LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

日ユ同祖論には諸説あり(笑)

日本人の起源
日本人の祖先をたどると縄文人になる。縄文人の前がどうだったのかはよくわからない。このお正月にはお伊勢さんをお参りした。色々と勉強になったし、神道にも興味を持った。また、昨年の夏にエストニアリトアニアを訪問し、なんとなく遺伝子的に近く、懐かしい感じを持った。

建国記念日
もうすぐ2月11日だ。日本という国がいつできたのだろう。日本書紀では、紀元前660年1月1日に神武天皇が即位されたと解釈できるらしい。このため、1966(昭和41)年にこの旧暦の1月1日(新暦では2月11日)を建国記念日と定めた。しかし、この2月11日は1873(明治6)年に日本国の建国の日として定め、紀元節として祭日だったが、1948(昭和23)年にGHQの意向で廃止された。正しくは、昭和41年になって、これが復活したということだ。当時はまだ小学生低学年だった。

初代天皇とされる神武天皇とは
初代天皇とされる神武天皇は誰の子供なのか?調べてみると、お伊勢さんに祀られている天照大神から数えて5代目だという。そして、この天照大神の父親は有名なイザナギで、母親がイザナミだ。そして、下の図では、天之常立神(あめのとこたちのかみ)の子供のように見える。しかし、天之常立神にまつわる神話がなく、祀る神社も出雲神社(出雲市)、駒形神社(岩手県奥州市)、金持神社(鳥取県日野町)と少なく、天の恒常性を表した神という。
f:id:hiroshi-kizaki:20180204143132p:plain
(出典:記紀神話のすべて、参考1)

古代イスラエル
Wikiによると、紀元前17世紀の頃に族長アブラハムがカナンの地を目指して出発したのがイスラエルの歴史だという。そして、アブラハムの孫のヤコブの時代にエジプトに移住するが、子孫はエジプト人の奴隷になる。紀元前13世紀の頃にモーゼは民族をエジプトから連れ出し、シナイ半島を放浪し、200年かけて一帯を制圧する。そして、ダビデ王の時代(紀元前1004年‐紀元前965年?)に統一イスラエル王国として12部族が統一される。ダビデの次のソロモン王の時代(紀元前965年‐紀元前930年?)には強権政治となった。ソロモンの息子のレハブアムが王位についた後、北部の部族が離反し、ソロモンの家来ヤロブアムを王とし、北王国(イスラエル)を新都シェケムに再興した。北王国は紀元前722年に同じセム語系民族であるアッシリアにより滅ぼされたイスラエル王国から追放されたルベン、シメオン、ダン、ナフタリ、ガド、アッシャー、イッサカル、ゼブルン、マナセ、エフライムを失われた10部族という。
失われた10部族の行方
同じくWikiの日ユ同祖論では、第9族エフライム族、第5族ガド族、または第7族イッサカル族の数人が日本に、第11族ヨセフ族(マナセ族、エフライム族)はエチオピアに移住したという説があるという。しかし、これにも諸説あり、代表的なものだけでも次の6つがあるという。
1) 世界に散らばったイスラエルの失われた10支族の1支族(第9族エフライム族、第5族ガド族、または第7族イッサカル族)の数人が日本に移住したという説。
2) 英ユ同祖論における、世界に散らばったイスラエルの失われた10支族の1支族であるという説。
3) イスラエルの失われた10支族は、日本に渡来したという説。
4) 古代イスラエルの12部族全部が、日本に来たという説。
5) 古代日本人は、ユダヤ人の先祖であるという説。
6) 天皇家物部氏ヨセフ族、出雲神族(クナド大神族)レビ族、出雲族(龍蛇族)ダン族とナフタリ族はイスラエル支族であると言う説。

722-660=62年
イスラエルの北王国が滅ぼされた紀元前722年から日本が建国された紀元前660年までの62年間の間に何があったのだろう。ミステリーは深まるばかりだ。しかし、失われた10部族が突然日本に向かったとは考えにくい。その前に先発隊が極東を目指し、日本国に足場を築き、そして、後続の人たちを迎えたのではないだろうか。では、その先発隊とはいつ頃、誰が来たのか。次のような可能性はないだろうか。

