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自動運転車の悲しい事故原因とその対策について(続報)

はじめに
今日のテレビのニュースを見ていたら、Uberの人身事故について報道がされていた。それを見ると、現地の警察が衝突前の動画を公開していた。これはUberの自動運転車が撮影したものだ。そして、その自動運転車に乗っていた人の映像もあるが、衝突する直前に気付いて驚く様子が撮影されていた。
www.bloomberg.com


衝突直前の画像
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衝突の前の状況
1) 被害者の女性

・自転車を押して歩いていた。
・片側4車線の2車線目から3車線目に移るところだった。
・車のライトに照らされてから衝突まではわずか二秒ほどだ。
・被害者の女性はこの写真の自転では気付いて振り返っているように見える。

2) 自動運転車の状況
・自動運転者は衝突の直前まで被害者の女性を検知した様子はない。
・自動運転車が衝突の直前に停止や減速や回避の操作がされたかは不明。
・自動運転車のライトはロービームのままだった。

事故の疑問点
今回の事故で明らかにすべきは、まずUberの自動運転車が被害者が歩行している状況を把握していたかどうかだ。もし、把握していなければ、その原因を追求することになる。逆に、センサーが感知していたのであれば、なぜ自動操縦のプログラムの不備で減速・停止・回避の操作をしなかったのかと言う点を追求すべきだ。

まとめ
今回の事故が発生したのは非常に残念だ。そして、このような事故が発生したということは、ハインリッヒの法則のよれば、29件の軽微な事故や300件のヒヤリハットがあったことになる。今回の事故の原因については、徹底的に調査すべきだが、それと同時に、軽微な事故やヒヤリハットが起きているのか起きていないのかも気になる。もし、そのような前兆が全くなかったのであれば、本当に不幸な事故となるし、同じような事故が起きないように万全の対策が必要だ。しかし、軽微な事故やヒヤリハットが起きていたならば、実験に臨む関係者の緊張感が足らないのではないかと思う。特に、この実験に立ち会っていたスタッフは事故直前までスマホか何かを操作しており、実験に対応しているのであれば、やはりもっと緊張感を持って対応して欲しかった。同時に、米国での自動運転車の実験がこのような深夜にも行われていたことに驚きを感じた。エストニアのタリンを旅行した時も、バスの自動運転の実験をしていたが、これは専用レーンを規定の時間帯だけで行い、運転者もずっと注意していた。バスなので、乗客が乗るし、私のような技術者や報道関係者も乗車するため、スタッフはずっと緊張していた(笑)。個人的には、どこでも走行するような完全な自動運転車よりも、予め指定したルートのみを走行するバスに自動運転を適用する方が技術的なハードルが低いし、現実的だと思う。ただし、バスでも、大変なUターンをする場所や雪や氷で凍結するようなケースもあるので、十分にチャレンジングだろう。今回の事故の教訓を是非将来に活かして欲しいと思う。

以上