イスラエルのお正月と蜂蜜の起源
はじめに
日本でお正月というと1月だ。中国だと旧暦の正月なので1月末から2月頭だ。お仕事で打ち合わせをしていて、先方がいまお正月なのでと言い訳をする。一体どういうことかというと、イスラエルはいまがお正月だ。「そんなことは何千年も前から分かっている!」とは叱責しなかった。なぜなら私も初耳だったから(笑)。
イスラエルのお正月
イスラエルでは、ユダヤ暦のお正月をお祝いする。今年だと、9月9日から11日だ。しかも、西暦だと2018年、神武天皇即位を紀元とする皇紀だと2678年、そしてユダヤ暦ではなんと5778年。皇紀よりも3100年も古いとはすごい。
お正月の行事
イスラエルでは、単にお正月を祝うだけではなく、その後も行事が続く。これはエジプトを脱出して、聖地イスラエルにたどり着くまで40年も流浪したことを忘れないという意味もあるようだ。2015年の暦では次のようだったという。今年は5日ほど前倒しと理解すればいいのだろうか。
2015年9月14日 新年(ユダヤ教の正月)ローシュ・ハシャナ(13日の夜に新年を祝う)
2015年9月23日 ヨム・キプール(贖罪日)
2015年9月28日 スコット(仮庵の祭り)
2015年10月5日 シムハット・トーラー (トーラーを読み終える日)
出典:https://tokuhain.arukikata.co.jp/jerusalem/2015/09/post_19.html
お正月の行事
イスラエルでのお正月の挨拶は、「シャナー・トバー(שנה טובה)」という。これは「あけましておめでとうございます」という意味だという。そして、次のような習慣がある。日本のお正月との奇妙の共通点があるように思うのは気のせいだろうか。
1) 除夜の鐘
日本ではお寺で鐘を鳴らすが、イスラエルでは、ショファー(שופר)という雄羊の角笛を鳴らして、日没を知らせる。日没が終えると新年なので、実際には大晦日である9月9日の日没後から新年を祝うことになる。
出典:ショファー - Wikipedia
2) おせち料理
日本のおせち料理は芸術的だ。イスラエルで正月に食べるものも、それぞれ意味を持たせているようだ。例えば、蜂蜜をつけたりんごは甘い=良い年となるという願いを込める。ざくろも子孫繁栄を願った食材だ。日本だと数の子や里芋だろうか。そして、魚や羊の頭を食べる習慣もある。これは日本でいう尾頭付きだ。頭=リーダとなるような人物になることを願って食するという。お料理がいっぱいで、もう動けなくなるぐらいまで食べるのがイスラエル流らしい(笑)。
出典:http://arayama.hans-huber.com/
3) 年賀状
バーモントカレーではないが、りんごと蜂蜜を描くのが一般的な年賀状だという。ユダヤ人は古来からリンゴを食していたのだろうか。そういえば、アダムとイブでもリンゴが出てくる。蜂蜜との関わりも古代からだ。ユダヤ教徒のローシュ・ハ・シャナー(年賀状)は、ティシュレー月の1月だけでなく、エルール月の12月末から送られる。新年の挨拶はヘブライ語で「良い年」を意味する「シャナー・トバー(שנה טובה)」だという。
出典:https://jp.123rf.com/
蜂蜜の起源
大好きなWikiで調べてみると、日本語のWikiには記載はないが、英語のWikiには蜂蜜の起源について説明があり、少なくとも8000年前には蜂蜜のために狩りを始めたようだ。スペインのバレンシアの洞窟の絵が残っている。野生のハチの巣からハチミツとハニカムを収集しているハニーハンターを描いている。バスケットやひょうたんを運び、野生の巣に達するためのはしごや一連のロープを使用している。古代では砂糖がないため、ギリシャ時代やローマ時代の甘味成分として貴重だったようだ。
出典:Honey - Wikipedia
まとめ
イスラエルの正月がまさか9月とは思わなかった。それよりもちゃんと連絡をとって納期に間に合わせてくれ!(涙)
以上