1) 黒曜石を材料にした細石刃型石器文化とともに流入した説(1.3万年前)「石器から紐解く民族移動」のタイトルのブログで記載したように、2万年前に朝鮮半島経由でナイフ型石器文化が流入し、1.3万年前にはサハリン経由で細石刃型石器文化が流入した。つまり、1.3万年前にはサハリン経由で大陸の民族が流入している。
hiroshi-kizaki.hatenablog.com

2) そばとともに流入した説(紀元前7300年ごろ)
「日本の起源:そばの起源」のタイトルのブログで記載したように、そばが日本に伝播したルートの一つとして、スイスの植物学者ド・カンドルは、中国北部からバイカル湖南部付近が起源とする説を提出している。シベリアからの北ルート、中国からの九州へのルート、朝鮮半島から対馬へのルートなど以外にも、黒滝江上流説、ネパール説、プータンなど諸説がある。縄文人はコメよりも、そばを食していたという。例えば、高知県縄文早期(紀元前7300年)の遺跡からソバの花粉が見つかった。一方、お米の最も古い発見は縄文時代前期(紀元前4000年頃)だ。そして、そんなソバの一人当たり生産高の最大はリトアニアだ。北イスラエルの人々もソバを食していたという可能性はないだろうか。
hiroshi-kizaki.hatenablog.com

3) 縄文晩期寒冷期から弥生温暖期(紀元前700年ごろ)
下の図は尾瀬沼の気候変動を泥炭中の花粉の量から推定したものだ。これによると、紀元前700年ごろに縄文晩期寒冷期があり、そのあと弥生温暖期に遷移している。日本国ができたのが、神話に沿って紀元前660年とすると、この時期に北イスラエルの人々が渡来したという可能性はないだろうか。
f:id:hiroshi-kizaki:20180204183025p:plain
(出典:hi-ho、参考2)

4) 古墳寒冷期から平安温暖期(紀元前700年ごろ)
弥生温暖期は長くは続かず、上の図のように紀元前後に急速に寒冷化して古墳寒冷期を迎える。しかし、西暦700年の頃から急速に温暖化にシフトして、平安温暖期に移る。聖徳太子が活躍したのは、まさにこのような寒冷化の時代から温暖化の時代へのシフトだ。どうも、我が国は温暖化の時代に政権が確立するようだ。ただ、これは現在でいえば、景気が良い時には政権が長期化するのと同じ原理ではないだろうか。

聖徳太子と秦一族
聖徳太子に仕えたとされる秦一族についても諸説ある。Wikiを見ると次のような説が書かれている。真実は、今後の研究に期待されるが、イスラエルからチベットビルマ百済を経由して日本に到着したのかもしれない。

1) 『新撰姓氏録』によれば秦の始皇帝の末裔で、応神14年(283年)百済から日本に帰化したという説。しかし、この氏族伝承は9世紀後半に盛んになったもので疑問も多い。
2) 秦人が朝鮮半島に逃れて建てた秦韓を構成した国王の子孫説。
3) 新羅系渡来氏族説。
4) 百済系渡来氏族。「弓月」の朝鮮語の音訓が、百済の和訓である「くだら」と同音・同義。
5) 中国五胡十六国時代羌族が興した後秦説。羌族チベットビルマ語派に属し、同言語でハタのウズキは「地方を統治する第一の長官」を意味する。
6) 景教キリスト教ネストリウス派)徒のユダヤ人とする日ユ同祖論。平安京は碁盤の目のような十字路で構成されているために景教と関連があるとも言う。

古代のヘブライ語と日本語の共通点(7つ)
ヨセフ・アイデルバーグが書いた日ユ同祖論は興味深い。また、遺稿になるが、彼の三冊目の著書「日本書紀と日本語のユダヤ起源」を入手する機会があり、一気に読んだ。その中には著者が長年研究して突き止めた不思議な2つの言語の共通点がたくさん記載されていた。著書の息子によると著者は生前5000もの共通点を見つけていたという。著書にはそのうちの500の類義語が記載されている。その中から独断と偏見で7つほどを紹介したい。

1) ひい、ふう、みいの意味
日本人は数を数えるときに、ひい、ふう、みいと数えることがある。しかし、この意味は不明だ。しかし、著書によるとこれは、天照大神が天の岩屋戸に隠れたときにかけた言葉だという。その意味は、「誰がその美しい方を出すでしょう。彼女に出ていただくには、いかなる言葉をかけたらいいのでしょう」だという。ほんまですか?

