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資格試験:技術士(経営工学)へのチャレンジ

筆記試験の合格発表
10月31日の早朝6時に技術士の二次試験(筆記試験)の結果が発表されました。私も経営工学(生産マネジメント)を受験したが、幸い合格だった。よかった!

経営工学部門へのチャレンジ
経営工学部門には、次の5部門がある。私が受験した生産マネジメントでは42名がリストに載っていた。経営工学部門全体では72名の合格者で、そのうち約6割が生産マネジメントだ。生産マネジメントは工場での製造ライン、品質管理、受発注管理等の問題が出題される。受験者の得意分野で不公平にならないように、複数の課題から回答できそうな課題を選択できるのが技術士の試験の特徴だ。

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X bar-R管理図
筆記試験では、600字の原稿用紙x1枚の問題が2つ、2枚の問題が一つ、3枚の問題が一つなので、合計7枚の原稿用紙に論述する。その中でも3枚ものは出題の内容から課題を抽出し、その対策を検討し、さらにはその対策の留意点を解説する。3枚ものは、工場の海外進出の問題と、X bar-R管理図による品質管理の問題だ。学生時代のアルバイトを除き、工場勤務の経験がないため、前者はちょっと書きにくい。X bar-R管理図も基礎データが表に示されていて、なんだかとっつきにくい。これは困ったと思ったが、品質管理でトライするしかないと腹をくくる。

7つの連
X-R管理図とは下の図のように中心線(CL)と上方管理限界線(UCL)と下方管理限界線(LCL)を引いて、サンプルのプロットがUCLとLCLの間から外れないかどうかで品質をチェックするものだ。しかし、UCLとLCLの間にあっても、例えば7つの連続プロットがCLの上方(もしくは下方)に続くと、これは異常事態が発生していると判断し、すぐに原因を調査して対処する必要がある。今回の出題はまさにその点を突いたものだった。
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(出典:MONOist、参考1)

中小企業診断士
30歳の頃にグループ会社の増資を担当する部署に異動したことがあった。しかし、自慢ではないが、日本の経理も知らない。英国の会社の出資案件に対応するため、英国式の財務会計を勉強した。そのあとは米国の会社の出資案件に対応するために米国式の財務会計を勉強した。でも、どうも本質的なことが理解できていないので、これではいかんと中小企業診断士の勉強をし始めた。そうすると技術者にとっては初めて聞く話ばかりで面白い!すっかりハマってしまった。しかし、最初の一次試験では、ダメだなという実感だったのだが、なぜかまぐれで合格していた。すっかり調子に乗って2次試験を受けるあえなく不合格。一念発起して1年間ミッチリと勉強して、それなりの手応えがあり、これは合格したなと思ったら、悲しい不合格。中小企業の支援施策の説明のところが多分間違ったと思う。そうこうしているうちに、技術部門に異動になり、当時の中小企業診断士は一度一次試験に合格すると永年有効だったので、まあまたの機会に二次試験を受ければいいかと後回しにしたのが失敗だった。技術部門の仕事は希望した仕事だったので、これはこれで面白くハマってしまった(笑)

中小企業診断士技術士(経営工学)
中小企業診断士は財務分析をベースに企業の問題点を抽出し、その経営課題を解決するための方策を検討して提案するというパターンだ。技術士(経営工学)は財務分析というよりは、技術的な問題、効率性の問題、品質管理の問題、物流の問題等を抽出し、それに対する解決策をアドバイスするというパターンだ。似ているが違うものだ。でも、機会があれば、中小企業診断士にもリベンジしたいなあと思う。

日本経営工学会
経営工学の関係の学会を調べると日本経営工学会が出てきた。このホームページには経営工学の3つの特徴をうまくまとめていたので引用する。

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(出典:日本経営工学会、参考2)

まとめ
技術士として企業のコンサルをする場合には、経営工学的アプローチや中小企業診断士的なアプローチ、ITコーディネータ的なアプローチは有効だろう。企業の真の姿は一面では分からない。いろいろな視点からその企業を観察し、分析する中で何が問題か、何が課題かを抽出することができればそれは大きな武器になるだろう。まだまだ、研鑽すべきことは多い。

以上

参考1:http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1210/11/news003.html
参考2:http://www.jimanet.jp/activities/study-im