LuckyOceanのブログ

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トリクルダウンとベーシックインカム

はじめに
トリクル(trickle)とはポタポタ落ちるとか、ちょろちょろ流れるという意味だ。そして、トリクルダウン理論といえば、シャンパングラスを重ねてその頂上にシャンパンを注いでいくと全てのワイングラスに行き渡るというイメージから、富裕層が潤えば、社会全体に富が行き渡るはずだというまやかしの理論だ。
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資産5000万ドル(約52.5億円)以上の大富豪が多い国・地域
富裕層とは100万ドル以上の純金融資産を有する人であり、超富裕層とは5000万ドル以上の純金融資産を有する人らしい。イギリスのコンサルティング会社ナイトフランクが発表したウェルスレポート2018に基づくと超富裕層の世界ランキングのトップ5は次の通りだ。米国がトップなのは理解するが、二位が日本には違和感を感じる。本当なのだろうか。
 1位 米国  38,500人
 2位 日本  9,960人
 3位 中国  8,800人
 4位 ドイツ 8,070人
 5位 カナダ 5,500人
 出典:zoo online(参考1)

国別のミリオネア人口
クレディ・スイスは毎年、グローバルウェルスレポートを発表している。これによると、2015年から2016年にかけて、最もミリオネアが増加したのは日本だという。みのもんたがMCをするクイズミリオネアの影響ではないだろう。トリクルダウン効果を享受している人たちがいるという証左だろうか。ちなみにこのレポートによれば、全世界のミリオネアは2015年の32,335人から2016年の32,931人に596人増加しているが、日本の738人を除くとマイナスだ。最もマイナス値が大きいのは英国の406人で、次がスイスの58人、中国の43人だ。なんだか肌感覚と違いすぎてよくわからない。
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 出典:editor.fem(参考2)

マタイの法則
トリクルダウンはまず富裕層が富み、その後に中間層、最後に貧困層に富が回るという理論だ。というか理論にもなっていない。途中で搾取されるに決まっている。マタイの問いかけに主イエスは次のように答えたという話は有名だ。
「持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。(マタイ 13.12)
 出典:quasimotos(参考3)

ベーシックインカムのトリクルダウン効果
トリクルダウンの上段と下段を逆にするとどうなるのだろう?国民全員にまずはシャンパンをそそぐ、そして、国民に富が行き渡ったら、その富が企業に回り、企業が潤ったら国に回り、そして国民に還元する。そんな夢のようなことは無理に決まっているというご批判の声が聞こえそうだ。しかし、ベーシックインカムの基本概念はこれではないだろうか。
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年代別の非正規雇用
下のグラフは、男性の出生コーホート別年代別の非正規雇用率だ。自分は1957年生まれだが、自分の同級生には非正規社員は多分いなかったと思う。でも、会社で働くようになったら、事務のプロフェッショナルが派遣社員として活躍しているのを見てびっくりした。最近では、非正規社員の方が正規社員よりも多いという会社も珍しくないかもしれない。
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 出典:ikedanobuo(参考4)

社内失業者の増大
経済財政白書(2009年度版)によると、当時の1-3月期で社内失業者が607万人と想定されている。これは、企業で働くサラリーマンの13%に相当する。大企業の経営が行き詰まってもなんとか我慢している。外資系の企業なら必要人員まですぐにカットするのかもしれない。是非は別にして日本企業の特徴なのかもしれない。
 出典:LiveDoor(参考5)

自己研鑽の位置付け
厚生労働省は「過労死ゼロ等」緊急対策を2016年12月26日に取りまとめて発表した。これは、2015年12月25日に電通に勤務していた24歳(当時)の女子社員が過労死で自殺したことを踏まえてのものだ。そして、この中にはいろいろな答申が盛り込まれているが、自己啓発についても労働時間として取り扱わなければならないとある。
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 出典:mhlw(参考6)

長時間労働防止と自己研鑽
サービス残業はいけない。長時間労働はいけない。仕事が終わったら早く帰れ。最近はそういう会社が多いのではないだろうか。そして、時間に余裕ができた社員は資格取得のための勉強をし始める。自己啓発は、あくまで自発的なものだ。それに対して残業代を払えというのはちょっと厳しいのではないか。このブログでも書いたが、情報工学部門の技術士の勉強のため6月、7月は月140時間レベルで勉強時間に当てた。これは厚労省からみれば過労死レベルかもしれない。でも、別に会社の命令に従ったわけでもないので、残業をもらおうとは思わない。しかし、業務として、会社から資格取得を要請されて、それに対して時間を割いて勉強するのであれば、それは業務かもしれない。製造会社のQC活動は以前は業務外だったが、最近は業務だ。

まとめ
日本のミリオネアが増えているというのは本当だろうか。AIやITの進展に伴って、これまでの人海戦術で対応していた業務はどんどん自動化するだろう。その結果として、大手企業には企業内失業者がさらに増大するのかもしれない。収益が低下したら非正規社員を大幅カットするかもしれない。失業者を最小化するためのベクトルが日本社会では機能しているが、それも限度がある。しかし、「働かざる者食うべからず」では消費が低迷し、日本経済は活性化しない。究極の解決策はやはりベーシックインカムしかないのではないかという思いを強くする。ベーシックインカムによるトリクルダウン効果に期待するしかないのではないかと思う。どうなのだろう。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

P.S.
今日はお休みをとって免許の更新や各種手続きをしました。思いの外早く終わったのでスタバで勉強でもしようとしたけど、ブログに走ってしまいました(汗)。

参考1:https://zuuonline.com/archives/183986
参考2:http://editor.fem.jp/blog/?p=3083
参考3:https://quasimoto2.exblog.jp/22685030/
参考4:http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/cat_50041028.html
参考5:http://news.livedoor.com/article/detail/5215317/
参考6:https://www.mhlw.go.jp/kinkyu/dl/151106-03.pdf