LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

iCloudの仕組みとベーシックインカムの仕組み

Apple MusicとiCloud
子供の頃に喫茶店に置いてあるジュークボックスを見て驚いた。機械の中にレコードがあり、お金を入れてボタンを押すと機械が自動的に指定したレコードをピックアップして、プレーヤにセットして、針が落ちて、音楽が鳴り出す。なんてすごい機械だと感動した。大きくなったら、お家にジュークボックスを置きたい!それが子供の頃の夢だった。2000年の頃には携帯に音楽を保存して聴くことができるようになった。2008年になってiPhoneを使い出すとiPhoneにはもっと多くの音楽を保存できた。これって昔夢見たジュークボックスだ!と感動した。今は、スマホだけではなく、iCloudに連動しておくと、iMacで購入した音楽もiPhone Xで購入した音楽も意識なく聴ける。なんと便利なのだ。

気がついたらiCloudの容量増強
Apple Musicを無料でダウンロードできるとあり、調子に乗ってダウンロードしていたら、増量したはずのiCloudの空き容量がないという。結局は、50GBでは不足ということで400GBに拡張した。それでも、月額130円が月額400円だ。スタバのコーヒー一杯だと思ってつい、容量拡張してしまった。結局、Appleは音楽のダウンロードを無料にしても、それを保存するiPhoneiCloudの容量の提供で儲けているのではないか。なんと上手いビジネスモデルだと感心した。

ベーシックインカムの原資
最近は、テレビでもベーシックインカムが議論されることがある。年齢や性別や年収や学歴といった個人属性にかかわらず例えば月額7万円を無条件に支給する社会福祉制度だという風に紹介される。そこで賛成意見や反対意見というか、慎重な意見などが交わされる。懐疑的な意見のもっとも一般的なものは、原資はどうするのかというものだ。次は、そんなことをしたら誰も働くなくなるのではないかというもの。また、不正に取得しようとする人が出るのではないかとか、日本人の定義とか、まあ色々と議論が白熱する。この中でも特に問題なのは、例えば1.3億人に月額7万円として、年間100兆円もの原資=税源をどうやって捻出するのかというものだろう。

金は天下の回りもの
昔の人は、お金の真理をよく理解していた。お金というのは、天下を回転するから意味がある。箪笥に保存しているキャッシュが一番安心と思っている高齢者が多いという。そのキャッシュは活用されない限り何も生まない。日本の企業が海外で稼いだお金も米国債を買わされて、円に変換できないなら意味がない。銀行の口座に預金していても、カネ余りで誰も銀行から借りなければ意味がない。要は、お金という仕組みは、世の中で活用されてこそ意味がある。しかし、現状は貧富の格差が拡大して、富裕層にはどんどんお金が集まる一方で、貧困層は働いても働いても貧困から抜け出せない。金利を下げても下げても企業は銀行からお金を借りない。企業は儲けてもその利益を準備金として企業内に留保する。このような状況を打破するにはどうすれば良いのか。金利政策の効果が限定的なことを世の中の多くの人は感じている。

ベーシックインカム
国民一人一人に無条件にキャッシュを配るというとこれは社会保障制度と看做される。しかし、それだけではない。個人的には、社会を活性化する経済政策としての効果の方が大きいのではないかと思う。現在の社会はカネ余りなので銀行は怖くて金利をあげることができない。金利を下げれば貸し出しが増えるはずだが、企業もキャッシュに困っていないので借りない。しかし、政府の支出は減らないので、国債だけが増えて行く。そして、国債の償還と利払いのための費用が平成28年度予算案で23兆円と歳出の約25%を占めている。逆に、それだけの支払いを一体誰が受け取っているのかという疑問が起きる。

日本銀行のバランシシート
下の図は、1998年12月末の日本銀行のバランスシート(B/S)が2018年2月末にどのように変化したかを示したものだ。出典はバンカーからトレーダになり、現在は政治家をしている藤巻健史さんのホームページに掲載されているものだ。日本銀行の資本金は1億円だが、その総資産はなんと20年間で91兆円から533兆円と5.8倍に急増している。そのうちの国債は52兆円から451兆円へと8.7倍に急増している。これはどのように理解すれば良いのだろうか。
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(出典:https://www.fujimaki-japan.com/takeshi/5499

政府発行の紙幣と硬貨
1万円札などの紙幣を発行するのは日本銀行だ。日本銀行は、政府から借用書(=国債)を発行してもらって、その代わりに紙幣を発行する。少し乱暴な説明だが、そのように考えると銀行の役割はわかりやすい。江戸時代には幕府が通貨を発行していた。しかし、明治維新前後に海外の銀行という仕組みが日本に導入され、世界の資本家は日本国政府に借用書を発行してもらうことを条件にお金を日本市場に流通させた。これはこれで日本の近代化にも貢献した。しかし、今後も日本銀行に依存し続ける必要があるのだろうか。一方、一円硬貨などの硬貨は日本国政府の大蔵省が発行している。2015年9月時点では紙幣が91兆円、硬貨が4.6兆円なので、硬貨の流通額は紙幣の流通額の約20分の1だ。なお、紙幣の流通額は2017年末で約106兆円まで増えている。注目を集めた仮想通貨の流通額はどれほどなのでしょうか。

