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ハイパーインテリジェンス

はじめに
今の「人工知能」には知能はない。どのセミナーか忘れたけど、パネラーが話していた。人工知能とは呼んでいるけど、できることは相関関係を示すことぐらいで、因果関係を示すことはできない。したがって、結論を出しても、その理由を説明することができない。現在のAIはせいぜいそんなものだ。

バズワードとしてのAI
AIという言葉はいつから使われているのだろうか? Google Trendで世界の傾向を調べてみると、2012年1月がピークとなっている。IBMのワトソンが発表されたのが2011年1月だ。ジェパディ!で人間と対戦したのが話題になったからだろうか。日本のみだと2017年12月だった。この頃話題になったのは、DeepMind社が開発したアルファ碁とプロ棋士の戦いだろうか。2017年4月にアルファ碁が3戦全勝した。 DeepMind社は人間との対局はこれを最後とすると宣言した。それにしても、世界のピークと日本のピークに6年もの格差があるのは驚きだ。
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 出典:https://trends.google.co.jp/trends/explore?date=all&q=AI,5G

汎用的人工知能
ガートナー社が毎年発表するハイプカーブは有名だ。ここで汎用的人工知能(Artificial General Intellligence)の実現は、10年以上先となっている。まだまだ、これからだろう。その頃にはどんなことが実現するのだろうか。
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 出典:Artificial Intelligence for fraud detection: beyond the hype

人工知能の売り上げは右肩上がり
Tractica社は、AIやウェアラブルに強い調査会社だ。人間と技術の相互作用にフォーカスしている点が特徴だ。そんなTractivaのレポートによると、2019年度のAI関連のソフトウェアの売り上げは100億ドルを超えるレベルだが、2025年には900億ドル(約10兆円)に伸びるという。この市場に日本企業はどこまで入れるのだろう。
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 出典:Artificial Intelligence Software Market to Reach $89.8 Billion in Annual Worldwide Revenue by 2025 | Tractica

ハイパーアンナ
ハイパーインテリジェンスへのチャレンジの一つがハイパーアンナだ。現在のAI関連の製品は主に分析者向けのソフトが圧倒的に多い。IBMのワトソンは知性の抽出が可能だが、まだ分析者向けだ。これをもっとビジネス向けにしようというのがハイパーアンナだ。マイクロソフトが推進している人工知能といっていいだろうか。
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 出典:https://www.actuaries.asn.au/Library/Events/YAPConference/2018/ChelseaWiseWebPresentation.pdf

AI関連のスタートアップ群
IT業界が必死にしのぎを削っているのはやはりAI関連の製品だろう。先のハイパーアンナを含めて、どこが市場を制覇するかは、まだまだ見えない。混戦模様だ。ざっとみるだけでも下のような企業群がひしめいている。この中に日本企業はいるのだろうか。
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 出典:Venture Scanner: Artificial Intelligence Startup Highlights – Q1 2018

ハイパーインテリジェンス
1990年代はPCベース。2000年代はクラウドベース、2010年代はモバイルベース、そして、2020年代はハイパーインテリジェンスの時代になるという。どんなインテリジェンスの世界だろう。少なくとも相関関係に加えて、因果関係を紐解く程度のインテリジェンスは実現するのだろうか。
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 出典:https://go.microstrategy.com/

まとめ
久しぶりにAIについて考えてみた。ITの世界は流れが早いというが、AIの世界は激流だ。この激流が5年も10年もすると、もう世界は全く違う景色になるのだろうと思う。将来が怖いような、楽しみなような。

以上

最後まで呼んでいただき、ありがとうございました。