LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

「指名され続ける力」を読んで

はじめに
今日は久しぶりのオフ。Kindle Unlimitedで何か面白そうな本はないかなあと思って、とりあえずめぼしい10冊をダウンロードして、順番に読んでいった。その中で、読ませる本があった。それが表題の本だ。

エンリケ
著者は源氏名「小川えり」さん、本名服部理恵さん。名古屋栄の錦で6年連続のNo.1を誇るキャバ嬢だ。Wikiエンリケと調べると、ポルトガル等での男性名だという。Wikiは水商売ものは得意ではないようだ。容姿は、図書の表紙の写真でもわかるようにキュートな女性だ。
f:id:hiroshi-kizaki:20190217160804p:plain

ブレークしたキッカケ
友達から頼まれて急遽対応したのがキッカケだというが、最初は慣れないし、指名も取れなかったという。少し雰囲気に慣れたけど、別の店に移ったら早帰りが4日間も続いてもう辞めようと思ったとも書いていた。早帰りとは、客がつかないので、1-2時間で帰ることだ。洋服を用意して髪の手入れなどもして出勤したのに、早帰りを命じられるとペイしない。金銭的な面以上に精神的な面でもショックだ。しかし、ここで諦めないのが彼女の強さだろう。契約期間は勤め上げて、「アールズカフェ」に入店してからブレークが始まった。

素の自分をさらけ出す
最近のアイドルでもそうだけど、既成概念でこうあるべきと演じてもなかなか本人もお客様も楽しめない。塩対応で人気だった島崎遥香や、ツンデレ齋藤飛鳥が人気を得ることと通じるかもしれない。エンリケも、演じるのはやめて素の自分をさらけ出すようにしたらブレイクしたという。そして、その理由として、自分から素を出すとお客様がリラックスして、お客様も楽しんでくれる点と、演じないのでストレスが溜まらない点を挙げている。

エンリケ指名を集める肯定的なわざ(to DO)
1) お客様に対する心遣い

 本を読んで思ったことは、エンリケの気配り・目配りがやはり秀逸な点だ。例えば、男女のカップルで来た場合には女性への配慮を最優先することや、常連が得意先を連れてきたときは得意先の方を楽しませること、お客様がお客様の娘さんにメロメロならその娘さんの気持ちを射止めるなど、お客様を楽しませることを最優先することだ。常連の人がキープしている高いボトルをそのまま出したりすると得意先の人はいつもそんな豪遊しているのかと思うかもしれない。そんなところまで気配りして、スタッフにも注意喚起してくれる。そんな店なら自分も行ってみたかった。

2) SNSの活用
 TwitterFacebookを活用していたという。多分数年前のことだろう。最近はInstagramのストーリーなどを愛用しているようだ。エンリケというとドンペリの瓶飲みが有名。年間1000本のドンペリを飲み干して、ドンペリの会社から日本一ドンペリを飲んだ人ということで表彰されたのもネタにして配信している(^^)

3) 必殺技を磨く
 名古屋の言葉で、ざっくばらんにお客様とコミュニケーションをとり、お客様に楽しんでもらうことを第一に考えて日々行動しているようだ。そして、エンリケの必殺技というと、やはりドンペリの瓶飲みだ。飲みながら炭酸を鼻から出すのがコツという。調子が悪くなければ1分以内には飲み干すという。すごい。すごすぎる。これは盛り上がるだろう。
 出典:給与明細2【実録 〜ホストにハマる女の実態〜】2/4 - YouTube

(4) 良い客となる
キャバ嬢としてお客様にサービスを提供する一方で、客としてサービスをしてもらうことがある。タクシーを使ったり、美容院に行ったり、コンビニに行ったりする。そんな時に、エンリケは横柄な態度を取らないように自戒している。自分自身が良いお客様としてサービスを受けることが、キャバ嬢として良いお客様に恵まれることにつながると信じていると言う。

(5) 日記をつける
非常に地味だけど、エンリケは中学生の頃から日記をつけている。これはキャバ嬢になってからも仕事の記録をつけている。これは接客業だけでなく、すべての業務で必要かつ有効なことだろう。また、エンリケもNo.1でない時があった。そう言うときは初心に戻ってフリーの客の対応をする。高校を卒業していなかったので、心機一転頑張って25歳で高校を卒業した。「継続は力なり」を実感し、自信にもなったと言う。

(6) 良く寝て良く食べて良く運動する
キャバ嬢に限らずやはり健康が一番だ。身体が資本だ。エンリケは、8時間しっかりと眠ることを心がけている。また、時々ゴルフをして大自然の中で運動する。帰宅したらうがいと手洗い。ネイルはばい菌がたまりやすいのでしない。しかし、ドンペリを瓶のみしてたらダメだろうと思うが、それに対しては、アルコールと同じ量の水を飲む。そして、自分の限界は超えない。これが二日酔いを防ぎ、健康を維持する秘訣だと言う。

エンリケ指名を集める否定的なわざ(Not to Do)
(1) 疲れたとか頑張ってとは言わない

「疲れた」と「頑張って」はエンリケが意識して使わない言葉だ。疲れたというと、自分の気持ちが疲れた気分になり、意欲がなくなるし、その場も白けさせるからだ。また、お客様はいつも頑張っているので、それに被して頑張ってとは言えない。どう言う言葉を使うかといえば、「楽しんで」だと言う。楽しんでは、幸せを呼ぶ言葉だ。アスリートたちも、正念場のゲームに臨む時には、「頑張る」よりは、「楽しんできます」の方が良い結果につながることを知っているのはさすがだ。

