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縄文時代は面白い。アドホックネタです。

はじめに
アドホック(ad hoc)とは、特定の目的のためにという意味だ。国際会議では、全体会議とは別に特定の議題のためのグループが結成されて特定のテーマに限定して議論したりする。会社で、アドホックという言葉を使ったら「なにそれ?」と聞き返されてしまった。会社の文化もどんどん変わるものだと感じる。

日本人の人口の推移
日本では、少子高齢化が進み、人口が減少しつつある。しかし、日本人の人口が減少するのは、実はこれが初めてではない。石器時代から縄文時代に入って人口は右肩上がりに増加したが、紀元前4000年から3000年にかけては実は人口が減少している。これは火山の噴火や寒冷化の影響だ。そのあと、温暖化の時代に弥生文化が花開いて人口が増加する。下の図では描ききれないが、寒冷化に伴う農作物の不作等から人口が減少する時期もあったが、明治以降にも人口は再度爆発して、昭和の時代に1億人を突破した。人口の少ない海外諸国を旅行すると、日本の人口はもう少し少なくても全然やっていけるのではという気持ちにもなる。
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出典:左が人口から読む日本の歴史(参考1)、右がtemari.net(参考2)

縄文時代弥生時代の日本国内での人口分布
縄文時代には日本の人口分布は26万人にまで増加した。そして、その中心は中部の山岳地域だ。諏訪が縄文時代の中心だったようだ。一方、弥生時代はどうかというと九州の人口が増加しているが、それ以上に近畿・東海・関東の沿岸部の人口が増大している。
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 出典:Cool-susan(参考3)

母方のルーツの分布の違い
下の図は、筑波大学の住斉名誉教授が母親が弥生人縄文人かを全国主要エリアで調べた結果だ。これによるともっとも縄文人の比率が高いのは沖縄の96%、東北の75%、そして飛騨の69%だ。逆に首都圏では弥生人が71%と多く、ついで美濃では弥生人が60%と多い。やはり地区によって縄文人系と弥生人系の比率が違っている。面白い。
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 出典:Yahoo(参考4)

縄文海進(かいしん)
縄文海進とは、縄文時代に日本で発生した海水面の上昇をいう。約6,500〜6,000年前には海面は現在より約5m高かったという。貝塚が点在するのは当時の海岸線だ。そして、河川の氾濫や高潮、津波など人類にとっては驚異であったが、その結果としてできた沖積平野は稲作に適したエリアだった。弥生時代になってインフラを整備することができるようになってからは、安全で快適な集落エリアとなったという。
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 出典:goo(参考5)

縄文時代の通貨
縄文時代には通貨はなく基本的に物々交換だ。しかし、重宝されたのは、やはり人気があって、交換に適したモノだ。石器時代には黒曜石が貴重だった。狩猟文化が進むと釣り針を形成するための天然のアスファルトなどが人気だったようだ。そして、驚くことに地政学的な意味から礼文島を中心として流通ルートができていた。弥生時代に入ると鉄が通貨の機能を果たすようになった。
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 出典:coco log(参考6)

タミル語と日本語
タミル語とは、南インドのタミル人の言語だ。インドだけでなく、スリランカシンガポールでも国の公用語の一つだ。そして、不思議なことに日本語との共通点も指摘されている。特に農業用語に多いという。日本語の「こ・そ・あ・ど」に相当する接頭語があったりする。国語学者大野晋は、日本語はこのタミル語の影響を受けたいう説を支持しているが少数派らしい。
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 出典:Geocities(参考7)

モンゴロイドの移動の流れ
今日はアドホックネタなので、話題が飛ぶのはご容赦ください。下の図は日本人の成立モデルを研究しているGeocitiesのサイトからの引用だ。モンゴロイドがどのようなルートできたかには諸説あるが、多分どれも正しいのだろう。問題はいつ、どの程度の流入があったのかだ。また、流入しただけではなく、逆に日本から出たり、交流することも多分あったのだろう。この辺りのことはまだまだ今後の研究課題だ。
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 出典:Geocities(参考8)

まとめ
文展を見て、縄文への興味が一段と増してしまった。これに付随する疑問を調べたうち、少し面白そうなものをピックアップして掲載した。あまり、ストーリーとしては整理されていないが、興味のある部分があれば幸いだ。

以上

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

参考1:http://www2u.biglobe.ne.jp/~itou/hon/hito.htm
参考2:http://www.temari.net/tamatama/nippon_rekisi/doguu_doutaku.htm
参考3:https://www.cool-susan.com/2016/02/01/縄文時代/
参考4:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14179420954
参考5:https://blog.goo.ne.jp/morinoizumi33/e/103a95e12a5e9b8d67f5c1a3fd8de018
参考6:http://donnat.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/01-12-6d48.html
参考7:タミル語とミッシングリンク
参考8:日本人の起源 成立モデル