LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

オンライン飲み会 ×2で感じたこと

はじめに
飲み会がない日々が続いていた。昨日は、オンライン飲み会に初めてチャレンジした。しかも、2つ(笑)。結論としては、楽しかった。そこで感じたこと、良かったこと、これからの課題などをちょっと振り返ってみたい。

沖縄の仲間
1997年から1999年までの約3年間沖縄に赴任した。在沖米軍に対する各種通信サービスの提案や提供がミッションだった。自分がKDDに入社した頃の売り上げトップは、在日米軍NHKが競っていた。在日米軍は国際電話の利用がメインであり、NHKは映像伝送の利用がメインだった。自分が沖縄に赴任した時には、いわゆるコールバックサービスが格安料金で市場を広げていたので、これへの対抗措置をとることだった。そのために、今なら普通だけどインターネット電話の仕組みを活用して、コールバックサービスに対応できる価格でぶつけた。NYと沖縄にゲートウェイ装置を設置して、そこから公衆電話網に接続する簡単な方式だ。当時、沖縄は国際ケーブルの陸揚げで容量が潤沢だった。当初は1.5Mbps程度の容量で十分だったが、トラヒックが倍増した時に45Mbpsの回線を従量制で利用する仕組みにした。このため、スカスカの高速道路をスポーツカーでかっ飛ばすような快適さだった。当時、在籍していたオペレータに通常の国際電話とインターネット電話を比べてもらったが、どちらが良いかの評価はほぼ半々だった。当時のことを思い出すと本論からずれるのでこれぐらいにするが、そんな沖縄でともに奮闘した仲間とは定期的に飲み会で情報交換をしている。今回は、オンライン飲み会にトライした。
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 出典:https://tabit.jp/archives/5933

大事なのは人と人のつながり
今回はZOOMを活用して4名でオンライン飲み会を設定した。ほぼ60代のおじさん飲み会だ。ZOOMを利用したことのない人もいたが、幸いパソコンは使えるのでアプリをダウンロードしてもらって、URLを送ると簡単にできた。やはり顔を観れるのは嬉しい。テレビ電話は、20-30年おきに技術革新を果たした。最初は1960年代に米AT&TがPicturephoneを電話網でチャレンジした。1980年代にはKDDでもISDN網を使って64kbpsで映像と音声を同時に伝送するINVITE64を開発した。まあ、今から思えば品質も酷いものだった。2010年になるとAppleFaceTimeを開発した。iPhone4の時代だ。そして、今はZOOM。インターネット環境も整備され、自宅のパソコンからでもスマホからでも簡単にアクセスできる。同僚・先輩と久しぶりにZOOMで再会すると、一気にその頃の感覚にワープする。やはり大事なのは人と人のつながりを実感できることなのかもしれない
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 出典:https://yujiearthman.wordpress.com/

国際会議のオンライン化
国内では業務のオンライン化やテレワークが一気に加速した。そして、この波は国内に留まらない。欧米は日本よりも深刻な状況なため国際会議などのオンライン化はまったなしだ。国際電気通信の標準化を勧告するITU-Tには11のサブグループ(SG)があり、沖縄での先輩はSG議長を勤めている。さすがです。そして、その任期も切れるので、久しぶりに集まった。近況を聞くと、オンライン国際会議にチャレンジして大成功だったという。特に、従来の方法だと、議長が発言者を指名し、その発言が終わったら、次の発言者を指名する。他の人々はただ聞くだけだ。しかし、オンライン会議だと、誰かが発言している間にも参加者はメッセージを送信できる。これは会議の参加者全員がシェアするので、会議の中身が倍化して、所要時間が半分になったという。課題は、議長が休む時間がないことらしい(笑)。ロビー活動も難しいと言われていたが、ブレイクアウトグループで小グループでのディスカッションにすればこの辺りも解決するかもしれない。今後はぜひ国会の運営もオンライン化して、国民に見える化してほしい。参加者も昼寝してないで、思ったことをどんどんチャットで書き込んでアピールしてほしい。そのようなオンライン化に追従できない国会議員もいらないと言えば言い過ぎだろうか。
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 出典:https://www.itu.int/en/council/2020/Pages/default.aspx

「きょういく」と「きょうよう」
人はなぜ学ぶのか。教育の目的の1つは教養をつけることかもしれない。そして、シニアにとって大事なことは今日行くところと、今日の用事があることだという。これはクイズ「頭の体操」シリーズの著者である多湖輝さんが2011年に出版された「100歳になっても脳を元気に動かす習慣術」に書かれていることだ。さすがに上手いこと言う。人はいつも何かミッションを持って、誰かの役に立っていると言う実感が重要なのだと思った。
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 出典:https://ameblo.jp/burahiroshi/entry-12375086950.html

