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ゴルフ:ボビージョーンズを読んで

ゴルフが好きな人でボビー・ジョーンズを知らない人は多分いないだろう。毎年春に米国オーガスタで開催されるマスターズゴルフを企画した人だ。全英アマ、全英オープン全米オープン、全米アマの世界4大タイトル(当時)を全て優勝し、初めて年間スラムを達成した人だ。1936年当時には利用できるクラブの本数が決まっていなかったが、ジョーンズが14本にしようと提案し、1939年にR&Aが規定したのを知っている人は少ないかもしれない。そんなボビー・ジョーンズが英語で書いた原書を2012年の頃にタブレットKINDLEで読んだ。

でも、当時使っていたタブレットは会社に返却したし、当時使っていた電話番号も変わり、ダウンロードしたはずのボビーの電子図書をkindleで見ることができない。アマゾンで探しても見つからない。次の図書だったような気もするが、自信がない。
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でも、当時、その原書を読みながらメモしていたものは手元にある。2012年と言えばゴルフを一番練習して、スコアもピークだった頃だ。80台は普通に出て、一度79も出た。

今は、ゴルフの練習もサボっていて、スコアもボロボロだ(涙)。当時、ボビーのレッスン書を読んで何を感じていたのかを思い出すのは、自分だけでなく、ゴルフに悩んでいる人や、もっとうまくなりたいと思っている人の参考になるのではないかと思う。

息子がゴルフをしたいと言ってきたので、過去のメモを少し編集してみた。これを読むだけでゴルフが上手くなるわけではないけど、ゴルフの楽しみや奥深さを少しでも感じてくれたら嬉しいと思う。いつか息子ともフェアウェイを歩きながら一緒にゴルフや将来の夢について語り合いたいと思っている。

ボビージョーンズを読んで
1. 基本的な考え方。
1) コースマネジメント
ゴルフとは、不確実性と相対するゲームである。

2) マナー
きびきびとプレイする。同伴プレイヤーのプレイをよく見る。同伴プレイヤーがナイスショットの時は、きちんと声をかける。お互い気持ち良くプレイする。

3) フィロソフィ
完璧なショットは、優雅であり、美しく、首尾一貫している。重要なことは、クラブヘッドを振るということ。そのために適切なバックスウィングを行うこと。この2点はゴルフの基本中の基本である。スウィングで重要なことはリズムとタイミングである。力任せに打つ人は、これとは無縁である。ゆったりとリズミカルにスウィングする上での問題が切り返しである。機械的な再現性の高いスウィングを行う上でのポイントは、手首とお尻の動作である。十分にバックスウィングを行い、自分自身を信じて、そして勇気を持ってクラブヘッドを振り抜こう。右利きのプレイヤーは、左サイドを意識し、左腕を伸ばし、左手のコックがほどけないように、しっかりと、グリップする。右手は器用だが、すぐに手先を使おうとしない。右手は添える程度と心得ておく。

2. ゴルフスウィングの基本
1) プレショットルーティング
上級者は、ボールを何処に運ぶかのみを考える。どのような球筋で攻めるかをイメージする。イメージすることで、全身がそれを実現するように適切に反応する。常に良いプレイを行うには、自分自身を抑制しなければならない。どのようにスウィングすべきかを正しく理解する。その上で、考えるのではなく、感じることが重要である。

2) アドレス
後頭部と背中と尾骨が一直線になるようにして、その姿勢を維持する。その上で、股関節の部分で上半身を前傾させる。ゴルフクラブを左手のひらと人差し指のみでホールドし、クラブのフェイスがターゲットを向くように練習する。同様に右手のひらと右の人指し指でクラブをコントロールする。左手の人指し指のみでクラブを操れるようになったら、そのイメージを維持しつつ左手の小指と薬指でグリップをしっかりと握る。左手の中指と親指は軽く添えるイメージ。さらに、右手の人指し指一本でクラブをホールドしたイメージで右手のひらと右手の人指し指を優しく添える。右手のその他の指は軽く触れる程度。ゴルフで最も重要なのはバランスを維持すること。特に、しっかりと握ることと リラックスすることが大切である。コントロールとリズムのバランスを維持する。簡単な矯正方法の紹介。右手をウィークにするとスライス防止、逆にストロングにするとフックの防止となる。正しいグリップにより両手は一体化させる。最も良くないのは左右のグリップがバラバラである。グリップを短く持ったり、長く持ったりすることで、クラブを軽く感じたり重く感じたりできる。特に、ドライバーやパターで有効である。

