LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

やる気=使命感×責任感×ワクワク感

はじめに
最近、良い図書を自由に読める夢のような環境にある。どういうことかというと、4月から勤務している職場のアイデアで従来は倉庫になっていたところを改装して、ライブラリーコーナーができた。そこはTsutayaとスタバがミックスしたような素敵な環境だ。寸志(100円)でコーヒーも飲めるし、気になる図書を借りたり、ソファーで読んだりできる。すでに20冊ぐらい借りて読んだ。正直、流し読みで終わる本もあるし、じっくりと読みたくなる本もある。

僕らの未来を作る仕事
これは東大医学部を卒業し、脳外科の研修を受け、海外留学して、そこからマッキンゼーに転職して、いまはスタートアップ企業の経営者という異色の医者が初めて書いた図書だ。その経歴もすごいが、読んでいると共感できることも多い。ぜひ一読をお勧めしたい。その中の終盤に書かれていた仕事のやる気や優先度に関する記述が独特だったので紹介したい。
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(出典:amazon

やる気の定義
仕事のやる気を分解すると、使命感と責任感とワクワク感になる。仕事には、A=自分がやりたいこと、B=自分がやるべきこと、C=自分しかできないことの3種類がある。そして、このAとBとCという3つの円が重なるところで勝負をすることが重要だという。また、AとBが重なると使命感が得られる。BとCが重なると責任感が得られる。そして、CとAが重なるとワクワク感が得られる。使命感があり、責任感もあり、さらにワクワク感もあるような仕事ならもうやる気は120%だろう。

ポジションを取る
仕事を行う上で大切なことはポジションを取ることだという。つまり、自分の考えや意見を持つということだ。自分は何をやりたいのかを自問自答する。現在の環境のもとで自分は何をやるべきかを客観的に分析する。そして、自分しかできないような得意分野を磨く。そのような努力をすることで、仕事に対する自分の意見を明確に持つようになる。日本社会では、個人の意見を主張することはあまり評価されない側面があるように言われるが、そんなことはない。では、どうすれば自分の意見を持てるのだろうか。

最後まで考える習慣
何か問題や課題が会った時に、人の意見に耳を傾けるのは大切だ。そして、その意見に100%賛成できるのか、100%反対なのか。賛成か反対かを聞かれるが、合意できる部分もあるが、合意できない部分もあるようなケースが多いのではないだろうか。そのような時に、どの部分には合意できるのか、そして、どの部分には合意できないのか、それはなぜなのかを突き詰めて考える習慣を身につけることが重要だという。最後まで考えることで積極性と責任感が養生されるという。

優先度を考える
複数の仕事に対応する時に、通常より優先度を考えて対応すべきと言われる。しかし、この著者は単なる優先度ではなく、次の3つを考えるべきだという。
 1) その仕事が必要かどうか
 2) その仕事が緊急かどうか
 3) その仕事がボトルネックになるかどうか

仕事の進め方
著者自身が医者としての仕事とマッキンゼーでの仕事は全く異なると言っている。医者は、目の前の患者を全力で治療することを考える。計画よりも実践だ。しかし、マッキンゼーでは、資料を作成したり、プレゼンをすることも重要だが、それ以上に仕事に着手する前の戦略が重要だという。それはそうだろう。あなたの仕事はどちらがより優先されるのだろう。しかし、どんな仕事であっても、前述のように、その仕事が必要なのか、緊急なのか、ボトルネックにならないかという観点で考えることは有効だろう。まず必要でない仕事はすべきでない。しかし、これも簡単なようで難しい。なぜなら、必要か必要でないかの判断は個人によって異なるからだ。自分は必要と思っても上司は不要と判断するかもしれない。その逆もある。緊急かどうかの判断も個人に委ねられる。ある人にとっては非常に緊急な案件も、他の人にとってはそうでもないことはある。特に、チームで仕事をしている人なら、必要か緊急かという判断をチーム内でよく意見を交わしてコンセンサスを得ておく必要がある。そして、最後のボトルネックになるかどうかは、やはりその仕事を客観的に見れているかどうかだ。より上位の視点から全体を見回して、全体の中のボトルネックになっている部分を集中的に強化するのはマネジメントの鉄則だが、そのような視点を持つということだ。

まとめ
この著者がチャレンジしている医療系のWikiともいうべきMEDLEYや遠隔診断を可能とするCLINICSもよく考えられている。興味のある人は是非購読するか、調べて欲しい。日本には、著者のように未来を作る人材が多数いるはずだ。そんなパワーをうまく活用できる社会にできれば、日本の未来は明るいと感じることのできる素晴らしい図書でした。

以上