2) 色恋営業をしない
 逆説的かもしれないが、エンリケはボディタッチは一切ノーだ。色恋はカンフル剤にはなるけど、こじれると客離れになる。長期間にわたってNo.1を続ける秘訣は実はこの色恋営業に頼らず、地道に接客テクニックを磨き、エンリケゴルフコンペを開催するなど、他のキャバ嬢がしない活動を開拓していく点かもしれない。そして、もう一つは素直な点だ。お客様が直した方が良いと注意すると素直に聞いて行動に移す。お客様から見ると娘のように感じて愛しくなる。

(3) エースを作らない
 すごいと思うことは、「エース」を作らないことだ。つまり、上得意客は当然大事だし、大切だけど、それに頼るようなことを自戒している。逆にいえば、それだけ、店に来てくれたお客様との真剣勝負に集中しているのだろう。また、お客様とトラブルになることはあるが、できるだけすぐに解決するように心がけている。アフターケアをしっかりと行い深耕対応することが新規開拓につながることをよく知っているのだ。また、お客様からの連絡には即時に対応できるように、夜寝るときも3時間おきにはメール等をチェックすると言う。すごい。

(4) 営業メールを送らない
 一流のコンサルは自分で営業をしない。と言うか、営業をかけた途端に相手はお金を払うクライアントとなる。コンサルタントは、指導を望まれて対応するのがベストだ。これは教徒と教祖の関係もそうだ。キャバ嬢から「今日来て」と言われると、これもカンフル剤にはなるけど、長続きはしないし、行くのが楽しみではなく、義務となるお客様の気持ちをよく分かっているのはすごいと思う。エンリケは、お客様のお誕生日を祝うメール以外では、営業メールは送らない。

お金と時間とストレス・健康の管理
 長い期間活躍するには、堅実な活動が重要だと言う。お金の支出もちゃんと記録する。時間も無駄にしない。そして、ストレスを溜めない。エンリケは、No.1を長く続けてきた理由は「当たり前のことを当たり前にしてきたこと」だ。具体的には挨拶をする。お礼を言う。謝る。遅刻をしない。無断欠勤をしない。身だしなみを整える。言葉遣いに気をつける。そんな当たり前のことを当たり前にやることが一番難しい。大したものです。

オーラの作り方
(1) 姿勢を正しくする。

 オーラを作るにはまず姿勢を正しくすることだ。まずは、背筋を伸ばすことが大事だ。身だしなみにも通じるが、接客業を営む人には歯と髪が命だ。ホワイトニングも欠かさないと言う。歯が白いのは自信にもなるだろうなあ。

(2) 自分に自信を持つ。
 次は精神的なものだ。自分に自信を持てるかどうかは、それまでの自分の生きざまを自分で評価してあげると言うことだ。自分に厳しく人に優しいを実践しているのがエンリケの最大の強みかもしれない。

(3) 良い人と出会う。
 類は友を呼ぶ。アテネフランスに通っているときに、”comme ci comme ca”と言われた。でも、改めてその意味を調べると、「まあまあ」とある。え!でも、英語では"like this like that"だった。なかなかピタッと収まらないが、元気になれるような人や尊敬できる人との人脈を広げて、深めることはやはりビジネスの基本だろう。

まとめ
仕事ができる人は返信が早いと言う。確かに、気合が入っているときは、いつもメールやLINEに気配りして、すぐに反応する。しかし、そんな状態を24時間365日継続するエンリケにはかなわない。また、仕事ができる人は時間を作るのがうまいと言う。逆にいえば、いつも上手に有効に時間を活用して、何かあれば臨機応変に対応できるようにすると言うことかもしれない。昨日は、MBAコースで2年間勉強した先輩学生の発表会だった。ビジネスプランを示すタイプと、問題解決を示すタイプがあるが、前者が多い。しかし、商売(ビジネス)は簡単ではない。そして、その商売がうまく行くかどうかは、エクセルで示すような数字的な話だけではなく、エンリケが示すような情熱や気遣い、工夫をどこまで継続して、深く行えるかによるのではないかと思う。

以上

最後まで読んで頂きありがとうございました。

追伸)
このブログをTwitterに投稿したら、エンリケから「いいね!」を貰えた。そして、エンリケの最新のブログを見ていたら、今年の11月を持って現役を引退すると発表していた。11月2日がエンリケの誕生日だ。昨年のバースデー・イベントを開催し、11月3日ぐらいにお店に辞めますと宣言したという。しかし、卒業する時期をいろいろ考えて今年の11月30日と決めた。発表から卒業までの時間を1年間ほど置くのは、西野七瀬も同じだった。やはり関係者のこと、ファンのこと、卒業後の店のことを考えるとそれぐらいの猶予期間がどうしても必要なのだろう。最高の状態で卒業したら夜の業界には二度と戻らないのは山口百恵にも通じるか。でも、できれば、卒業後は芸能界とか、政治の世界とか、ファッションの世界とか、全く違うところでまた才能を開花してほしいと思う。楽しんで♬