2) ヤマトの意味
ヤマトとはヘブライ語ではヤー・ウマト、つまりヤハウェの民という意味だという。同じやで始まる言葉では八坂神社の「やさか」があるが、これはヘブル語では神を見る。神に信頼を置くという意味だという。

3) カタカナとヘブライ語
著書の中では、3つのグループに分けて解説していた。下の図にあるグループAは明らかな類似性のあるもの。グループBは類似しているもの。グループCは反転していたり、回転しているもの。日本語は独自の言語とよく言われるが、これほどの類似性を示す言語があるのは素直に驚きだ。
f:id:hiroshi-kizaki:20180204192026p:plain
(出典:日本書紀と日本語のユダヤ起源、参考3)

4) 神聖不可侵の鏡「八咫の鏡」
これは真偽を確認することはできない。しかし、(伊勢)神宮の八咫鏡の裏面に、ヘブル文字が刻まれているという。そして、それは「エヘイェ・アシェル・エヘイェ」で、意味は「我は在りて有る者」というエジプト記三・一四の言葉だという。
f:id:hiroshi-kizaki:20180204193300p:plain
(出典:日本書紀と日本語のユダヤ起源、参考4)
5) 行動に関するもの
・アツラツ:元気に走り回る。元気発剌。
・アラァセ:議論する。言い争う。
・アーミン:永眠のこと
・ガゼム:切る、刻む。
・ガルゲル:回すこと
・キシ・イダ:神道の祈りの儀式で手を叩くカシワデの意味。
・シャーア:注意する。気をつけること。
・ツァヴァル:積もる、集まる。
・ハアレ:着ること。羽織る。
・ハカシャ:手を叩く拍手のこと
・ハトゥラカ:働かせる。仕事を与える。
・ハラク:歩く。出発する。
・ハーサー:運ぶ、運送する。搬送する。
・プーハ:息、風、吹く。
・ヤカド:焼く、火にかける、火傷。

6) 感情に関するもの
・オラシサ:大きな喜び、嬉しさ。
・クル:障害、妨害、苦労。
・シャーワー:静けさ、満足、幸福、幸せ。
・シュカ:欲求、満足、好き。
ツァラー:辛いこと。トラブル。苦痛。
・ハラ:怒る。ハラがたつのハラ。
・ヘシェガレ:要求を呼び起こす、欲しがる。
・ナカム:憎む。
・モツレ:愛情の縺れ(もつれ)
・ユルシェ:許すこと。
・ユーツェ:悲しみ、嘆き、憂鬱。

7) 味覚に関するもの
・タベーサギ:食べ過ぎ。
・ソトー:甘みのこと。砂糖。
・シャーク・ヤカ:煮て火にかける。すき焼き。

まとめ
日本人とユダヤ人は何かと縁があるのかもしれない。遺伝子的にも近いと言われている。欧米の言葉は、英語もドイツ語もフランス語もオランダ語もなんとなく似ている。でも、日本語と中国語は文法が全く異なる。現代の日本語では、意味が不明な言葉も、ヘブル語やアラム語で考えると似ているのは面白い。すき焼きを食べ過ぎて嬉しかった時には、「シャーク・ヤカ・タベーサギ・オラシサ」と言えば通じるのだろうか(笑)。まだまだ不思議なことがいっぱいあるが、こんな風に日本や日本人の起源を妄想するのも面白い。

以上

参考1:http://inoues.net/shoki/kojiki_shoki9.html
参考2:http://www.max.hi-ho.ne.jp/sundaymorning10/16abindex.html
参考3:http://glass16.jugem.jp/?eid=304
参考4:http://www2.biglobe.ne.jp/~remnant/099yata.htm