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茅野&諏訪の驚き:縄文文化と名酒真澄と天然上水

縄文の国
茅野駅に着くと、いきなり2つの国宝として、縄文のビーナス仮面の女神に歓迎された。これらの土偶茅野市尖石縄文考古館に普段は保管されている。ただし、10月3日から11月26日までは京都国立博物館特別展覧会「国宝」で展示されている。レプリカ版でもいいので、訪問しようとしたが、バスでは10分しか滞在できず、タクシーだと片道4-5千円はかかると言われ、残念ながら別の機会にした。f:id:hiroshi-kizaki:20171122164238p:plain
(出典:筆者が撮影、関連情報は参考1)

茅野市尖石縄文考古館
縄文時代の遺跡で、最も多いのが北海道で、ついで多いのが長野県だという。特に、茅野市には230あまりの縄文遺跡がある。是非機会を作って訪問したい。
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(出典:茅野市尖石縄文考古館、参考2)

縄文時代の人口分布
東京大学の川幡教授によると、縄文時代の初期の日本の人口は約2万人だった。縄文時代は1万年以上継続するが、今から約5000年前には26万人にも増加した。東北を中心に東日本に人口が集中していたが、関東や中部の人口密度が高い。
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(参考:GENDAI ISMEDIA、参考3)

なぜ縄文人は東日本に偏重するのか
九州の阿蘇山を中心に100立方km以上のマグマを放出するカルデラ噴火は、1万年に1回程度発生した。数10立方km以上の噴火ならば12万年間に18回、つまり6千年に1回の頻度だ。このようなカルデラ噴火の影響で九州地区だけでなく、四国や中国地方縄文人が壊滅的な被害を受けたためだ。平均6,000年間隔で起こっていたカルデラ噴火が、最近7,300年間は発生していない。巨大なカルデラ噴火は周囲100~200kmの範囲で火砕流が覆い、火砕流は時速100kmを超える速度だ。自然災害で最もリスク値の高いのがこのカルデラ噴火ではないだろうか。

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(出典:NHK備える防災、参考4)

出雲族の可能性
縄文時代は竪穴式住居であったため、諏訪湖の水位が上がっても浸水しないことが条件となる。このため、縄文遺跡は全て水面から800m以上高いところにある。縄文人平和な民族だった。弥生人の遺跡からは武器が出るが、縄文人の遺跡からは狩りの道具は出ても、戦争のための武器は出ていない。古事記日本書紀によると、そんな平和な土地に出雲族が訪れたという。西村真次博士の「大和時代」によると、出雲族満州からシベリア・極東からのツングース人が紀元前1800年から1000年ごろに日本海を南下してきた。出雲族は、木造の高床式の住居文化を持つなど、当時の縄文人よりも高い文明を持っていたようだ。話を茅野&諏訪に戻したい。f:id:hiroshi-kizaki:20171122165505p:plain
(出典:記紀の中の出雲族、参考5)

名酒真澄は素晴らしい
長野にスキーに行く時にはお土産に真澄をよく購入したものだ。でも、その拠点が諏訪とは恥ずかしながら知らなかった。下の写真は、お土産に買った山花やその箱や説明書きだ。まだ、いただいていないけど、極上の真澄と呼ばれているので、楽しみだ。真澄の蔵元が酒造りを始めたのは1662年なので、今から355年前だ。徳川家康の六男・松平忠輝はこの真澄を愛飲したらしい。なお、この真澄という酒名は諏訪大社・上社の宝物殿に納められている真澄の鏡から来ている。f:id:hiroshi-kizaki:20171122172455p:plain

諏訪の水道は天然の地下水
茅野で講演した時にミネラルウォーターを頂いた。その時に、諏訪の水は天然の地下水を使っているので美味しいと伺った。確かに美味しかった!名酒ができるのも、やはり水そのものが美味しいことが大きな背景にあるのだろう。これを読んでいる人の中には上下水道の専門家がいるかもしれないので、少し調べてみた。確かに茅野市上水道湧き水と深井戸を取水していた。f:id:hiroshi-kizaki:20171122173752p:plain
(出典:茅野市水道ビジョン、参考6)

美味しい水の数値
厚生労働省は、美味しい水の水質要件を定めている。茅野の水はそれらの要件を満足していて、やはり美味しいことが裏付けられた。なお、これを検査した時期が8月だったが、それ以外の時期には20度以下だということです。f:id:hiroshi-kizaki:20171122174057p:plain
(出典:茅野市水道ビジョン、参考6)

大黒屋のお菓子
これも茅野市の関係者から教えて頂いたお菓子ですが、美味しかった。東日本大震災で被災された方が、こちらに来てお菓子店を開き、すごく美味しいので、評判になった。茅野市に来られた時には、市役所の対面なので、是非寄って欲しい。

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(出典:大黒屋のホームページ、参考7)

まとめ
今回、初めて茅野市諏訪市を訪問した。中央自動車道を走ったこともあるし、JRで通過したこともあるけど、実際に訪問してみるといろんな発見があるものだ。特に、縄文時代の国宝で盛り上がっているのにはびっくりした。縄文時代は1万年以上続いた平和な時代だ。フィージーで今月開催されたCOP23において持続可能な社会を目指そうと世界の英知が議論しているが、1万年以上も持続できる社会があったというのは励みになるだろう。縄文時代弥生時代。学校の社会でも学んだ時には縄文時代の方が古くて、劣っていたようなニュアンスだったけど、本当にそうなのだろうか。最近では、遺伝子レベルでの解析も進み、人類がどのように進化したのか、日本人の起源はどうかといったことがかなり解明されるようになってきている。先に言及した出雲族縄文人弥生人の仲介をしたような説もある。これらが本当なのかどうかが解明されるのも時間の問題かもしれない。

以上

参考1:http://www.city.chino.lg.jp/www/togariishi/index.html
参考2:http://www.city.chino.lg.jp/www/togariishi/index.html
参考3:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39815?page=2
参考4:http://www.nhk.or.jp/sonae/column/20130314.html
参考5:http://korot.hatenablog.com/entry/2015/11/15/002059

参考6:http://www.city.chino.lg.jp/www/contents/1000001220000/files/suidouvision.pdf  
参考7:http://www.daikokuyasweets.com