LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

技術士になって良かったなあと思うこと

技術士を目指す動機
なぜ技術士を目指そうとしたのか。それは人それぞれだと思います。会社の仕事でどうしても技術士の資格が必要だったという人もいるかもしれない。なんとなくかっこよさそうだからという人もいるかもしれない。資格マニアのターゲットになったかもしれない。どんな理由にせよ、技術士を目指して技術士に登録された方々は技術士であり、技術士の仲間です。

技術士に登録して良かったと思うこと
自分は情報通信を専門とする技術士です。なので、土木のこととか、道路のこととか、生物化学のこととか全くわかりません。ただ、日本技術士会が開催する倫理セミナーとか、技術士を目指す人を応援するボランティア団体の活動に参加すると技術士の20部門(総合技術監理部門を除く)のいろいろな人と交流することができます。そして、それぞれに個性が強いなあと感じます。そんなエイリアンのような異部門の技術士の話を聞くとそうなんだと、自らの無知を知ることになります。例えば、コンクリートがどうやって作られるのかなんて考えたことがなかったです。コーヒーの豆をどのように加工して、その安全管理を誰がどのようにしているのかなんて考えたことがなかったです。道路の陥没事故が起きたり、リニア中央新幹線の建設で生じる数々の問題をどのように解決するのかなんて考えたことがなかったです。つまり、自分が無知だと知ることができることが一番良かったと思うことです。

技術士は仲良し
技術士を受験する前に、ITコーディネータという資格を取得しました。グループワークして、議論して、結論をまとめました。つまり、テナント(ユーザ)とシステム開発会社の間に入って、両方の言い分や希望や要望や制約条件を聞いて、理解して、調整します。それはそれはアナログ的な人間的な活動(笑)です。しかし、このITコーディネータは儲けに直結するのでその研修が全て有料でしかも高い。実際の案件を取るのは個人の力量に委ねられますが、個人での営業には限界があるので、どこかの組織に所属して、その組織の一員として貢献しながら受注を増やす。そんな感じです。だから、どちらかというと狩猟民族的な野生の勘とエネルギッシュな行動力と、ちょっとハッタリの効いた言動が求められます(と私は感じました)。一方、技術士は、良くも悪くも技術バカが多い。服装もパリッとしている人よりは、服装に無頓着な人が多いです。プレゼンの仕方よりも、プレゼンの内容が大切だと信じている人が多いです。その分、実直で、信用できます。技術士には前述の通り20の部門があり、各部門にはそれぞれ専門の科目があります。従って、自分と同じ専門分野の人に会うことは少ないです。しかも、技術士法で、自らの専門分野以外の仕事をしてはいけないと定めています。従って、技術士は自らの専門分野をしっかりと見極めて、分をわきまえて行動します。なので、技術士通しで競合することは少ないです。一つの専門分野の技術士でできることは限られるので、必然的に他の部門の技術士と連携して対応します。なので、仲が良い。他の技術士の人格と能力を尊重し、誹謗中傷することはない。

技術士の継続教育(CPD)

技術士法ではCPDを技術士の責務と定めています。年間50時間を目標としています。そもそも技術の進歩は目覚ましいので、常に自らが専門とする技術分野の動向にはアンテナを張っておき、興味のある分野のセミナーや研修には積極的に参加することが必要です。しかし、研修によっては非常に高価だったりしますが、日本技術士会が開催するセミナーは、会員なら1000円というのが多い。非常に安い。しかも、自らの専門分野以外のセミナーでも自由に会員として参加できます。この前も、建設部門で自転車道路の現状と将来についてのセミナーがあったので参加しました。面白かったです。講師の人と名刺交換もしました。他の資格で、こんなに知的好奇心を満足させてくれるものは多分ないのではないかと思います。

複数部門へのチャレンジ
技術士法では、「名称表示の場合の義務」が定められている。つまり、技術士として業務を行う時には、自らの専門分野を明確にするということです。従って、自分の専門分野以外の仕事を必然的に遠慮することになります。でも、現在の社会的な課題は、一つの専門分野で解決出来るようなものは少ないです。どうしても多面的な考察や検討が必要です。それを合法的に行うには、複数部門に合格したマルチホルダーになる必要があります。実際、日本技術士会では、マルチホルダーが多いです。そして、技術士仲間で飲み会を行うと、「次は何を受けるの?』というのがほぼ定番の会話となります。一人で4つも5つも登録している強者もいる。まあ、これも継続教育と言えるかもしれない。自分も最初は電気電子部門にチャレンジして、その勢いで総合技術監理部門にトライして、さらに調子に乗って経営工学部門にトライ中だ。もし、これも運良く合格していたら次はどうしよう(笑)。

ゴルフで交流
日本技術士会は地域ごとに本部があります。例えば、名古屋なら中部本部です。そして、中部本部では年に2回ほどゴルフ大会があります。昨年の秋のゴルフには若輩ながら参加させてもらいました。宿泊施設に前泊もしたので、大先輩の技術士の先生の話を色々と聞くこともできました。スコアはいまいちだったけど、ドラコン賞も一つもらえました。普段プレイするような格安のコースではなく、キャディがついて井上誠一さんが監修した名門コースでした。非常に楽しかったです。機会があれば、そして都合が合えばまた参加したいと思います。

まとめ
技術士を目指すことは大変だけど、技術士に登録して、技術士として活動することで人生が変わる人もいるだろう。収入アップになる人もいるだろう。でも、個人的にはそのようなことも大事だけど、技術士としての知的好奇心を最大化して、そして多くのことを学ぶことができることが最も良い点ではないかと思います。ぜひ、受験するかどうかを悩んでいる方も、技術士を目指して欲しいと思います。その過程は大変かもしれないけど、その大変さを含めて、楽しんで欲しいと思います。

以上