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ファイナンス#3を受講して

はじめに
今週のトピックは純現在価値に基づきいかに投資判断を行うかだ。つまり、AというプロジェクトとBというプロジェクトがあった時に、どちらに投資するのが正解かという数学的な課題だ。実際の投資案件の場合には、その企業の社長の人となりや、企業文化なども加味して判断するが、ここでは単純に数字のみで判断するとどうかという研究だ。
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 出典:キャッシュ・フロー計算書の構造(1)利益とキャッシュは一致しない | 日経 xTECH(クロステック)

投資判断

投資すべきかどうかを判断する手法には、次のような方法があるという。それぞれに長短がある。

1) NPV(Net Present Value)法
投資が生み出すキャシュフローを現在価値に換算し、初期投資額を減算して、その結果としてのNPVが正なら投資するし、負ならば投資しないという単純な方法だ。

2) 回収期間法
NPV法では投資した方が良いことは判断できるが、具体的に評価の判断の指標が欲しい。その簡便な方法が投資回収期間を計算する方法だ。例えば1億円を投資したものが何年で回収できるかで判断するものだ。当然短期間で回収できる方が良い。一定期間で投資額を回収できるプロジェクトが優先され、短期の投資になりやすい。また、回収期間の後のキャッシュフロー等が考慮されないのが課題だという。

3) 内部収益率(IRR)法
欧米企業のCFOがもっとも活用している手法がIRR法だ。これは、内部収益率がゼロになる割引率を計算する方法だ。この割引率が高いほど投資効果が高い。これの欠点は計算が難解なことだ。講師の松田さんが新米の頃には、単純な計算でも計算機で数分以上かかったという。現在ならほぼリアルタイムで計算が可能だ。これは、ニュートン法で計算しているからだという。
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 出典:1 lecture fin559_2010

4) 収益性インデックス(PI)法
資源制約条件のある中で複数の投資案件を選択する時に最適な方法だ。「PI=NPV/投資額」で計算される。投資額の大きさとNPVの大小を整理し、投資可能な投資額をどこのどのように配分するかが最適化を計算する高度な手法だ。
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 出典:1 lecture fin559_2010

純現在価値ルール
純現在価値を適用する場合には、いくつかのルールがあるという。ざっと振り返ってみよう。

ルール1:キャッシュフローのみが重要。
 ・資本支出は拠出のたびに記録する。
 ・利益に減価償却費を加え戻し、資本支出を減額する。
 ・運転資本は、流動資産と流動負債の差額を計算する。

ルール2:キャッシュフローを増減ベースで推計する。
 ・税金、残存価格、偶発費用、機会費用を考慮する。
 ・平均ではなく、増減でみる。
 ・埋没コストは忘れる。
 ・配賦人件費に注意。人件費は直接関連つけられるコストのみをベースにする。

ルール3:インフレーションに整合性を持たせる。 
 ・名目値のキャッシュフロー名目金利で割り引く。
 ・実質のキャッシュフローは実質金利で割り引く。
 
ルール4:投資判断と資金調達判断を切り離す
    
投資タイミング
難しいのは投資タイミングだろう。やるかやらないかではなく、いつやるか。「今でしょう?」とは限らない。すでに投資した機械で資本回収できている場合に、どのタイミングでリプレイスするか。早すぎてもダメ出し、遅くてもダメだ。それを計算するのが、EACEAAなどの等価年間キャッシュフローだ。
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 出典:1 lecture fin559_2010

宿題
連休があるので、どの教科も宿題がたっぷりだ。これは困った。ファイナンスの宿題も課題設定が2枚と数値が2枚、問題が1枚だ。1日ぐらいは費やしないと厳しいかもしれない。

まとめ
だんだんと難解になってきた。授業では、演習などをしながら生徒の理解を深めるようにしてくれているが、時々先生が「あれ?違う!」とか言いながら再計算をしているのがおかしい。概念は理解できるけど、使いこなすのはなかなか大変だ。

以上

最後まで読んでいただきありがとうございました。