LuckyOceanのブログ

新米技術士の成長ブログ

ベーシックインカム

ザ・セカンド・マシン・エイジを読んで感じたこと

はじめに 題名がカタカナで何が言いたのかよく分からなかったけど、読んでみると名著だと思った。著者はマサチューセッツ工科大学(MIT)教授のエリック・ブリニョルフソン(Erik Brynjolfsson)だ。1962年にデンマークで生まれ、ハーバード大学を卒業した。現在…

ポストコロナは今より幸せな世界になるのだろうか

はじめに 幸福度は、時間的な余裕と経済的な余裕と人的つながりに依存する部分がある。リッチな人とは、時間とお金を持っている人だという。自分はどっちもない。でも、お金と時間さえあれば幸福かと言えば、そうでもない。お金持ちになるほど家族や関係者と…

コロナウイルスとベーシックインカム

はじめに 新型コロナウイルスの被害が拡大することに対する対抗策としてベーシックインカム(BI)を検討する事例が増えている。日本でも国民一人ひとりに10万円の一律給付が実施されることになった。世界ではどうなのかについては、BIの世界的な組織であるBIEN…

新型コロナウイルスの脅威とベーシックインカムの可能性

はじめに 新型コロナウイルス が世界的に広がっている。新型コロナウイルスによる死者は米国では1日に2千人に達している。4月15日午前7時現在で197万人と200万人に迫る勢いだ。世界の人口を70億人として、約0.02%の人に感染していることになる。さらにこれ…

コロナパンデミックとベーシックインカム

はじめに コロナウイルスの感染者が世界中に広がっている。有効な処方箋の早期開発と早期リリースが待たれる。通常のインフルエンザと異なるのは免疫ができないことであり、また2回目の感染の方が重篤化することである。中国での発祥のピークは沈静化したが…

ベーイックインカムを考える:袋小路に入りそう(涙)

はじめに 大学院の研究テーマとして、ベーシックインカムに関するテーマを選ぼうと考えて、指導教授に相談すると、テーマが大きすぎると否定的な意見が多い。でも、デジタルマネーとか、地域を限定するとか、幸福論に絞るとかすれば、なんとかなるかもしれな…

シェルマネーは貨幣の原型。将来の貨幣のあるべき姿は?

はじめに 先日、公共貨幣のシンポジウムに参加した。現在の貨幣は債務貨幣なので、利息を伴う。そうではなくて政府が発行する貨幣としての公共貨幣を実現することができれば、現在のお金に関わる諸問題が解決できるという壮大なものだ。将来のお金について考…

AI社会論研究会サマースクールに参加

はじめに 昨日は、井上智洋准教授が主催するベーシックインカム勉強会からの誘いもあり、AI社会論研究会のサマースクールに参加した。AI社会論研究会の生い立ちや最近の活動などを振り返ってみたい。AI社会論研究会 AIがバズワードとなって久しいが、AI社会…

隷属なき道を読んで

はじめに 財布にお金が少なくなると浪費することがある。なぜだろう。たまたま読んでいた本の中に答えがあった。貧困はIQを13ポイントも低下させるという。貧困な生活をしていると、日々の生活をどうするか、毎日の食べ物をどうするかといったデータ処理に頭…

Questantによるベーシックインカムの意識調査

はじめに データ・ドリブンマーケティングの授業でウェブによるアンケート調査を実践した。そこで利用したのがQuestantの有料アンケートだ。Questantは株式会社マクロミルが提供するサービスだ。マクロミルは、2000年に設立されたマーケティングリサーチの企…

フィンテック#5を受講して

はじめに フィンテックの授業は、第一線で活躍されている専門家による講演も魅力だ。昨日は、みずほ銀行の大久保光伸さんとエメラダ株式会社の広報担当の野澤真季さんの講演だった。時間的には大久保さんが16:50から18:30までの100分だった。途中で質疑応答…

井上智洋准教授による講演と座談会

はじめに FBを見ていたら、「ベーシックインカム」と「井上智洋」というキーワードが目に入った。調べると、6月23日の15時から文京シビックホールで開催されるというので、FBで参加表明したら、すぐにOKが返ってきた。参加すると、ほぼ満員と盛況だった。参…

(その6:まとめ)ベーシックインカムを政府発行の仮想通貨として国民に支給したらどうなるのだろう?

はじめに そもそもこのシリーズを書こうとしたのは日本人の幸福度が、GNPとの相関関係から外れて低いことだ。日本では経済成長重視で頑張ってきたが、それが日本人の幸福感に繋がっていない。なぜなのだろう。UNICEFの調査では、世界の国に比較して、日本人…

(その5:留意事項)ベーシックインカムを政府発行の仮想通貨として国民に支給したらどうなるのだろう?

はじめに 今回のシリーズも終盤だ。ベーシックインカムを政府発行の仮想通貨として国民に支給すると、いろいろ良いことが期待できそうなことは前回記載した。しかし、世の中良いことばかりではない。良いことがあれば、必ずその反対のことがある。もしくは問…

(その4:提案)ベーシックインカムを政府発行の仮想通貨として国民に支給したらどうなるのだろう?

はじめに 今回のシリーズも4回目になった。この提案が本丸だ。しかし、実際は提案というよりは仮説だ。日本政府発行の仮想通貨としてベーシックインカムを提供するなんてことは自分が決められるわけがない。まだまだ日本社会の中で議論を尽くして理解を求め…

(その3:課題)ベーシックインカムを政府発行の仮想通貨として国民に支給したらどうなるのだろう?