仮想通貨の流通額は70兆円?!
昨年末にピークを示したビットコインをはじめとする仮想通貨の流通額は、下のブログの試算では70兆円だという。ビットコインはこのうちの約30兆円だ。2018年に入ってバブルも崩壊して値下がりしたので、この流通額も激減しているのだろうけど、紙幣に匹敵するレベルまで持ち上がったのは驚きだ。
coinotaku.com

政府発行の仮想通貨
仮想通貨の方向性はいくつかある。まずは、現在のように分散型の仮想通貨だ。昨年末のバブル崩壊を乗り越えて生き残ることができるかどうかが勝負だろう。次は、銀行が発行する仮想通貨だ。三菱東京UFJ銀行モルガン・スタンレー銀行、さらに中央銀行も着々と準備をしている。例えば、国際決済銀行(BIS)は、各国の中央銀行が発行する仮想通貨のために中央銀行暗号通貨(CBCC)ガイドラインを2017年9月に発行した。また、国家が仮想通貨を発行する動きもある。エストニアが発行することを検討しているエストコインだ。今後は、民間発行の仮想通貨と、中央銀行発行の仮想通貨と、政府発行の仮想通貨が混在し、覇権に向けて熾烈な競争を繰り広げるのだろうか。
ico-currency.com

政府発行の仮想通貨によるベーシックインカムの実現
中央銀行が発行する紙幣や仮想通貨でベーシックインカムを実現しようとすると、どうしても政府は日本銀行に借用書(国債)を発行する必要がある。しかし、その仕組みは限界にきているのではないか。一方、政府が政府の施策として、国が発行する仮想通貨を活用して、ベーシックインカムを実現する場合には、借用書は不要だ。そして、政府が発行する仮想通貨を仮にビット円とする。このビット円を政府が円との互換性を保証すれば、それはお金となる。日本国民全員に例えば、一人7万円のビット円を支給することを決めれば、国民はそのビット円を用いて生活に必要なものを購入する。商品やサービスの売買が発生すると、購入者からは消費税を徴収できる。提供者が利益を上げれば法人税を徴収できる。年間100兆円のお金が国民に供給され、それを国民が消費すれば、企業は100兆円の売り上げをあげる。そして、プラスの循環を起こすことができれば、この経済効果は100兆円を上回り、結果として、原資の問題がなくなるか少なくなるのではないか。

実現するための課題
そんな夢のようなシナリオは本当に実現するのだろうか。当然、解決すべき課題は多いだろう。経済の専門家でない自分にはその全ての課題を議論する能力も見識もないが、技術的な課題を中心にいくつかは指摘してみたい
1) 仮想通貨を利用するインフラの構築
2) ビット円の流通情報=ビッグデータの活用
3) 個人情報の保護

1) 仮想通貨を利用するインフラの構築
 ビット円の支給方法としては、プラスチックマネーが有力だろうか。FELICAのようなICチップ内蔵とする。個人的には、iPhoneApple Watchでも使えると便利。無線部分はNFC準拠とする。仮想通貨というよりは、政府発行の電子マネーというのが実態に近いものかもしれない。
2) ビット円の流通情報=ビッグデータの活用
 ビット円の利用状況をビッグデータとして蓄積すれば、1億3千万人の国民が何を買っているのか、何にお金を使っているかを全てわかることになる。これって怖いけどすごい。少なくとも、一部の私企業に対してこのような個人情報の管理を独占させるべきではない。政府が信頼できるかは別の問題だけど、少なくとも、匿名加工情報として、個人情報となる部分をマスクして、商活動に活用可能な情報に加工して、オープンデータとして活用可能となれば、その経済効果は大きいのではないだろうか。
3) 個人情報の保護
 ビット円の利用状況はビッグデータとして大きな価値を持つが、その反面個人情報の塊であり、セッキュリティ対策には十二分の対策が不可欠だ。

まとめ
 連休で少し自由な時間が取れた。なんだかまとまりのないブログになってしまったけど、ベーシックインカムを経済政策として考えると、新たな側面が見えてくるのではと考えた。ベーシックインカムの原資が議論になるけど、100兆円のビット円を国民に均等に配布し、国民がそのビット円をありがたく活用して(=消費)すれば、消費活動=生産活動が活性化する。結果として税収入が増大する。ビット円の利用状況をビッグデータとして蓄積して、活用する。生活レベルをあげるのは簡単だけど、下げるのは大変。言い換えるとビット円として可処分所得が増えて、そのビット円で生活レベルが上がったら、それを下げるのは嫌なので、もっと頑張って稼ごうと思うのが人間の心理ではないのだろうか。そんなビジネスチャンスとなるネタを政府がオープンデータとして提供する。国民が求めるものを理解し、安心・安全な社会を効率的に実現する。そんなことがベーシックインカムの導入をきっかけとして実現できないものだろうか。つまり、音楽ソフトを購入することでお金を儲けるのではなく、ダウンロードした音楽を保存して、いつでも利用可能な環境にお金を払うapple の戦略を見習って、原資がないとベーシックインカムを提供しないのではなく、ベーシックインカムを提供して、その経済効果を原資としてお金を回す。そんなことは不可能なのだろうか。妄想は膨らむ(笑)。

以上