ジェロントロジー
オンライン飲み会の前にゼミがあり、面白いネタをゲットしたので、オンライン飲み会で披露したら、知っている人と知らない人がいた。興味深い内容なので、少し説明したい。この分野の専門家は東京大学の秋山弘子教授だ。秋山教授は、米国ミシガン大学で老年学(gerontology)を研究された。1987年からは、いわゆる住民基本台帳からランダムに60歳以上の5715人を抽出して、3年ごとに訪問してトレース調査をされた。特に、心身の健康、経済、人間関係の3つが年齢とともにどのように変化するかを研究された。下の図はその健康に関する傾向だ。特徴的なのは、女性は早く老いるグループとゆっくり老いるグループに別れるのに対して、男性は3つのグループに分かれることだ。女性は母親やおばあちゃんとして、子育てや孫育てのミッションがあり、このミッションを達成できなくなると徐々に老化するのだろうか。男性は、60代で老化する人と、70代で老化する人と、ずっと若い人に分かれるのは興味深い。先の多胡先生はこのずっと若いグループの典型だろう。
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 出典:人生いきいき百年型社会をめざして | 東京大学

高齢者に生きがい就労
母の兄、つまり伯父は100歳を超えている。でもつい最近までは農家を現役でやっていた。伯父の長男が会社勤務も終わり、定年をすぎたので、農業を継ぐことになった。伯父はしばらくは農業のノウハウを伝授していたようだが、最近は便利な機械も出ているので、本当に隠居する生活になっているようだ。農家の人が長寿なのはたまたまなのか。それとも何か秘密があるのか。まだ仮説だけど、日々農作物を育てて収穫することを考えること、実際に身体を動かすこと、収穫した農作物を食べた人から感謝されること、このように頭を使い、身体を使い、人とのつながりを実感することが長寿の秘密になっているような気がする。そんな活動は全国各地で進んでいるようだ。高齢化=長寿は良いことだけど、マイナスのイメージで議論されることが多い。そうではなく、いつまでも元気で生き生きと「生きがい」を感じながら就労することができれば、高齢者だけではなく、周りの人も含めて幸福度を実感できるのではないだろうか。
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 出典:http://www.cc-aa.or.jp/case/secondlife/

二次会
昨日は、オンライン飲み会が重なった。1つ目は一時間半ぐらいで終わったので、2つ目に合流した。これは、現在通っているMBAの新入学生との交流を図ろうと言うものだ。本来この4月に大学生になるはずで東京のアパートも契約したのに、休校になり、東京にもいけず地方から出れない学生がいるようだ。学校もそういった対応に忙殺されているようだ。その一方で、リモートネイティブと呼ばれる新入学生、新入社員も増えている。自分が通っているMBAでは、若干授業の開始は延びたが、授業はオンラインで受講できる。ブレイクアウトルームで顔見知りになれた学生さんもいる。でも限定的だ。昨日は、そんな新入学生と在校学生での交流会だった。
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 出典:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00001/03956/

会ったこともない新入学生の歓迎飲み会
初対面の人もいれば、面識のある人もいる。でも、同じMBAで志を同じくするメンバーなので、すぐに仲良くなる。途中から参加したが、自分も先着メンバーも酔っ払っていたので、違和感なく合流できた(笑)。家族からは、大きな声でうるさかったと言われたが、本人は楽しかった。また、機会があれば参加したいなあと思った。

精算不要
オンライン飲み会をする時には、ZOOMで会議設定をするのは必要だが、お店の予約は不要だ。実際の飲み会だと、お料理を注文して、飲み物を注文して、精算してと処理が必要だが、オンライン飲み会ではこれらが一切ない。別にお店で出てくるような料理や飲み物を用意する必要はない。お茶でもいいし、お酒でもいい。カメラ映えさせたいなら、ワイングラスとかシャンパングラスの方がカッコいいかも。個人的には、終わった後に、自宅まで移動しなくて良いのが嬉しい。終わったら即ベッドもありだ。これは病みつきになるかもしれない。
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 出典:https://news.mynavi.jp/article/20200410-1012725/

VRの活用
ZOOMでオンライン飲み会を設定する場合には、参加承認を不要とすることだ。途中参加しようと思っても、承認者が酔っ払っていて、なかなか参加できないと悲しい状況になる。あと、活用したいのが、VRの背景だ。オンライン授業の時は背景を本棚とかにするとなんとかなくそのような気持ちになる。オンライン飲み会の時は、背景の写真を飲み屋にすると、臨場感がぐっと高まる。VR設定できるPCとできないPCがあるが、今日のオンライン飲み会の場所!とか言って、行きたいお店の風景とかの写真をメンバーで共有するとさらに盛り上がるような気がする。
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 出典:https://4travel.jp/travelogue/11360532

まとめ
初めてのオンライン飲み会を一気に2つも体験した。それぞれに面白かったけど、こんなことはこれからは日常になるかもしれない。時間帯を決めておいて、その中で都合の良い時間帯だけ参加する。そんな風に新しい人と人のつながりが広がるとしたら、アフターコロナ(AC)はビフォーコロナ(BC)よりも少し前進した世の中になるのかもしれないと思った。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございました。