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日本語とハンガリー語

はじめに
言葉はミステリーだ。日本語は孤立した言語のように言われるが、調べるとそうでもないようだ。そもそも言葉が急に出来上がるわけがない。言葉には、歴史があるはずだし、ドラマがあるはずだ。今日はそんなことに少しトライしたい。

日本語に似た言語
私は本を読みます。英語では「I read a book.」となる。文法的に言えば、日本語はS(主語)O(目的語)V(述語=動詞)だけど、英語はSVOとなる。中国語もフランス語もSVOだ。日本語に似た言語がないのかと調べると、イラン語も、ヒンディ語ネパール語ハンガリー語もSOVだった。言語学者ジョーゼフ・グリーンバーグによると、語順による比率は、SOV型が世界の約50%、SVO型が約40%、VSO型が約10%という。
 出典:http://kairiw.hatenablog.jp/entry/20080309/p6


日本語と英語でもなぜによく似た発音がある
道路とRoad、坊やとBoyは似ている。たまたまなのだろうか。世界の言語をみると、中国の周辺の国々には意外と日本語と同じSVO型が多い。これはたまたまなのだろうか。具体的には、アイヌ語朝鮮語ツングース満州語モンゴル語ウイグル語、トルコ語、インドイラニアン諸語、ドラヴィダ諸語、 フィンランド語、ハンガリー語チベットビルマ諸語などだ。これもたまたまなのだろうか。
 出典:http://yamatai.cside.com/katudou/kiroku260.htm

世界の言語の分布図
SVO型がオレンジ、SOV型を緑にして世界地図にプロットしたものだ。マイナーだけどVSO型やOVS型もあるのが面白い。日本語を代表とするSOV型は図を見るとアジア、オセアニア南北アメリカなどにも分布している。これを見ているだけで妄想が広がる(笑)。
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 出典:http://bbs.jinruisi.net/blog/date/2016/03/17

ハンガリー語との類似点
自分は言語学者ではないし、ハンガリーに行ったこともない。でも、メモにハンガリー語との類似点を記録しているものがあった。ただ、この出典元をアクセスしても、現在は非公開となっていた。これが本当なのかどうかは時間をかけて精査する必要がある。巻末の参考にコピーを引用する。これもたまたまなのだろうか。
 出典:http://www.geocities.jp/kawatab/language/similar-words.html

まとめ
言葉には歴史があると思う。そして、それは過去の人々のドラマ抜きには語れないと思う。隣接する国の言葉が全く異なるのはこれは自国民と他国民を識別するためだと思う。言葉のミステリーはライフワークにふさわしいテーマだと思う。コロナ騒ぎが治ったらまた海外に渡ってみたいと思う今日この頃。

参考)少し説明部分を簡素化しています。
korai コライ :“古来”という意味の形容詞。

kucorog クツォログ :“一人で居る”という意味の動詞だが、“くつろぐ”と同じようなニュアンスがある。

mamma マンマ :“まんま”は日本語で“ご飯”の俗な言い方ですが、この言葉は“柔らかく煮た物”だけを意味します。

okol オコル :“叱る”という意味の動詞。正しい言い方ではないが、“誰かを怒る”という言い時の“怒る”

e エ :疑問文であることを分かりやすくするために、動詞に付きます。日本語でも、“え~”を疑問文の文末に付けることがありますが、相手を強く非難することになるので、ニュアンスが違います。例: “お前がやったんだろうが、え~”

ide イデ :“こちらへ”を意味する副詞。“出でよ”の“出で”。“Ide, ide!”で、意味は“こっち、こっち”になるが、“おいで、おいで”の音に近い。

cuppog ツッポグ :泥から足を抜くときの音。福島の方言で雪に足が潜る音は“つっぽぐる”と聞いたことがある。

kan カン :動物の“オス”を意味する名詞。“暴漢”のカンか。

utál ウタール :“utál”は、“あたる”にあたります。ハンガリー語で言うと、“Ataru utálra utál.(アタル ウタールラ ウタール)”です。“文献にあたる”でも、これを使います。

vatta ヴァッタ、ワッタ :“綿(わた・めん)”を意味する名詞。でも、ドイツ語でも似たような音だったと思う。

só ショー :“塩”を意味する名詞。

táj ターイ :“地域”という意味の名詞。“熱帯”“温帯”の“~帯”と同じような意味。ただし、使い方が違う。

szék セーク :“座るところ”を意味する名詞。音も意味も“席”に近い。

utó- ウトー :“後”を意味する接頭辞。“後(あと)”と音が近い。

tova トヴァ、トワ :“遠くの”という意味の形容詞。日本語の“とわ”のように、時間的に遠い意味でも使います。

okoz オコズ :“起こす”という意味の動詞。“事故を起こす”というときの“起こす”。誰かを“起こす”は違う。

új ウーイ :“新しい”“新鮮”という意味の形容詞。“初(うい、うゐ)”、“初々(ういうい、うゐうゐ)”しいと、音も意味も近い。旧仮名遣いで書くと、“j”が“ゐ”になるのがポイント。

áll アール :“立つ”“立っている”という意味の動詞。建物が“ある”場合にもこの言葉を使う。

ül イゥル :基本的な意味は“座る”という意味。しかし、限定的ながらも、“居る”という意味でも使う。

hull フッル :“舞い落ちる”“降る”という動詞。“Hull a hó(フッルアホー)”“雪が降る”のように、雪の場合は“降る”の意味で使うこともある。

gurul グルル gurít グリート :“回る”という動詞。音は“ぐるり”に近い。最初に“gurul”の意味を聞いた時、からかわれているのかと思った。

kicsi キチ :“小さい”という形容詞。服を試着して小さい時に“きつい”と言う意味で使える。

apa アパ anya アニャ :“お父さん”“お母さん”を意味する名詞。北東北で“お父さん”、“お母さん”はと言えば、“あや”“あっぱ”だそうですが、ハンガリー語では、“アパ”“アニャ”になります。APAホテルは父宿か(笑)。

sótlan ショートラン :“味が薄い”という形容詞。テレビでも紹介されていた。発音はやや違うが、状況で“塩足らん”でも十分通じる。

kor コル :“時代”“頃”と言う意味の名詞。

cici ツィツィ :“おっぱい”のことだが、英語やドイツ語でも似たような音なので、ハンガリー語に限った話ではないです。

takar タカル :“覆う”という意味の動詞。日本語の“たかる”は、“鳥がたかる”“人がたかる”など、見えないくらいに集まる、という意味があるので近い。

szagol サゴル :“嗅ぐ”という意味の動詞。“探る”とは意味が違うが、犬の場合、においを嗅いで探るので、ニュアンスが近い。

csoszog チョソグ :“ちょこちょこ動く”と言う意味の自動詞。北海道や東北で“ちょす”は“(物を)動かす”という意味の他動詞だそうで、意味は似ているが、自動詞と他動詞の違いが残念。

jár ヤール :“通う”という意味の動詞。他動詞と、自動詞の違いがあるが、“遣る(やる)”に似ている。

száll サーッル :“飛ぶ”という意味の動詞。少し強引だが、いなくなるということでは、“去る”と近い。

kór コール :“病気”という意味の名詞。肩が“こる”のは病気か?

mond モンド :“言う”という意味の動詞。“問答”と似ているが、意味が違う。

már マール :意味は“もう”。言うときに、最後の“r”は落ちる場合があり、例えば、“Gyere mar!(もう来なさい)”は最後が“マー”になります。これは、福井弁で、せかすときに使う終助詞“ま”と同じように聞こえます。例:はよ、しねま(意:早くしなさい)

jó ヨー :“良い”という意味の形容詞。“赤”→“赤し”→“赤い”と同じように“良い”も変化したとすると、元々は日本語でも“よ”だったか。

víz ヴィーズ :“水”を意味する名詞。“ヴィ”と“み”の違い。

üt イゥト :“打つ”という意味の動詞。“ü”も“t”も日本語にはない音ですが、“う”と“つ”に近い音です。

szakad サカド szakít サキート :“裂く”という動詞。“裂か(ない)”、“裂き(ます)”と音が近い。

harag ハラグ haragos ハラゴシュ haragszik ハラグスィク :“怒り”という意味の名詞と、“腹が立っている”という意味の形容詞と“腹が立つ”という意味の動詞。“harag”は“腹が”と音が近い。

szigorít スィゴリート szigorú スィゴルー :“厳しくする”という動詞と、“厳しい”という意味の形容詞。誰かを“しごく”という意味。

ugral ウグラル :“跳ぶ”という意味の動詞。“上がる”に近いかな。

kér ケール :“ください”、“して欲しい”という意味の動詞。東北で“~けれ”と言えば、“~下さい。”と言う意味ですが、ちょっと強引か。

megoszt メゴスト :“こぼす”という意味の動詞。北海道の方言で“こぼす”は“まがす”と言うそうです。ちょっと音が近い。

csinál チナール :“する”という意味の動詞。福井の方言で“する”の丁寧語は、“しなる”。“チ”と“し”の違いが残念。

akar アカル :“~したい”という意思を示す動詞。“食べたがる”“欲しがる”の“がる”が“akar”と近いか?

kettő ケットゥー :“2”の数詞。名古屋弁で“自転車”は“ケッタ”。“自転車”は“二輪”だから“2”。

béka ベーカ:“カエル”を意味する名詞。北東北や佐賀県で“カエル”は“ビッキ”と言うそうですが、ちょっと強引か。

sapka シャプカ:“帽子”を意味する名詞。秋田県では“帽子”を“しゃっぽ”と言うそうで、ちょっと近いかな。でも、フランス語の“chapeau”(シャポー)の方が音が“しゃっぽ”に近いか。

arc アルツ:“顔”を意味する名詞。逆の順番で書くと“cra(ツラ)”となり、意味が一致する。

 以上