4) バイオリン
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1863年当時のバイオリンが展示されていた。バイオリンの起源はモンゴルの馬頭琴と言われていて、現存する最古のバイオリンは16世紀後半のものという。17-18世紀になるとストラディバリー族など北イタリアのクレモナ地方で秀逸な発展を遂げたという。日本の三味線は、中国の三弦が琉球三線になり、三味線になった。現在のバイオリンと三味線は全く異なる楽器だが、ルートを辿るとどこかで交差してそうで面白い。

7. ゲディミナス城はやはりVilnius最高の観光地だ!
(1) ゲディミナス城のロケーション
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ゲディミナス城は南北にうねっているネリス川にほど近いところの急峻な丘の上に立つ天然の要塞だ。すぐ南西にはVilnius大学やVilnius大聖堂がある。杉原桜公園は写真左では北西方向になる。ゲディミナス城への南からの入り口は閉鎖されていて、北側の入り口から一気に駆け上る。ゲディミナス城を正面にして、左側(西側)には改修中のゲディミナス塔がある。ケーブル鉄道は運休なので歩くしかない。しかも、丘に登りきったところで、城に入ろうとすると入場料が5ユーロ必要だ。ここまで来たので引き下がれない。うまいマーケティングだ。まずは2階に上がって、1階に戻る。これで5ユーロはないと思うと、係員の誘導に従って、別の螺旋階段を登ると3階が周遊でき、さらに4階が周遊でき、最後に屋上だ。この演出が秀逸だ!

(2) 屋上からのパノラマ写真
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せっかくなのでiPhoneのパノラマ写真で撮影してみた。垂直にたって、普通に左から右にスパンすると、上のような写真になる。地球は丸いのに、地平線が直線になってします。そこで、上半身を30度ほど傾斜させて、その傾斜軸を中心に左から右にスパンすると下のような写真になった。右下の建物はちょっとゆがんでいるが、地平線は綺麗な円になっている。面白い!こんな撮り方があるんだ。喜んでいっぱい写真を撮ったけど、ここでは割愛します。

まとめ
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今日は頑張って、いろいろと名所を回ってみた。杉原千畝の記念碑を見つけられなかったのが残念だ。明日、もう一度行ってみるかなあ。ゲディミナス城の4階にはリトアニアの独立に至る「人間の鎖」の写真やビデオを展示している。ViliniusからTallinnまでの600kmを約200万人の民衆を手をつないで独立をアピールした運動だ。昨日のTVタワーに書かれていた戦車に立ち向かう少女は、1990年3月11日にソ連武力行使で14名の犠牲者を出す血の日曜日事件と呼ばれているが、その中の唯一の女性の被害者だ。1991年2月9日の国民投票で圧倒的多数が独立に賛成し、その後の平和的な独立につながった。これらの歴史認識を得られたのは今回の旅の成果の一つだろう。

FBで繋がっているカウナスの友人から教えて貰ったお勧めのレストランでランチをとった。ビーフンチャンプルのようなものとビールを頼んだ。美味しかった。

以上