はじめに その1ではGDPと幸福度の関係について概観した。その2では最近の技術動向や社会動向としてベーシックインカムや仮想通貨、政府紙幣等について述べた。ここでは、現在の日本の課題を3つの視点から整理してみたい。具体的には、国民の視点、企業の…

(その2:前提条件)ベーシックインカムを政府発行の仮想通貨として国民に支給したらどうなるのだろう?

はじめに 前回は、GDPと幸福度の関係を中心になぜ日本人の幸福度が相対的に高くないのかについて問題提起した。ではどうするかを考える前に、現在日本及び世界で起きている新しい潮流についての理解を深めておきたい。具体的には、下の図に示すような3点だ…

(その1:幸福度とGDP)ベーシックインカムを政府発行の仮想通貨として国民に支給したらどうなるのだろう?

はじめに 来年4月から大学院大学のMBAコースに通うことを考えている。しかし、入学には、入学試験もあるが、それ以上にプロジェクト企画書のようなものを提出する必要がある。これは、MBAの2年目の研究論文のテーマの基礎となるものだ。もちろん、提出するプ…

昭和恐慌からシンギュラリティ、ポリテック、そしてベーシックインカムの可能性まで

はじめに 9月9日に重機についてこのブログにアップしたときに、昭和恐慌の時には雇用対策として機械化が禁止されたことを書いた。後から考えるとなんて愚かなと思うけど、その時の政治状況ではやむを得なかったのだろう。そして、もし、今後不況が発生した場…

トリクルダウンとベーシックインカム

はじめに トリクル(trickle)とはポタポタ落ちるとか、ちょろちょろ流れるという意味だ。そして、トリクルダウン理論といえば、シャンパングラスを重ねてその頂上にシャンパンを注いでいくと全てのワイングラスに行き渡るというイメージから、富裕層が潤えば…

平等と公平と思いやり

はじめに Twitterを見ていたら平等(Equality)と公平(Equity)の違いについてコメントしているのを見た。まあ、その通りだとは思うけど、ちょっと違和感を感じるところもあり調べて見た。平等と公平 左の図が平等のイメージだ。誰かが何かをする時にどんな相手…

デジタルフォレンジックは正義のツールか

デジタルフォレンジックとは デジタルフォレンジックという用語を聞いたことがありますか?恥ずかしながら私はまったく知りませんでした。大好きなWikiで調べると、コンピュータ・フォレンジクスが出てきて、コンピュータやデジタル記録媒体に残された法的な…

景気政策としてのベーシックインカムの側面と実語教の意味

ベーシックインカム(以下はBI)の経済政策としての側面 BIは一般には貧困対策などの福利厚生政策として論じられることが多い。しかし、BIを導入しても、一定の金額があまねく支払われるだけであって貧富の解消にはならない。しかし、その一方で今後、ロボット…

iCloudの仕組みとベーシックインカムの仕組み

Apple MusicとiCloud 子供の頃に喫茶店に置いてあるジュークボックスを見て驚いた。機械の中にレコードがあり、お金を入れてボタンを押すと機械が自動的に指定したレコードをピックアップして、プレーヤにセットして、針が落ちて、音楽が鳴り出す。なんてす…

副業について考える

はじめに 最近、「副業」に関する話題を耳にすることが多い。日本の労働環境においては、副業の禁止を就業規則で謳っていることが多く、それが普通と思っていた。しかし、海外では通常は雇用契約を締結するし、その中で排他的な雇用を謳えば副業禁止だが、そ…

これからの仮想通貨の可能性

はじめに技術士には経営工学という部門がある。そして、経営工学の部門には金融工学という科目がある。今をときめくフィンテックだ。自分は金融工学の専門家ではないが、経営工学にチャレンジする立場なので、やはりフィンテックにも興味と関心を持っている…

少子化問題:働く一人親世帯に厳しい日本社会

はじめに待機児童が問題になり、子育て支援も検討されている。しかし、国の政策は民意とのズレがあるという指摘もある。専門外の問題であるため、勘違いの部分があれば指摘してほしい。調べれば調べるほど知らなことが出てきた。こう言う複雑な福祉の問題をA…

社会問題:希望の党の公約で感じること

1. プレゼンテーションは上手小池百合子代表が希望の党の公約の中で、3本柱と12のゼロを説明した。また、希望の党としての公約を示した。ネットを見ると批判的な報道が多いが、プレゼンテーションとしては分かりやすくまとめていると感じた。 2. 3本柱公約…

安心安全:ジニ計数を考える。

ジニ計数をご存知ですか?恥ずかしながら私は今日、初めて知った。ジニ計数をWikiで調べると、次のような解説がある。つまり、富が一部の富裕層に集中するとこのジニ計数が高くなり、40%が警戒ラインとされている。 ジニ係数とは、主に社会における所得分配…

デフレは悪か?実質賃金が低下し、貯蓄率がマイナスに転じるが実質GDPは好調だ。

実質賃金実質賃金とは名目賃金➗物価指数である。従って、デフレになると物価指数が低下するので緩和される。つまり、名目賃金は100から90に下がっても、物価が100から90に下がれば、実質賃金は100のままである。では、その実質賃金はどのように推移している…