3) バックスウィング
これはボビージョーンズの確信であるが、バックスウィングにおいて重心を左から右へ移動させるべきではない。正しいアドレスは正しいバックスウィングを生み出し、正しいバックスウィングはナイスショットを確実なものにする。この正しい動きは、お尻の動きから始まり、左足から身体、両腕、そしてクラブと伝搬して、最後に全てのエネルギーを漏らすことなく、クラブヘッドからゴルフボールにしっかりと伝えることが重要である。あるべきスウィングとは、バックスウィングからトップにかけて蓄積したパワーをさらに増大させながらボールに伝える。スウィング軌道は余計な力が掛からないため自然で、リラックスしていて、かつ美しいものである。グリップは左手でしっかりとホールドする。右手は、タイミングとタッチを感じる。力任せに素早くバックスウィングして、素早くスウィングしても、スウィングはいびつなものになり、ボールに正しくエネルギーを伝えることはできない。リラックスしてこそ、ナイスショットが出る。

4) トップ
トップでは決して左腕を緩めない。トップでは、ヘッドをリリースして無重力を感じる。トップでは、左足よりも右足よりに重心を感じる。スウィングとは、下半身と上半身とクラブが連動して実現するものであり、そのタイミングをマスターするには、ハーフトップでのスウィング練習をしっかりと行うことが重要である。ハーフトップとは、下半身を動かすことなく、両腕とクラブを持ち上げ、グリップをできるだけ身体から離し、かつクラブヘッドが右肩を指すまでグリップをコックする。左腕がターゲットの後方かつ水平になるまで上半身を捻転させる。フルスウィングでのトップでは、お尻、上半身、両腕、そしてクラブヘッドの順番に連動させ、クラブヘッドがターゲット方向に水平もしくはターゲット方向の若干右側を指すまで捻転させる。この時に重要なことは、ハーフトップの位置からは右サイドを使ってクラブヘッドの動きを受け止めること。左サイドの力と右サイドの力が拮抗したときに静止(トップ)するのであり、受け止める力が働かなければ、クラブヘッドは(横峯さくらのように)どこまでも動こうとする。ポイントは左サイドの力で止めるのではなく、右サイドの力で受け止めること。左肘は左脇から十分に離れていて、かつ両肘が地面を指している。一方、右脇はしっかりと締まっているので右肘は右脇の下にコンパクトに収まっている。

5) ダウンスウィング
トップで無重力を感じたら、ダウンスウィングのフェーズとなる。クラブヘッドがハーフトップの位置に来たら、お尻の穴を上に向けるイメージで股関節をニュートラルの位置に戻し、上半身とクラブヘッドがスウィングして、頂点の到達するのを待つ。クラブシャフトがターゲットに向き、かつ地上と平行になり、頂点を迎えたと感じたら、ハーフトップの位置まで静かに重力にしたがう。ハーフトップの位置を過ぎたら、左股関節を軸にして一気に下半身を回転させ、下半身の動きにつられて、上半身がボールに相対するまで、ヘッドエンドがボールのある位置を指すようにする。上半身がニュートラルの位置に来たら、お尻を一気にターゲット方向に移動させ、その反動で上半身がターゲット方向に回転する。インパクトはこの回転の途中で迎える。ヘッドエンドがボールに向かっている間にパワーと方向性が醸成される。ダウンスウィングの始動はお尻をターゲット方向に向けることで行う。特に上級者はお尻で体重移動している。一方、初心者は下半身ではなく、上半身で体重移動するため、バランスを崩し、スウエイとなる。正しい方向性と飛距離が実現するには、懐を広く大きく保ちつつ、背筋を伸ばし、正しい姿勢を維持しながら、また右手とシャフトの角度を維持したまま、右肘を身体から離さずに右肘を下方に寄せる。トップで形成された左腕とクラブシャフトの角度は、ボールにインパクトするまで出来るだけ、早期にコックがほどけないように、維持する。

6) インパク
正しいスウィングをすると、ボールにインパクトする寸前は身体が浮いたような無重力の感覚を生み出しことがある。インパクトの後は何もすることはない。ただ、慣性に委ねてスウィングがゆっくりと完成するのを感じることが重要である。

7) フォロースウィング
正しいスウィングを行えば、インパクト時にはまだ左右の両足の体重がかかっているが、フォロースルーからフィニッシュにかけては、左足一本で全体重を支えている。また、その場合に、左足は真っ直ぐ正面を向き、左膝の上に左太ももがあり、その上に左股関節が乗っている。

8) フィニッシュ
左のお尻は左膝よりもターゲット方向を向いているが、上半身、特に両肩と頭は逆にターゲットの後方に残っていて、その分両腕が伸び伸びとターゲット方向に伸びる。

3. ショートゲーム
1) アプローチ
90を切れない場合の課題は、多くの場合、グリーン周りである。上級者のアプローチの特徴は、きちんとスウィングしていること、打ち急がないこと、力任せに打たないこと、リラックスしていること等。ロフトの大きなクラブは難しいので、役割や利用前提が明確となるまではバックにしまっておこう。ロフトのあるクラブを使うのは、手間のバンカー等のハザードを確実に越えてグリーンに届かせたい場合と、ライが悪く非常に重い場合である。この場合にも、出来るだけストレート系のボールで攻めたい。スナップだけとか、両腕だけでスウィングしてはいけない。アプローチであっても、肩を回し、場合によっては腰や両足まで使って、クラブを大きく、ゆっくり、滑らかにスウィングする。何より重要なことはクラブヘッドを歯切れよくサクッとコンタクトさせて、ターゲットとなる場所に運ぶ。バンカーを挟んだ距離のないアプローチは高度な技術とデリケートなタッチと勇気が必要である。このようなアプローチを残さないようにコースマネジメントするべき。また、平均的なゴルファーのミスは、ボールに近く立ちすぎでかつ、力が入っていて、前屈みになっている。 

2) ロングパット
パッテイングでは、身体の特定の部位を使うのではなく、身体全体をスムーズに、かつ連動して動かせることが重要。また、ラインを読み、距離感を固めたら、ボールを転がすラインをイメージして、そのラインにのせるように、しっかりと、インパクトすることが需要である。距離感を合わせるには、手首のリストを使うのではなく、左手の角度を維持した状態で、クラブの振り幅で、距離感を合わせる。ロングパットでの失敗の多くはショートすることにある。正しい距離感を出せない原因はいくつかあるが、スウィングにテクニカルな面では、次のような原因が考えられる。クラブヘッドがボールセンターの少し上をヒットしている。これは、スウィングの途中でヘッドアップしている場合と、打ち急いでいる場合がある。そもそもバックスウィングのパワーが不足しているケースは、練習をして距離感を養う。ヘッドアップは本人が気つかないが、早い場合がある。ストロークして、2秒程度はスウィングの姿勢を維持すること。

3) ミドルパット
パットで重要なことは、リズム感を持つこと、リラックスすること、テンポをキープすること。距離が10ヤードから20ヤードにある時には、ホールまでのラインをしっかりと読みきる。

4) ショートパット
背中の軸を意識して、両腕とパターと上半身を一体化して、縦振りストロークでカッコーンとカップインするイメージを持つ。距離感はバックスウィングの振り幅とダウンスウィングの加速感で決める。最も重要なのは、カップの上を50cmほど通り過ぎるような軌道をイメージして、しっかりと、スイートスポットでヒットすること。カップが近いと、バックスウィングが小さく、かつ短くなり、パッテイングのリズムが台無しになるので、ゆったり、大きくスウィングすることを心掛けること。

以上